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動いちゃダメかい!?

危ないことは、させません。
動いてもらっちゃ、困ります。
あなたの安全を守ります。


1.ヒヤリハットの報告

想像してください。
利用者さんが座るソファーの前に、ちょうど膝くらいの高さのテーブルを置いて過ごしている環境。
行うレクや事柄によってテーブルをしまったり、出したりしながら環境を作っています。
テーブルは木の重いものから、折り畳みのものなど。

レクでテーブルを片づけていたのですが、これからおやつの時間になるので、利用者さん同士でテーブルが必要ねって話になり、自分たちで折り畳みのテーブルを移動させようとしたところ、倒しそうになった。

というヒヤリハットが報告されました。


2.どうします??

さぁ、皆さんならどんな話し合いを持たれますか?

「足の上に倒したら危ないよね」
「職員がやらないと危ないよ」
「今度は止めたらいいんじゃない」
「やらなきゃと気を使ってもらう前に職員が動けばいい」

こんな、話し合いになりがちじゃないですか?

ダメですか?
利用者さんが、これからテーブルが必要だと考えて、そこにあるテーブルを自分たちで準備しようと思ったら。

ダメですか?
そりゃ、重ければ落としたら危ないですよ。
骨折するかもしれないです。

それじゃ、
職員が落とすときに支えればいいんじゃないですか?
咄嗟に動くのが難しいのなら、一緒に運べばいいんじゃないですか?
重いのなら、落としてもケガしないようなテーブルに変えればいいんじゃないですか?
 
何を守ろうとしているのですか?


3.動いちゃダメかい!?

利用者さんの動きを静止する。
利用者さんの「やりたい」を制止する。

そんなことをしているから、
動かなくなっちゃう
動けなくなっちゃう
動けなくさせてしまっている

動いちゃダメかい!?

生きるって、みんなリスクを背負っているんだよ。

動いちゃダメかい!?

資格の有無に関わらず、
利用者さんと関わる職員はみんなプロ。
利用者さんの可能性を広げる視点を持たなければ、
専門性も何もない。

やめさせることは誰にでもできます。

自由と安全。
これは、相反する背と腹の関係。
これを、突き詰める。
これが、難しくもあり、楽しさでもある。

難しいがゆえにエネルギーを使います。
心の余裕がなければなかなか難しいこともあります。

わかっています。

完璧になんてこなさなくたっていいですよ。
この視点を忘れなければ、
可能性を見ていれば。

どんなに難しくても、
今は無理でも、
可能性を意識していれば、
可能性を見ていれば、
見失うことはありません。

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