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魔法の法螺貝|Speculative Future

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今視ている未来の光景を一口に言い表すのは難しい。けれど過去から今に至る系譜や今想うことを集めれば、ピースはいずれ絡み合い未来絵図になるだろう。法螺貝の音は合図だ。それは集合を誘い…
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記事一覧

007 Beyond Robotic Biology - あらゆるものが循環する世界 -

これは今から10年、20年ほどの間に、世の中はこのようになるだろうという至極勝手な個人的見通しの一端である。「書く」ことが実現に至る重要なファクターとなる時代、ある程度言語化できるくらいに輪郭を持ち始めた未来予想図をここに置いておく。様々な情報や技術により世界の複雑さが可視化され、VUCAな時代と称される現代において、これをニーズと取るか、シーズとするか、企業戦略や研究課題創出の一助となれば嬉しく思う。 Introductionこれまでの20年ほどの間、世の中の移り変わりや

006 流水花葬 - Future Textbook -

この夏、梅花藻を見に行った。 とんだ思いつきで福島県の猪苗代湖を自転車で一周して、その道中に梅花藻を眺める時間を設けた。 星の数ほどあるやりたいことが一つ、それをきっかけに言語化以上・具象化未満となったので此処に書き出しておく。 そうすれば実現への道が生ずることもあるかも知れない。 猪苗代湖とその界隈日本で4番目に大きな湖(面積:約103平方 km、深さ:約93 m) 水質:弱酸性の貧栄養湖(透明度が高い) 生態系:国指定天然記念物ミズスギゴケの群落、白鳥の飛来地

005 ハルシネーションの源泉

ハルシネーションという言葉に遭遇してその意味を知った時、AIに表出する人間らしさに感動した。まさしく『人工知能』、この上ない完成度。 けれど人間社会にとっては都合が悪く、到底受け入れられるものではないらしい。そんな人類もまた、実に人間臭くて愛おしい。 エンジニア的リスク観リスクを想定し、回避したり軽減したりする対策は大事だ。 例えば2024年1月2日に羽田空港で起きた衝突事故は、まだ記憶に新しい。海上保安庁の航空機の乗組員6人の内5人が死亡し、残る1人も重症を負った。前

綺世界へのいざない

ヒトは想像の枠を超えた展開を期待する。旅の舞台は貴方が知るこの世界の何処か。その光景は時に非現実的に映るものだ。 誰かにとっては平凡な日常のワンシーンでも、旅の中に身を置く者にとっては変わった光景に視えることがある。いつもと違った風に濾過されて些末な差異が浮き彫りになると、そこに在るリアルが虚構めいた非日常のように思えてしまう。 それが旅の効能である。 SF と Magic RealismSF : Speculative Future, 時々Science un-Fic

004 不思議の村のアルカナウィア

arcanum villaを知っているかね? 何を以ってして神秘や奇妙と言うか、その決まりは在って無いようなものだけれど、貴方が驚異や畏怖を感じたならば、それはきっとarcanaだろう。 そしてそのarcanaを構成する諸技術の一つひとつをarcanumという。 arcanum villaはじめにやってきたソイツは、此処を自分のVillaにしようと言った。 別荘だと言うからには、ほんとうの棲み処もどこかに在るのだろう。それはもしかすると城のようなものかもしれないし、ただ