ママ友?いいえ、友だちです!まごめの母たちの付き合い方、お見せします。
「みなさんはどういうお知り合いなんですか?」
まごめの母達が集まっているとよくかけられる言葉です。そんな時、わかりやすく伝えるために「私達はママ友なんです」と答えます。
あぁ、でもいつも感じる大きな違和感・・・!!
“ママ友”というと、どうしても「子ども同士が友達で、それぞれがその母親として付き合っている」という副次的な関係性に感じてしまうのは私だけでしょうか?
確かにまごめの親達も、子どもが通う保育園を介して知り合い、仲良くなりました。でも、たとえきっかけが“ママ友”“パパ友”であったとしても、子どもが介在しなくても成立する間柄を築くことは十分にあり得ると思うし、まごめにはそういう付き合いが多く見られます。
それを端的に示すのが、お互いの呼び名。
よくある「○○ちゃんママ」「○○くんパパ」という呼び方は、まごめにはありません。お互いを名前で呼び合います。だから新入園のパパママは、誰と誰が夫婦で、誰がその子どもなのかを把握するのは至難の業です(ごめんね!)。
今回は、そんなまごめの母同士の付き合い方と、それによる効果をお伝えしたいと思います。
これは、ある年のまごめ共同保育所の一大イベント・バザーまつりの打ち上げでの一コマ。
保育所内での、各売り場の売り上げランキング発表や慰労・反省会を経て、一部の母達は西馬込の閑静な住宅街にたたずむカラオケスナック“S”へとなだれ込みました。
こんな時くらい、子どもは父に見てもらってもばちは当たらないはず!
とはいえ全員が保育園に通うような小さい子どもを持つ母です。「まだ乳児だから夜は欠席で」という人もいれば、「もう少しゆっくりおしゃべりしたい」「今日は疲れてる」「そもそもお酒もカラオケもそんなに好きじゃない」などなど、不参加の母だってたくさんいるし、そこは本当に自由参加です。
「群れるのではなく、意思を持って集まる。」それが気持ちよい大人の付き合い方の秘訣ですね。
このように子どもを父に預けてお店に行くことはさすがに多くはありませんが、子ども達も遊ばせながら誰かの家に集まって一緒にご飯を食べたり、休みの日は一緒に公園やキャンプに行ったりということは、まごめの母達にとって日常茶飯事。
同じ時を過ごすうちに、自然と話題は子どもや夫のことから、自分自身のことへ。
多少のお酒が入ればそれはもう赤裸々に。
同じ時代を生きる仲間として、推しに関するライトな話もあれば、仕事や自分のこれからの生き方といった真剣な話まで、テーマは多岐にわたります。笑いあり、涙あり、スパイス的に言い争いも。
これはもう、“子どもを介した付き合い”ではなく、ひとりの人間同士の魂のやり取りなわけです。
で、そういう濃い付き合いがあるっていいでしょ、ということを言いたいわけではなく、この日ごろの関係構築が、何か困ったことや課題があったときにこそ本領を発揮するということをつくづく感じるのです。
たとえば2020年、新型ウイルスはまごめの保育にも大きな影響を与えました。
「毎週の遠足で、公共交通機関に乗ってもいいか?」
「閉園せざるを得ない状況になったらどうするか?」
「行事や会議はどうしたら安全に行えるのか、もしくは中止か?」
前例のない中で、さまざまな判断を迫られることが増えました。特に今回のような場合は、正解はなくて各家庭・各人により考え方も価値観も異なります。それでも、どうにかまごめらしい保育を続けるために、どうしたらいいのか?親は何ができるのか?と、何度も本音の話し合いを持ちました。
マスクが品薄になったときは、母Aが「せっかくなら子ども達におそろいのマスクを作らない?」と提案。
母B:「いいね!今日出社してるから昼休みに生地買いに行けるよ!」
母C:「今夜裁断する時間とれるよ!」
母D:「ミシンあるから縫うよ!」
そして翌日の夕方にはおそろいのマスクが子ども達に配られました。
コロナ以外でも、遠足の帰り道、子ども達の乗っている電車が事故で停まっちゃった!と職員から連絡があれば、すぐさま親が連携し途中の駅まで3台の車がお迎えに。
私は経験していませんが、東日本大震災で親が帰宅困難者になってしまい、最後まで残っていた子どもを、別の親が連れて帰りお世話をしていたこともあったそう。(園児が全員帰らないことには、職員も家族のもとに帰れないのです!)
これは母だけではなく、父達も含めた話ですが、こういう有事の際に、遠慮せず自分の気持ちを言えること。価値観が違っても相手が受け止めてくれると信じられること。自分にできることをやるために労力とスピードを惜しまないこと。そうしてあげたいと思える仲間であること。それは紛れもなく、日々の何気ないやり取りの賜物でしょう。
全員が同じ量と質で関わる必要もないですし、それを強制することでもないと思いますが、まごめの親を見ていていいなと思うのは、それぞれができることをできるタイミングで、自然とやっているところです。まごめにいるうちに、育児や共同保育を「義務ではなく権利」「負担ではなく楽しみ」と考えるようになっていくのかもしれません。
そんな風にとらえると、「私ばっかり…」という夫婦間のピリピリも瞬間的に緩和されるように思いますので、まごめの父のみなさまにおかれましては、たまに妻達を家から野に放ち、ガス抜きをさせてくださいますよう、ご理解・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。※感染対策を講じたうえで、大人として常識の範囲内、かつ人の親として恥ずかしくない行動を誓います。
▼まごめ共同保育所では2023年度入園児を募集しています。一緒に育児を楽しみませんか?