ヨルダンと日本では時間の流れ方が違う
一昨日から元々配属されていた難民キャンプでの活動が再開。
子どもたちの顔ぶれは変わっていたけど、先生たちはほとんど変わらず。久しぶりに会えてすごく嬉しかった!!
この1年と8ヶ月で、いろんなことが変わっていて驚いたので、それについてはまた別の記事にまとめようと思います。
私は活動はパレスチナ難民キャンプの中だけど、治安や安全面の問題等あって、難民キャンプの中に暮らすことはできません。
だから、毎日マダバという街からマイクロバスに乗って通勤します。
ヨルダンの独特なマイクロバス事情については以下の記事をご覧ください。
私たちはJICAの規定で、車を運転することはできないし、ヨルダンに電車などは通っていないので、交通の手段がバス(か、タクシー。タクシーは高いので通勤には向かない)しかありません。
で、そのバス通勤がかなーり厄介(笑)
時刻表も存在しないし、バスの本数も、1時間に約1本ととても少ない。乗客がある程度集まらないと出発しないし、いつ出発するのかは運転手の気まぐれ。
待つ時間がなければ30分くらいで通えるはずの通勤時間も、長いときには1時間半くらいかかってしまうことも。
だから、ヨルダンで暮らしていると、待つことが当たり前になります。
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今日は休日だったけど、新しい企画があって、それを手伝うことになったので、難民キャンプへと向かいました。
新しい企画というのは、キャンプ内で暮らす障害者の子どもたちと、健常者の子どもたちが、一緒の動きのダンスを踊って、そのダンスの動画を撮るというもの。
スペインのNGOの団体とコラボした企画みたいで、バルセロナの障害者施設でも同じダンスを踊って、それと合わせて一つの動画を作るみたい。
キャンプ内に住む子どもたちに対して、そのダンスの指導をして欲しいということで、今日は子どもたちとの顔合わせがありました。
11歳くらいの15人の男の子たちを対象にダンスを教えることになるそうです。
そして、今日の顔合わせ。
ダンスの動画を見せるために、関係者の先生たちは、スクリーンを立てて、プロジェクターを持ってきて、パソコンを持ってきて、、、
しかし、なぜかパソコンが起動しない。
やっとパソコンが起動しても、動画ファイルをパソコンに保存していなかったのか、動画ファイルを見せられない。
代わりに、スマホをパソコンに繋ごうとする。
繋ぐためのケーブルがない。
ケーブルを持ってくる。壊れている。
子どもたちの中にケーブルを持っている子がいて、家から持ってきてもらう。
ケーブルが合わない。
かれこれ1時間半・・・
結局、動画を見せることはできず、明日仕切り直して動画を見せることになりました(笑)
こうやって大人がバタバタして準備している間、つい喋ったり席を立ってしまう子どもたちは、すぐ先生に怒られてしまっていました(笑)
それにしても子どもたちはかなりお行儀よく、長い間ずっと待っていたと思う。
結局動画が見せられなくても、文句ひとつ言わずに帰っていった子どもたち。
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私は日本で教員をしていたとき、子どもたちに何かを見せたりする場合は、事前に機器が作動するのかを確かめたり、機器のセッティングなどは子どもたちが集まるまでに済ませておくことが当たり前の環境にいました。
いかに、日本で暮らしていると、いろいろな物事の「効率性」を重視していたんだと感じます。
こちらではバスの時間も読めないため、誰かと待ち合わせをしても、何時に着くのかが分からなかったりする。
その分、遅れてしまっても許してもらえる。
人を待たせてしまうことが当たり前の環境にいるから、人を待つことが苦にならない子どもたち。
別にどちらが良いかという話ではなく、ただただ時間の流れ方というか、時間に対する感覚が違っていると思わずにはいられない。
そして、それが「インシャアッラー」を多用することにも繋がっていたりするのかな、とも思った。