介護事故のシェアリング.#1
完全に職員のミスの事故
守るべきことは守りましょうで終わり?
学びのポイントが隠れているかも!?
1.概要
自宅:独歩、時に杖使用。屋内外での転倒在り。
通所:独歩、完全に安全ではなく、転倒リスクは共有。
通所利用から1カ月が経過している。
2.事故発生
来所後はホール(居間)でバイタル測定やお茶を飲みながら雑談を楽しんでいます。
体操のため、隣の和室へ移動となり、お声掛けを行った。
当日は利用者が8名。
「ドン‼」
駆けつけると床に倒れている状態。
椅子に座ろうと思って転んだと本人。
対応できる職員が2名いたが、移動先の和室には0名。
この方が座る瞬間も、倒れる瞬間を見た職員も0名。
かなり詳細を省いた説明であるが、おわかりの通り単純な職員ミスの事例であることは伝わることと思います。
3.要点
現在いる場所:立ち上がり時のふらつきや躓きによる転倒 /
歩行途中での転倒
移動先の場所:椅子に座る際のバランスの崩れによる転倒 /
歩行途中での転倒
職員2名もいたのなら、ホールと和室で1名ずつ、お声掛けや椅子に座るという安全を確認する必要性がある。
→ 実際:お声掛けだけして、体操準備のお茶の下膳や、環境整備に2名。
利用中、常に身近で見守りを行っていなかったとしても、転倒リスクがある認識がある利用者なので、転倒好発場面での見守りは必要性がある。
→ 実際:完全に注意意識からなくなっていた。
4.対策
お恥ずかしいこと完全なる職員ミスなので、やるべきことをしっかりやりましょうというのが、簡潔な対策。
介護あるあるじゃないですが、ひとたび事故が起こると、厳重にルール決めがあったり、新しい取り組みがあったりするものじゃありませんか?
私見ですが、以下のことに気を付けながら対策を考えるようにしています。
▼できるだけ新しいルール、やることを増やさない
→ 例えば、移動時は必ず見守りを行う。など
実際の対策としては、どの状況時に見守りが必要なのか見極めを行う。
(一定期間アセスメントを行い、必要時のみ意識的に注意を促す)
▼1度の事故で利用者の自由を奪わない
→ 上記同様、移動時に職員が付きっきりとなり、
申し訳なさ・煩わしさを感じさせない。
実際の対策としては、室内の歩行動作は制限なく行ってもらう。
▼拾うものと拾わないもの
→ 要因として挙げられたものに対して、全て対応しない。
実際の対策としては、和室の畳が滑りやすいと要因として挙げられ、畳の環境を変える案も出されている。
これに対しては、「滑りやすさは許容範囲内とする。」が、実際の対策となっている。
▼具体的実例を添える
→ 〇〇に注意する。△△を意識する。など、抽象的な表現を避ける。
実際の対策としては、「当たり前のことを実行する。」に対して、
リスクの有無に関わらず椅子に無事に座ることを確認する。
ホール環境整備をおこなってから誘導開始、または、誘導を終わらせてからホール環境整備を行う。
など、具体的行動事例を明記している。
(新人でも、知らない人が来ても実行できることが目安)
冒頭の隠れたポイントについては⁉
と、いうことで、
隠れたポイントについては、次回に引っ張ろうと思います。
来週も御一読いただけると嬉しいです♪
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