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ひ とりぼっちのヒヨドリ その11
前のお話 ➡ ひとりぼっちのヒヨドリ その10
裏庭の桜の木は
ヒヨドリたちの子育てに格好の場所らしく、
毎年 春から夏の間中
「 ヒーヨ ヒーヨ 」
「 ピーイ ピーイ 」
とヒヨドリ家族が騒々しい。
きっと去年あのコブシの木から巣立って行った
ヒヨドリたちもこの中に居るんだろうなあと
私は勝手に想像してホッコリしている。
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冬が終わる頃のある暖かい日、
一羽のヒヨドリがやってきた。
5年前と昨年、我が家の庭にやってきて
コブシの木で子育てした2組のヒヨドリたちは、
先に来たのが遠くを見て「ピーッ!」と呼ぶと
すぐ連れ合いがやってきて
仲良く2羽で食べ始めたのだが、
この日我が家の庭に来て
グミの木に止まったのは1羽だけ。
そのうちに連れ合いが来るのかと見ていると、
そのヒヨドリはなんと!
グミの木からサーッと庭に降りて
夫と私が居るこっちを見て、
羽を小刻みにフルフルさせたのだ。
「ねえ! あれってヒナが親鳥に餌をねだる時にするしぐさでしょ?」
「そうだなあ・・・」
「あれはきっと私たちに餌をねだってるのよ!」
・・・・・・
「てことは、もしかしたら去年一羽だけ巣立ちが遅れて
庭に取り残されてて、
私が豚肉たべさせちゃったアレ?」
「・・・・・・・」
「きっとそうよ!
ヨカッタ、豚肉でおなか壊したりしないで
無事育ってくれたのかあ」
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急いでみかんを半分に切ってユスラウメの枝に挿してやった。
一旦屋根の上に逃げていたけれど
すぐ戻ってきてみかんをつついている。
「あ、そうそう!
巣に戻してやったら落ちちゃって
庭の隅でピーピー鳴いてたら
親鳥が迎えに来て
2羽で大きな声で「こっちにおいで!」って
必死で呼んでたの覚えてるでしょ?
そのあと
私たちが出かけてる間に居なくなっちゃって、
どうなったのかなあって心配してたんだけど
無事に
ちゃんと親鳥が連れてったんだ」
ヒヨドリの成鳥の知能は人間の8歳児に相当するそうだし、
人間の顔もちゃんと識別するという。
そうそう、初めてウチの庭で子育てしたヒヨたちは
カラスに子供たちを食べられちゃったけど、
賢いヒヨドリは
ちゃんとそのカラスを記憶してて
2カ月もたってから見付けたソイツに
「ヒナたちのカタキ ‼」って
猛烈な一撃したんだもの。
と私は思ってるけど、反論はいっぱいありそう (;^ω^)
👇
ひとりぼっちのヒヨドリ その6
賛同下さる方 ご感想お寄せ下さーい (^_^)/
ひょっとしたら私たちに助けられたこと
記憶してるのかなあ。
まさかねえ、あんなに幼かったもの
半年も経って覚えてるかなあ・・・
あ、でも人間だって幼児期の記憶が
歳とってもかなり鮮明に残ってることあるし・・・
きっとあの時の事覚えてて
”また何か貰えるかな” って来てみたのかも。
わあ、なんかカワイイ!
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メスみたいに見えるけど違うかなあ。
きっとまだ若くて連れ合いができないんだ。
その内2羽で連れ立って来るようになるといいなあ
つ づ く
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