自分の強迫性障害
俺の強迫性障害の儀式的行動は、指を鳴らすことだった。
ほとんどの人は、手を洗いすぎるだとか、鍵をかけたか心配でたまらなくなるとか、そんな感じみたいだから、俺のは特殊みたいだ。
症状が起こるきっかけは、なんの前触れもなく起こることもあるけど、大抵はなにか自分にとって嫌な出来事が起こったときだ。
症状が出始めると、いきなり刺すような強烈な不安が襲ってくる。
不安症なんて言ってるけど、あのとき起こる不安はふつうの不安とは全く違って、強すぎて痛みとあんまり変わらない。
胸の奥を強烈に締め付けられるような感じで、痛んだときと同じように顔が自然と引きつって、飛び上がりそうになる。
自分の場合はそういう症状が起こったあと、指を鳴らす行動をとると、症状が和らぐ。
自分自身おかしな行為だと自覚していて治したいから、治そうと指を鳴らそうとする自分を抑えると、不安は消えずにしばらく痛みに喘ぐ。
指を鳴らす行為に意味がないことはわかっているのに、実際問題それで症状が和らいじゃうもんだから、痛みに耐えられなくてそんな行動をとってしまう。
当時は日中、トイレ中、バイト中、関係なくいつでも突然それが起こって、体力を持っていかれた。
ほかの強迫性障害の人の体験をネット上で見て、自分はまだマシな方なんだなと思ったのが、自分の場合、人前だと症状が現れることがなぜか無かったことだ。
症状は1人のとき、周りに自分を見ている人がいない時に起こる。
まあ例外というか、高校通いながら、バイトも忙しく働いてて精神的に一番追い詰められてたときが症状一番重くて、このときはバイト中、周りがこちらに注目してないときにも症状が起こった。
そのときは何でもない風を装いながら指鳴らしてた。
現在はだいぶん症状はマシになってきて、症状が起こる頻度は日に一回あるかないか程度。
まだ過剰にストレスを感じた時には症状が起こることもあるけど、付き合い方がわかってきた分、これに悩むことはなくなった。
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