優しい人は損をする?
優しい人が損する職場
介護・医療の現場は、他者を支えると言う仕事柄、責任感や優しさがあって当たり前と言う見方をされてしまいがちですが、職種に限らず、責任感も優しさも人によって度合いは異なりますよね。
優しい人は、時に損な役回りをすることがあります。
優しい人は、他人のニーズを優先しがちで、自分の意見や感情を後回しにすることが多く、ストレスや不満が蓄積しやすい傾向にあります。
例えば、利用者や同僚の要望に応えようとし、自分の仕事が後回しになってしまったり、みんなが休みたいような日には譲ってばかり。
シフトの交代もヘルプも断らないため、何かあるとあてにされ、いつしかそれが当たり前になってしまったり。
手を抜いたり、ずるい人を見て、ひそかに心を痛めていることも。
こうした状況は、結果的に burnout(燃え尽き症候群)で心身の不調をきたすだけでなく、職場の人間関係の悪化を招いたり、最終的には自分自身が苦しむことになります。
対処法
1. 自己主張をする
優しさは大切ですが、自分の意見や感情も大事にする必要があります。職場での意見交換や会議の場では、率直に自分の考えを述べることを心掛けましょう。特に、業務の進行や職場の雰囲気に影響を与える問題がある場合は、ためらわずに発言することが大切です。
2. 境界線を設定する
利用者や患者に対して優しく接することが求められますが、自分自身の限界を理解し、適切な境界線を設定することも重要です。
「今は手が回らない」「他の業務が優先」など、時には丁寧にお断りすることも必要です。自分の時間やエネルギーを守ることで、より良いケアが提供できるようになります。
3. サポートを求める
職場でのストレスや悩みを抱えているときは、一人で抱え込まずに同僚や上司に相談しましょう。また、職場内でメンタルヘルスのサポートがあればそれを利用することも効果的です。話を聞いてもらうことで、自分の気持ちが整理され、解決策が見えてくることもあります。
4. 自己ケアを取り入れる
職業柄、他者のケアに専念しがちですが、自分自身を大切にする時間を作ることも重要です。趣味やリラックスできる時間を設けることで、ストレスを軽減し、仕事に対する姿勢も前向きになります。定期的に運動をしたり、友人と過ごす時間を持ったりすることも良いでしょう。
5. 職場の環境を見直す
自分がいる職場の雰囲気や決まりごとが、優しさを損なうようなものである場合、何らかのアクションを起こす必要があります。例えば、定期的なチームミーティングを設け、意見交換の場を増やすことで、風通しの良い職場環境を作る手助けができます。
結論
介護職や看護職において、優しさは大切な資質ですが、それが損になることもあります。自己主張や境界線の設定、サポートを求めること、自己ケアの実践などを通じて、自分自身を守ることで、他者を支える力を存分に発揮できると思います。
職場でのストレスを軽減し、より良い環境で働くための工夫をしていきましょう。