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紀州犬 リキ の思い出 第5話
この絵、bingにお願いしました。
なかなか注文通りにできなくて
どっちかっていうと秋田犬の子の方に似てますよね。
実物とはちょっと違うけど、まあ、可愛いからいいかあと、
(;^ω^)
前のお話 ➡ 第4話
晩秋の頃。
いつも玄関前に繋いでいるリキが、
知らぬ間にお腹が大きくなった。
冬のある朝、玄関を出たら
ミー ミー
ミー ミー
と、数匹の赤ちゃんの声 (@_@ !
あ!生まれたんだ
「リキ、赤ちゃん見せてちょうだい」
と、「まさか」と思いながら声をかけてみた。
そしたらナント!
リキは赤ちゃんを抱いたまま
ゴソゴソと少しづつ体の向きを変えて、
赤ちゃんを見せてくれたではないか!
エーー、ウッソー ‼
🌸 もう大感激 🌸
なんてイイコ! 賢い子!
ちゃんと私の言葉を理解してお願いを聞いてくれるなんて
( ;∀;)
「有難う!
カワイイね!!
みんなリキと同じ白い毛ね!💛
寒いからもう むこう向いていいよ。」
そしたらさっきみたいに少しづつゴソゴソと動いて
背中をこっちに向けて、じっと固まった。
へーえ? なんでわかるのお?!
なんだかワクワクしてしまった。
子犬たちの父親は
きっとご近所のあのお宅の、
散歩中に時々行き会ってお互いしっぽをフリフリ仲良くしてた
ちょうどリキと同じくらいの体格の
あの茶色短毛のワンコだと思うけど、
(夜間に時々放しているようだったから )
だとすると茶色と白の模様の子犬が生まれるのかな?
それとも白い子と茶色の子?
などとあれこれ想像していたけれど、
3匹の赤ちゃんはみんな 短毛の白い子犬だった。
あの茶色ワンコがお父さんに違いないと思うけど、
きっとリキの遺伝子の方が優勢なんだろう。
純粋種の犬って強い遺伝子を持っているって事?
(ご存じの方いらっしゃいましたら
コメント欄で教えて下さい)
雪が3~4cm程積もった朝。
3匹の子犬たちはヨチヨチとオウチから出て
こわごわ 雪の上を歩き回っていたが、
その内1匹が少し遠くまで行ってしまった。
リキは鎖が伸びる所まで行って
子犬に「帰っておいで」と言うように
クーン クーン
と呼びかけたけど、
子犬は雪溜まりに立ち止まってじっとしている。
見かねた私がそっと片手で掴んで拾い上げ
リキに返してあげると、
嬉しそうに急いで子犬をくわえてオウチに入り、
その子と、先におうちに戻っていた子たちとを舐めまわして
しっかり抱えて丸くなったリキ。
なんだか訳も無くジーンとしてしまった。
イヤ、訳は有る。
まだ若いリキの初めての子供たちを愛しむ姿に感動したのと、
昔のように放し飼いだったら
どんなにか良かったでしょうに・・・
という思いに駆られて涙ぐましい思いがしたのだ。
あーあ、鎖なんかつけないで
広いお庭にぐるっと囲いをして放し飼いにできたらなあ
それにしても、
多分この子たちの父親であろうあの茶色ワンコは
昼間鎖に繋いで散歩させてもらっているのに、
夜に放してなんかいるからいけないんだ!
・・・・・
あーぁ、きっと散歩させられなかった日に放すんだね。
あ?そのお陰でリキはお母さんになれて良かったのかな?
こんなに大切そうに子犬たち抱いて
幸せそうだもんねえ・・・
リキ、良かったね!
元気な子に育つといいね。
つ づ く
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