「自分がされて嫌なことをしない」の罠
はい。株式会社MAGiC HoURのニシオ(29)です。
メンバーに対して僕が考えていることや、方針なんかを伝えることをまとめるのに、別に社内にしか見せてはいけない話って実はものすごく少ないなと思い、公開することにしました。
(ちなみに「黄昏時」の名前は、弊社社名MAGiC HoURの和訳です)
第1回のテーマは「社内コミュニケーション」。
僕は、恐らく周囲の経営者の方と比べても脆く、繊細で、弱いという特徴があります。
同時に、人から言われたことでもいちいちぐじぐじと思い悩むため、仕事において出来るだけその時間を減らすというのがかなり重要だったりします。
僕の場合は極端ですが、コミュニケーションで悩んだり、困ったり、辛かったりする人は少なくないはずで、仕事を辞める理由の7割近くが人間関係に起因することを思うと、気をつけて無駄、ということはないと考えています。
突然ですが、僕はコミュニケーションの問題が最も発生するのは「想像力がないから」ではなく、実は「自分がされて嫌なことをしないという前提でコミュニケーションを行うから」だと考えています。
これは、「理不尽に怒鳴られるのは誰もが嫌なはずだからやらない」ということは多くの人にとって想像に難くない一方で、
「仕事に関しては基本追い詰められた方がやる気が出る」ということになると、個々の特性よりも自分の特性を軸に判断してしまうために問題が起きる、ということです。
これが起きるのは、相手の特性を理解して対応する工数を省いて、少なくとも自分がやられたら嫌なことをしないに決めてしまう方が楽だから、だと思うのですが、それを省くことで問題が発生するなら丁寧にやった方が良いですよね。
また、合理性や効率性を求めると、システム的な速さは上がるものの、心理的安全はどうしても損なわれてしまいます。
では、どうして合理性を追求すると組織の心理的安全性は損なわれるのでしょうか。
まず、個人の感情を汲み取ることよりスピードを優先することで、全員に対して「自分のご機嫌は自分でとってね」と丸投げすることになる、ということが挙げられます。
それによって、仮にメンバーの誰かの機嫌が悪かったりモチベーションが上がらない状態になったときにも、その感情に目を向けられることはなく、なんとなくギスギスした雰囲気になってしまうのです。
また、動きを遅くするわけにはいかないというプレッシャーがあることで、ますますその気持ちや状態を吐露することが難しくなり、自己矛盾を抱えながら仕事をする状態に陥ってしまう、ということも一因であると言えるでしょう。
このような要素により、ますます心理的安全性が下がっていく、という負のスパイラルが発生するのです。
個人的には、課題解決には順番があると思っています。
それは、「感情の問題→論理の問題」というものです。
もう少し詳しく話すと、それは
①感情での違和などを乗り越えて初めて、
②論理の問題(課題と解決策)に取りかかれる
ということです。
もし、この順番を逆にすると、「合ってるかもしれない(=合理的には正しい)けど嫌だな」といった状態になってしまい、こじれていく、という体感があります。
そういう意味で、組織を作る上でも、心理的安全性を醸成することを第一に考えています。
例を挙げると、
・全てをオープンなコミュニケーションにする必要はない
=ダイレクトメッセージやLINEなどでのやりとりを容認している
・事業スピードよりも信頼関係の構築を優先する
=会社の成長のために出来ないことを出来るようになる、無理なストレッチを求めるのではなく、まずは出来ることから貢献してもらい、信頼関係を構築していく
などです。これらは、所謂キラキラした、意思決定の早いスタートアップとは明確に違った思想になっているのではないかと思います。
今年の弊社の目標である「基盤作り」の中でも、特に信頼関係の基盤は最重要項目であるため、施策設計なども丁寧に行っていきたいと思います。
スタートアップフェーズだからこそ、メンバーひとりひとりの意見が反映されやすく(本来であればずっとそうでありたいものの、やはり変化のカロリーより創造のカロリーの方が低いので)、みんなの心理的安全の構築を何より大切にしていきたい考えています。これからも、たくさんの意見を交わしていきたいです。
次回は、今年の目標である「基盤作り」についてより細かく説明していきます。
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#オープン社内報 -黄昏時- Vol.1