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 ひ とりぼっちのヒヨドリ その11


  前のお話 ➡ ひとりぼっちのヒヨドリ その10


裏庭の桜の木は
ヒヨドリたちの子育てに格好の場所らしく、
毎年 春から夏の間中

  「 ヒーヨ  ヒーヨ 」

      「 ピーイ ピーイ 」


とヒヨドリ家族が騒々しい。

きっと去年あのコブシの木から巣立って行った
ヒヨドリたちもこの中に居るんだろうなあと
私は勝手に想像してホッコリしている。


********************
       ****************


冬が終わる頃のある暖かい日、
一羽のヒヨドリがやってきた。


5年前と昨年、我が家の庭にやってきて
コブシの木で子育てした2組のヒヨドリたちは、
先に来たのが遠くを見て「ピーッ!」と呼ぶと
すぐ連れ合いがやってきて
仲良く2羽で食べ始めたのだが、
この日我が家の庭に来て
グミの木に止まったのは1羽だけ。


そのうちに連れ合いが来るのかと見ていると、
そのヒヨドリはなんと!
グミの木からサーッと庭に降りて
夫と私が居るこっちを見て、
羽を小刻みにフルフルさせたのだ。
              
「ねえ! あれってヒナが親鳥に餌をねだる時にするしぐさでしょ?」

「そうだなあ・・・」
 
「あれはきっと私たちに餌をねだってるのよ!」

   ・・・・・・

「てことは、もしかしたら去年一羽だけ巣立ちが遅れて
 庭に取り残されてて、
 私が豚肉たべさせちゃったアレ?」
           

「・・・・・・・」

「きっとそうよ!
 ヨカッタ、豚肉でおなか壊したりしないで
 無事育ってくれたのかあ」 

急いでみかんを半分に切ってユスラウメの枝に挿してやった。

一旦屋根の上に逃げていたけれど
すぐ戻ってきてみかんをつついている。

「あ、そうそう!
巣に戻してやったら落ちちゃって
庭の隅でピーピー鳴いてたら
親鳥が迎えに来て
2羽で大きな声で「こっちにおいで!」って
必死で呼んでたの覚えてるでしょ?

そのあと
私たちが出かけてる間に居なくなっちゃって、
どうなったのかなあって心配してたんだけど
無事に
ちゃんと親鳥が連れてったんだ」

ヒヨドリの成鳥の知能は人間の8歳児に相当するそうだし、 
人間の顔もちゃんと識別するという。 


  そうそう、初めてウチの庭で子育てしたヒヨたちは
  カラスに子供たちを食べられちゃったけど、
  賢いヒヨドリは
  ちゃんとそのカラスを記憶してて
  2カ月もたってから見付けたソイツに
  「ヒナたちのカタキ ‼」って
     猛烈な一撃したんだもの。

      

      と私は思ってるけど、反論はいっぱいありそう (;^ω^)
           👇
    ひとりぼっちのヒヨドリ  その6
       
 賛同下さる方 ご感想お寄せ下さーい (^_^)/

  
  ひょっとしたら私たちに助けられたこと
  記憶してるのかなあ。
 
  まさかねえ、あんなに幼かったもの 
  半年も経って覚えてるかなあ・・・  
 
  あ、でも人間だって幼児期の記憶が   
  歳とってもかなり鮮明に残ってることあるし・・・   

  きっとあの時の事覚えてて     
  ”また何か貰えるかな” って来てみたのかも。  

  わあ、なんかカワイイ!

  
 

   メスみたいに見えるけど違うかなあ。
   きっとまだ若くて連れ合いができないんだ。


   その内2羽で連れ立って来るようになるといいなあ


  

     つ づ く

          👇

    ひとりぼっちのヒヨドリ その12


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よその あきこ
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