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いったん捨てて、前を向け

 これまでの経験で積み上げてきたあたりまえ。これに気づき、問い直し、いったん手放して、新たに構築しなおすことは、相当な痛みと苦しみを伴う。

 叩かれて踏まれて摘まれてを繰り返し、強くて逞しい生命力あふれる新芽の萌出まで続けられる。出てきた新芽は、へなちょこかもわからんけど、わたしもそんな風にここまで育ってきた、かもしれない。ずいぶんと精神論的な人の育成方法、とも思える。

 だが、

 学びたいという気持ちや新しい能力を身につけたいと意欲と、いつものことをいつもと同じように行いたいという本音は実は同居している。知識を学んだからといって、能力がつくわけではなく、現実の状況で知識を使いこなす能力を発揮するには、これまで無意識に反応していた思考様式、行動様式は捨てないといけないのだ。この概念はアンラーニングと名付けられているらしい。

 今日のゼミのプレゼン。状況をどう切り取って、そこで何が生じて、状況を変えるためには何ができたの? 自分のこれまでの役割にしがみつき、鎧を纏うゼミ生。言葉数多くエクスキューズを重ね、次第に俯く。

 今、自分の役割を自覚し、鎧を脱いでゼロに、新たなマイセオリー築く、その時なんだよ。苦しみ、もがくけど。この道を行く人はみんな通ってきた道。


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