400年続く「会津伝統野菜」を知り、食べるツアー。農家さんが集結!マルシェもあった!!
誰も知らない魅力的な場所が、福島にはある。フードカートと行く「Food Camp!ツアー」の2020年8月30日は、会津で400年前から栽培される「会津伝統野菜」がテーマでした。
日本で3番目に広い福島。県中央部「中通り」のツアーが多いのですが、今回はついに、西部の会津地域で初めてのツアー。どんな新たな発見と出会いがあるか、ワクワクします!
会津若松市の長谷川純一さん(通称はせじゅんさん)です。
Tシャツに「A・I・Z・U」!!
「会津愛」あふれる、伝統野菜を作る農家さんとご対面です。
会津伝統野菜とは…?
手に黄色い巨大な野菜を持ってますが…
「これもきゅうり」とのこと!!
「会津伝統野菜の『余蒔(よまき)きゅうり』です。この黄色いきゅうりは、種取りのために完熟したものです」。
通常の余蒔きゅうりは、このように少し分厚い黄緑色(写真上は、会津伝統野菜の会津小菊かぼちゃ)。
余蒔きゅうりは、400年前の江戸時代から作られ続けていながら、戦後のころ一度途絶えました。しかし種が、国のジーンバンクに保存されていて、種を譲り受けた長谷川さんら会津若松市門前町飯寺地区の生産者が栽培を再開しました。
ただし、ここから苦難が続きます。栽培に成功したのは長谷川さんのみ。見た目も「普通のきゅうり」とは違い、地元の飲食店でも相手にされず、売れない状態が続いたといいます。しかし長谷川さんは「自分の代で、400年続いた種を途絶えさせるわけにはいかない」との強い信念で栽培とPRを続けると、次第に有名シェフやメディアで取り上げられることが増え、支援の輪も広がりました。
完熟したきゅうりの「種取り」作業です。
種をこそいで水に入れると、大半は浮かぶのですが、底に沈む種があります。その種を大事につないでいく。それが伝統野菜を作り続けるために、必要不可欠な作業です。
長谷川さんは、種を地域でつなぐ活動を続けています。野菜は学校給食で使われ、地元の会津農林高校では高校生が栽培から販売まで行います。高校の取り組みは「新しい復興 東北ビジネスコンテスト2018」の「優秀賞(学生部門)」(ほか2企業賞とのトリプル受賞)に選ばれ、グローバルGAP取得はじめ多様な展開に広がっています。
次は、きゃべつの植え付け体験です。
穴を開け、苗を一つずつ、入れていきます。
こちらも、人気の伝統野菜。
会津丸茄子です。丸っこくてカワイイ!
ツヤツヤの光沢も特徴的。ずっしりと重量感もあります。
会津丸茄子は収穫体験ができました。生でその場で食べても、味が濃くてオイシイ! 貴重なお土産!
体験の後のスイカは、サイコー!
作業時間はわずかでしたが(笑)、炎天下での作業後のスイカがうまい!
果樹園の特設ファームダイニング
レストラン会場はこちら!
テンションあがります!!
乾杯は、ドリンクではなく、きゅうり!!
余蒔きゅうりで乾杯です!!
そのきゅうりを使ったブランチメニューが、こちら。
まずは「もろきゅう」で味噌とあわせた(右下)後、
カニの身を添えたきゅうりのカルパッチョ(上)。
「会津の恵み」ホットサラダ(左下)には、きゅうりのソースが添えられていて、きゅうりづくしメニュー!
ほかの伝統野菜も、もちろん登場。次は、会津丸茄子のフリット。
メーンは福島牛のラグー。小菊かぼちゃのリゾットです。
シェフは、「あいづ家」の佐藤学さん。
佐藤さんは、生産者の畑に足しげく通い、地元食材を中心に提供。鉄板焼とフレンチをベースにしたレストラン「あいづ家」は、生産者の間でも話題の店です。今回は長谷川さんご指名での「会津タッグ」となりました。
会津の農家さんが集結!
ツアーではいつも生産者が、参加者と一緒にテーブルを囲みますが、今日はいつもと違い豪華ラインナップ。初の会津ツアーということで(?)、会津の農家さんらが続々と集結しました。
ブランチ会場となった「みのり果樹園」でブルーベリーなどを栽培する成田健太郎さん。
イケメン農家・佐藤忠保さんは、太くて甘い「とろねぎ」や、お米をたくさん作っています。
会津若松から車で南西に1時間半。南会津町の南郷地区は、有名な「南郷トマト」の産地ですが、そのトマト加工販売などを行う近藤一夫さんも参加。
コース料理が終わった後は、会津農家のミニマルシェが開催され、新鮮な野菜や加工品をたくさん買うこともできました。
長谷川さんらが作った酒米での「春泥」は、ほぼ会津でしか飲めない貴重な日本酒。ドリンクメニューやお土産で大好評でした。
磐梯山をバックに、会津人とツアー客で集合写真。
ありがとうございました!!また会津へ!