Megatrend 2040
変化の激しい世の中で企業経営者が営業組織の変革を考察していくにあたっては、「今後日本がどうなっていくのか?」を予見することが今後益々重要になってきます。
というのも、現状の延長線上ではなく5~20年後に振り切った未来像を想定し、そこからのバックキャスティングで思考することが、目の前の事業に関わる個別具体の情報だけでなく、背景にあるより構造的な変化や俯瞰的な動きを捉えていく企業経営の本質において、環境分析の側面から役立つからです。また、上記の洞察によって営業組織に与える構造的な変化から戦略・計画の確実性を高め、想定外の事象に対する備えを充実させることが可能になります。未来洞察は、そのための第一歩になってきます。
この未来洞察では、高齢化や労働力不足といった人口動態、量子コンピューティングや AI といった技術など、先行きが比較的予見可能なメガトレンドをベースに日本の産業・事業環境の「未来」を洞察すること、また不確実な未来像を予期し、備えることを目的としています。
そこで、当社作成の市場調査をまとめたコンテンツが企業経営への示唆となるとお客様からご好評を頂いていることも鑑み、今回は確信する未来像と不確実な未来群の9つのテーマからなる「Megatrend 2040」シリーズを公開します。
今回の「Megaterend 2040」シリーズでは、9つの革新的領域を1つずつ、約2ヶ月にわたって毎週水曜日に順次公開してまいります。
第一章公開予定は2024年3月27日です。
第一章:Megatrend 2040 「食」
産業が抱える課題
食料不足
食料システムの社会コストの顕在化
昨今の動き
水資源の枯渇
農業の工業化(垂直農業、水耕栽培)
昆虫食の普及
未来に起こりうる可能性
気候変動対策としての再生型農業の浸透
新たな農業資材、遺伝子編集による生産革命
食料物流のデジタル化による需給最適化と廃棄ロス削減
第二章:Megatrend 2040 「医療」
産業が抱える課題
医療制度の持続可能性の揺らぎ
医療従事者の不足
昨今の動き
先進医療の発展
個人の価値観の変化と医療ニーズの多様化
未来に起こりうる可能性
集中投資によるイノベーション速度の増加
ヘルスケアデータの活用
ヘルスケアシステムの変革
第三章:Megatrend 2040 「サステナビリティ・環境」
産業が抱える課題
気候変動と地球温暖化
環境変化と生物多様性の減少
昨今の動き
Co2排出権のコスト化
サステナビリティレポート
南北問題の深刻化
未来に起こりうる可能性
消費者意識の高まりによるサステナビリティの競争力化
Co2排出権のコスト化による財務リスク
クライメートテック
第四章:Megatrend 2040 「地方創生」
産業が抱える課題
人口減少(労働人口減少、都市部への流出・若年層の減少)
地方自治体の財政破綻とインフラの老朽化
中小企業の後継者不足による企業減少
昨今の動き
企業のリローケーション
副業人材マッチングサービスの普及
未来に起こりうる可能性
テクノロジー活用によるインフラのアップデート
人材問題の緩和と地方人材基盤の採用機会拡大
第五章:Megatrend 2040 「物流」
産業が抱える課題
地政学リスクの拡大
物流ニーズの複雑化
物流現場の労働環境の悪化
昨今の動き
サプライチェーンの強靭化
ラストワンマイルの自動化
自動運転の普及
未来に起こりうる可能性
Just in time と Just in case の両立
動脈と静脈が循環するサプライチェーンの再構築
第六章:Megatrend 2040 「ファイナンス」
産業のこれまで
デジタル領域における規制緩和
ネオバンクの勃興
消費者の決済実態の変化
昨今の動き
デジタル通貨(CBDC)
量子コンピューティングパワーによる暗号解読の脅威
未来に起こりうる可能性
ファイナンス手段のさらなる多様化
ブロックチェーンでの取引にかかるコスト減
第七章:Megatrend 2040 「モビリティ」
産業の現状
各国政府によるCo2排出量削減に向けた規制圧力
EVの総保有コスト(TCO)の低下
飛び恥(フライトシェイム)の広がり
昨今の動き
パワートレインの多様化
既存OEMの電動化戦略
モノ、サービスの移動
未来に起こりうる可能性
クルマのソフトウェア化
エコシステムの再構築
モビリティミックス
第八章:Megatrend 2040 「エネルギーサービス」
産業が抱える課題
クリーンエネルギーの拡大
地政学リスクの高まり
データ需給均衡の高度化
昨今の動き
クリーンエネルギーの需要増大と原子力発電
諸国妥結への歩み
未来に起こりうる可能性
核融合への期待の高まり
低コストの再生可能エネルギー資源を持つ国への工場シフト
データ処理の偏在化
第九章:Megatrend 2040 「メタバース」
産業のこれまで
技術要素(ネットワーク・コンピューティング・ハードウェア)の進化
昨今の動き
メタバース市場の登場、ソフトウェアに加えハードウェアの市場も拡大
新たなビジネスケースの勃興
未来に起こりうる可能性
市場成長のカギは物理的な制約要因
法的ルールや支配的なビジネスモデルも左右
組織力強化に向けた動きが先行する可能性