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【介護】財源を考えない施策は(事実上の)増税を招く

一つの側面だけを見ると「もっともだなぁ」と思うことでも、二つ並べると不思議なことがあります。

それが今回お話しする「ケアマネジャーの処遇改善」です。

【直撃】次の介護報酬改定で何を目指すか 逓減制はどうあるべきか
https://www.joint-kaigo.com/articles/8041/

記事を簡単にまとめると「ケアマネさんが人並みの生活ができるよう処遇改善をすべき」という話です。

ケアマネジャーの平均年収はおよそ400万と言われており、せめて平均500万まで押し上げた方が良いのではないか、と。

社会性の高い仕事をするケアマネジャーの年収が高くあれば、ケアマネジャーを目指す人も増え、現在働くケアマネさんも潤って一石二鳥にも聞こえますね😊

一方で、こんな記事も出ています。

ケアにプラン有料化、介護支援専門員の約8割が反対 利用抑制や過剰要求など懸念=協会調べhttps://www.joint-kaigo.com/articles/8124/

これは「ケアプランを利用者負担にしてしまうといろんな問題が起きるから反対だ」という現場の声を記事にしたものです。

有料化することでかえって仕事が増えてややこしいことになるという話で、これも「そうだよなぁ」とうなずける話ですね。


それぞれを見ると「正しい」と思えることでも、二つを合わせると「おや…🤔」となります。


「ケアマネの報酬を上げたい? それなら利用者に一部負担してもらおう」という形で財務省が『ケアプランの有料化』を推し進めようしていたら、現場サイドから「ノー」を言われた訳です。

協会側としては「利用者負担ではなく国の財源で解決して欲しい」と言ったところだと思います。

しかし国の財源も元を辿れば『税金』ですから、そこを頼れば結局「国民でもある利用者」への負担になります。

つまり「直接的か間接的か」の違いでしかなく、ケアマネジャーの処遇改善を『報酬』で解決しようとした時点で国全体が負担する形にしかなりようがないのです😓

こうした「財源を考えない施策が(事実上の)増税を招く」事態は、2022年2月より行われた『介護職の賃上げ(現:介護職員等ベースアップ等支援加算)』でもみられました。

その辺りは介護ブログの方で詳しく書いていますので、よかったらそちらもご覧ください☺️

「介護士の妥当な年収」のために増税を受け入れられるか
https://www.kaigo-naka3.com/kaigo-2023-1-4/


こうしてみると、世の中の動きを「一つの側面」だけで見てしまうのが案外危ういのがわかりますね😔

もちろん、ケアマネさんを始めとした介護職の皆さんが豊かに暮らせるならそれが一番です。

しかしその方法が貧しさを招くようだと本末転倒となってしまいますから、いろんな側面から物事を見ていく必要があります。


今回の話がそうした気づきになれば嬉しいです☺️

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