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紅白に出演したB'zのサプライズ"ultra soul”で日本中の人が一斉に「ハイッ!」と飛び上がった2024年の大晦日

「B'z、紅白出場か!?」

という週刊誌やネットニュースの飛ばし記事が、今までどれだけ出たでしょうか。PV数稼ぎのために名前を出され、結局何もなかったように大晦日を迎える…そんなことを何度も繰り返してきました。

なので今年の紅白が近づいてB'z出場の噂が出ても「どうなのかなー」という感じでした。朝ドラの主題歌を担当し、松本さんが『SONGS』に出演し、稲葉さんが『tiny desk concert』に出演しても、紅白出場が確信に変わることはありませんでした。

そんな中、ついに紅白出場が発表されたのは本番まで1週間を切った12月25日。すると僕のスマホに

「紅白出場おめでとうございます!」

という連絡が続々と届きました。

「あれ、俺も出るんかな?」と思うくらい届きました。

ただ僕としては出ても出なくてもどっちでもよくて、出るなら楽しみに観るし出なかったら例年通りだし…という気持ちです。B'zサイドからお願いすることは考えにくいし、NHKの悲願が実ったと考えるのが妥当で、本当に「おめでとうございます」を言うべき相手はNHKなのかもしれません。

別スタジオだとか事前収録だとかまた色んな噂が出るなか、あっという間に大晦日を迎えました。事前に発表された演奏曲は朝ドラ『おむすび』主題歌の『イルミネーション』です。

21時台ラストの出演(22時台トップは藤井風)と発表された時点で

「21時50分くらいに演奏が始まったら2曲あるかも」

と予想していました。そしてB'zのブロックが始まったのは21時51分。紹介VTRが流れている間に「これは2曲あるか!」と静かに興奮していると、スタジオに『おむすび』出演者がサプライズが登場。トークが始まりました。

「ここで時間取るのか。ほな2曲ないかぁ…」

と1人ミルクボーイ状態に陥ります。しかしトークの時間は思ったより短く『イルミネーション』が始まったのは21時53分。

「イルミネーションは3分強の曲やから、ほな2曲あるか!?」

またもやミルクボーイが登場しますが、そんな場合ではありません。

「B'zの2人が揃って演奏してるー!」

と感動が押し寄せてきます。2024年はソロ活動メインだったので、2人揃って演奏している姿を見るのは2023年夏のツアー以来だったのです。

B'zらしい無骨なセットに、イルミネーションという曲のイメージが膨らむ無数の照明が置かれた空間でのパフォーマンスが続きます。

そして、あっという間に演奏が終了。

「いやー、よかったよかった」

と拍手しかけた瞬間でした。松本さんがギターを降ろしたのです。

「え、もう1曲!?」

もう時計を見るのも忘れていました。すると2人がいつの間にか設置された階段から2人がこっちに(こっちではないけど)降りてくるではありませんか。

「来るやん!」

たぶん大声を出していたと思います。

(改めて思うと、演奏するステージを高い位置に設計したのも、この「階段から降りる」演出のためだったのではないでしょうか)

NHKホールに画面が切り替わると、騒然とするなかで『LOVE PHANTOM』のイントロが流れ始めます。そしてビジョンにでかでかと現れるB'zのロゴ。

圧倒的なラスボス感。今年の「ラスボスやなぁ」マックスはM-1での令和ロマンの「終わらせよう」だと思ってましたが、違いました。

印象的な長いイントロで期待感を煽り、B'zの2人がNHKホールに登場。

「やっぱり2曲やないかー!」

心のミルクボーイが雄たけびを上げます。

マイクトラブルがあったとのことですが、最初はテレビが壊れたのか僕の耳が興奮しすぎてぶっ壊れたのかどっちかだと思いました。(現場ではバッチリ聴こえていたようですが…2回目のサビまでに直ってよかった!)

ちなみに技術の後輩に「あのマイクトラブルなんだったと思う?」と聞いたところ「オンエア用の音量の上げ忘れじゃないですかね…」とのことでした。勝手な想像なので真実はわかりませんが。

もうひとつちなむと、『LOVE PHANTOM』はドラムのアレンジが最新版になっていて、よりカッコよさが増していました。「紅白のためにオリジナルアレンジするんか!」とさらに興奮したことを記しておきます。

さてその『LOVE PHANTOM』ですが、1番終わりに再びサビが来る短縮版でした。この瞬間に

「ほな3曲やないかー!」


と確信しました。そして始まったのが『ultra soul』です。

ここからはあんまり記憶がありません。ただただ興奮して、感動して、ちょっと泣いていました。

松本さんのギターソロも新しくなっていってめっちゃカッコよかったとか、ラストの「ウ・ル・ト・ラ・ソ・ウ・ル!」で稲葉さんがMC陣も煽っていたとか気づいたのも、年を越してオンエアを見返してからでした。

3曲の演奏が終わり、笑顔の稲葉さんとどっしり構えて深くお辞儀する松本さん。稲葉さんから「よいお年を」と言ってもらえたので2025年はよいお年になること確定です。

そこから僕のスマホには

「B’z素晴らしい!一番よかった!」
「紅白やばい!」
「興奮しましたー!」

と絶賛の連絡が「あれ、俺出てたかな?」と思うくらい届きました。

あれだけ盛り上がるなか、なぜ泣いてしまったのか。理由はこうです。

ファンになって30年が経って、楽曲を聴いたりライブに参加する中でずっと「B'zすげー!」と思っていたけど、限られたメディアの露出とかハードロックという音楽性とか色んなことがあって、それが幅広く伝わることは難しいかもと思っていたのも事実でした。

3年ほど前にミスチルの桜井さんが「(B'zとミスチルは)違うトーナメントを戦ってきた感じ」と話していましたがまさにそうで、CDの売り上げで歴代1位を記録する一方で「固定ファンが買ってるだけ」と揶揄されたこともありました。

「固定ファンが多いって、それだけファンを魅了してるってことやん」

と思いましたが、声を大にしてそれを言うのもはばかられるし「別に俺がわかってるからそれでいいんや」と納得させていました。実際ミュージシャンに上も下もないし、自分が心酔する人たちがずっとカッコいいと感じられることで十分幸せだったのです。

ただ、今回の紅白という舞台を通じてB'zの凄さが日本中の老若男女にぶっ刺さったかと思うと、心から嬉しいし誇らしいです。

こんな気持ちになれるなんて思っていませんでした。NHKの皆さん、そしてB'zのお2人、最高のライブをありがとうございました。今までの大晦日で一番興奮したと思います。

B'zの2025年は6月に対バンライブ、冬にドームツアーが開催されることが発表されました。さて…2025年もしっかり働きます。

今度はライブ会場で拳を振り上げて声援を送り、また「生きててよかった」と思うために。

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