迷子の私の密かな思い
全てを投げ出して、どこか遠いところに行きたい。
時々ふっと湧いてくるこの願望。
色んなことがごちゃごちゃして、考えても考えても答えがでなくて、なんかもう嫌だ…となったときに、ふと思う。
スマホは電話番号もアドレスも変えて、誰からの連絡も受け取れないようにして、ありったけの貯金を下ろして財布につめて、あとは何を持っていこう…。いや、あとは全部置いていこう。
身軽な方が、きっと心も軽くなれる。
仲のいい友達を含め、周りの誰にも言ったことはなかったけれど、実は旅人になりたいと思っていた時期があった。
今でも時々思う。ふと、全てを投げ出したくなった時に思う。
大切なものだけをつめたカバンを持って、行きたいところに行く。
そこで、好きなことをする。
“風の向くまま気の向くまま”という言葉に、とても憧れた。
それなのに気づけば、地元を離れることもなく、1日のほとんどを好きでもない会社で過ごし、行きたいところどころか、どこに行きたいのかもわからない迷子になってしまった。
私は何がしたいのだろう。どこに行きたいのだろう。もしくはどこに居たいのだろう。