「大丈夫」と言われるための占いと、「大丈夫じゃない」世界での経営について
はい、株式会社MAGiC HoURのニシオ(28)ですよ。
先日、メディアを発表したことをお伝えしたばかりなのですが、協力してくださると言ってくださる方がぽつぽつと現れてくださり、とてもありがたいなと思っています。社会に対して志を持つ社内外の仲間と、少しでも繋がれれば、と気持ちを引き締めた今日この頃です。
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というわけで今日のテーマは「大丈夫」という言葉について。
経営を冷静に考えてしまうと、つくづく狂気の沙汰だと思う。
売上が無くなってしまえば、
給与が払えなかったら訴えられたり差し押さえになったり、
銀行からお金を借りたら返し切らないと逃げることも出来なくなるし、
自分の差配一つでメンバーだけじゃなくてその家族の人生にも影響を与えてしまうし、
売上が伸び続ける確証なんて持てるわけもなければ、
「未曽有の事態」というものが発生すれば(少なくともリーマンから数えたら10余年で3回は起きてるわけで)計画は計画ではなくなるし...
それでも、何かの根拠を探して未来を語り続けないといけない。
経営者、と呼ばれる生き物になってまだ数か月だけど、
既にちょっと冷静さを取り戻すと発狂しそうになるし、
世の経営者のある種の酔狂ぶりには尊敬の念しか抱けない。
まして、このフェーズの会社において「大丈夫」なものなんて存在していないのだから、
周囲から「大丈夫?」と言われるたびに曖昧な返事をしながらも、
心の中では首が取れんばかりに横に振っている自分がいる。
一方で、あらゆることを大丈夫だと思っている自分もまだ、いる。
優秀な仲間もいる。
応援してくれる人たちもいる。
お金はあんまりないけど、面白そうな事業の種は生まれてきている。
大丈夫、大丈夫。
それでも、
メンバー、ましては経営に参画する予定であるメンバーから見ると、
課題だらけであり、大丈夫なものなど何一つないのもまた確かであり、
たびたび「大丈夫?」と問いかけたくなる気持ちも、痛いほどわかる。
穴だらけの舟に立ち、水が入りながら「大丈夫!」という船長を見て
「確かに!」となる人に、役員は向いていないから。
ただ、「大丈夫!」と言っている人の目をちゃんと見て欲しい。
正気ではないだろう?
その目を覚まさせてはいけない。
冷静になれば、同じように恐怖し、
目の前の不安に駆り立てられてしまうから。
ちなみに僕は、冷静になって「大丈夫ではなさすぎる」と思った結果、
自分の資質のせいにしがちなので、尚更前には進まない。
色々な人に話を聞くと、有名な経営者でも「大丈夫」と言われた過ぎて占い師を抱えたりするらしいし、
そう言えばこれまでの皇帝や権力者も随分占い師に「大丈夫ですよ」と言わせている。
全然「大丈夫じゃない」歴史だ。
そうでなくても、経営者同士で集まって「大丈夫」と言い、「大丈夫」と言われたがっている。
全然「大丈夫じゃない」不健全さだ。
何度か正気になって、立ち止まって思ったのは、それでもやはり僕は「大丈夫」と言い続ける必要がある、ということだ。
僕の(おそらく多くの経営者の)「大丈夫」はその実何も大丈夫ではない。
だが、過度に「大丈夫?」と真実を追求しても、当たり前のように「NO」が返ってくるだけで、かつその「NO」は聞かなくても良いものだ。
何より、自発的な「大丈夫」は鼓舞であることが多く、それを「問い」に答えることになると「嘘」になってしまう。
だから問われると急に弱くなる。
出来ることなら、
「大丈夫って言ってるけど大丈夫ではないよな?」とみんなで僕(や経営者)の言うことを過度に信頼せずに、
「ここは大丈夫ではないはずだから大丈夫な状態にしておこう」と勝手に、実際の「大丈夫の数」を増やしてくれると嬉しい。
恐らく、どのフェーズにいっても「大丈夫」の数は「大丈夫じゃない」数を抜かすことはないだろうし、
それでも「大丈夫」と言う僕(や経営者)に苛立ちもするだろう。
そんなときは、このnoteを思い出してほしい。
そして、「この大丈夫は、大丈夫にしてくれという意味かもしれない」と解釈して欲しい(もしくは「大丈夫にするつもりなんだな」と思ってもらってもいい)。
大事なのは、僕たちは大丈夫と信じることだと思う。
信じるなんて、狂ってないと出来ないことなんだから、冷静に考えちゃダメだ。
親が子どもが品行方正に育つと信じることも、
好きな人への告白が成功すると信じることも、
会社が順調に伸びると信じることも、
どう考えたって酔狂なんだから。
それでも僕は「大丈夫」と言い続けることにしよう。
いや、たまに正気に返ってしまうかもしれないから、
その時は代わりにあなたにも「大丈夫」と言って欲しい。
きっとこれは、誰もが「大丈夫ではない世界」が当たり前になるまでの、おまじないなんだと思う。
この世界を、「大丈夫」なんて言葉がいらないくらい「大丈夫ではない世界」だとみんなが認識して、それでもどうせ狂うなら楽しく狂おう、となるまで。
「大丈夫!」という言葉は狂ってないと言えない言葉だとみんなが理解するまで。
大丈夫、大丈夫。
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次回は、「超・ひとやすみのススメ」と題し、社会人なら誰でも一度は悩む「休みのとり方」について、考えていこうと思います。
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