猫の幸せって?ノラネコが連れて来た子猫たちは・・・(第四章)
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チャトラが居なくなってからというもの、
ドラミは、余計「オモテニワノラネコ」っぽくなってしまった。
あの意地悪猫対策にと私のへやの外に作ってやった
おうちにはもう寝なくなって、
朝になるとどこからかやってきて
私が与える餌をちょっとだけ食べ、
水を飲んではまたどこかに消えてしまう。
そして、気が付けば庭の向こうの畑で
昆虫を捕まえて食べたりしてる。
( ドラちゃーん、
畑の隅の藁束の下にネズミが住んでるらしいよォ。
そっちのほうがおいしいよー
ずーーっと食べ出があるよー)
ドラミもネズミの気配に気付いてはいるらしく
時々畑の隅をじっと見つめているが、
やがてあきらめてフイッとどこかに行ってしまう。
最近、
究極の栄養食として「昆虫食」が話題になるけれど、
ドラミにとっても昆虫の方がキャットフードより
遥かにおいしくて身体に良くて、
そして何より、簡単に捕食できるのだろう。
相変わらず痩せていて小柄ながらすばしこくて元気だった。
ひとりで頑張って生きているその様子がいじらしくて、
「おいで」と声をかけてみるが、
相変わらずチラッとこっちを見るだけで無視。
ホントに、なんだか良く分からない猫。
ある日、
庭のユスラウメの実をついばみにやってきたヒヨドリが
ドラミの気配に気付いてパッと飛び立った瞬間、
およそ1,5メートルの高さのユスラウメの木を超える高さで
ヒヨドリをキャッチしてしまったんだから
スゴイ !
オリンピックのハイジャンプ金メダリストだって真っ青!
このやせっぽちのドラミのどこにこんな力が・・・・
秋になった。
この頃になると
ドラミが度々捕食していたのはヒヨドリだった。(-_-;)
ヒヨドリって警戒心が強くてすばしこく、
なかなか鷹やトンビなどにだって捕まえられないのに
時々庭の隅に食べ残しのヒヨドリの羽が残されていた。
どうしてヒヨドリなのーお ( ;∀;)
「ヒヨドリ大好き」の私は、
ドラミの餌になってしまったヒヨドリたちにいつも胸を痛めた。
そしてその度に
「ドラミも必死で生きているんだから」
と言い聞かせては 自分をなだめた。
(多分ヒヨドリだけじゃなく
もっと動きの遅いスズメの方が
沢山捕食されていたに違いない)
夫
「果樹農家の敵の駆除に
一役買ってくれてるんだと思えばいいさ。
うちのコブシの花だってドラミのおかげで
今年は一つもヒヨドリに食べられなかったじゃないか」
私
「コブシの花なんかどうでも・・・・・・・
いっぱい咲いたの初めて見られたけど」
チャトラが居た頃は
いつだって一緒にキャットフード食べて、
それで満足してたはずなのに・・・
もともとアンタってノラネコ
(ていうより野生猫?)
の本性を強く持って生まれてきたのかねえ。
だから人間にいつも距離置いてるの?
なんか、悲しいねえ・・・
つ・づ・く
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第五章