魅惑の白い粉~二人の飲芸トーク~
(タネ美/以下「タ」)
「姐さん!泡子姐さん!
ちょっと聞いてくださいよ~!
(泡子/以下「あ」)
「あら、タネちゃんいたの?
巡業行ったんじゃなかった?」
タ「はい~、行ったんですけどねー
結局、開封されないままだったんで
こっちにとんぼ帰りです~」
あ「あらそうなの」
タ「も~徒労ってヤツですよ~!
ハピたんのせいでー!」
あ「ハピたん?
あぁ、同じ事務所のあの子ね、
幸せがターンとか
意味わかんないこと言ってる子」
タ「そうなんです~
あの子のせいでこっちは
アンハッピーターンですよ~」
あ「あーた、それが言いたかったでしょw
んで、ターンの巡業先ってどこだったの?
タ「公民館です」
あ「あら、さすがタネちゃん、
福祉関係も強いわねー
そっか、
だからあたし、お呼びかかんなかったのね~」
タ「最近、世の中ちょっとまた
集会活動もターンして来たじゃないですか~」
あ「ターンはわかったわよw」
タ「で、地域のバザーが3年ぶりに復活して
その打ち上げで呼ばれたんすけどねー」
あ「まあ、ありがたいことじゃないの」
タ「それがー、おかしいんですよ!」
あ「お菓子だけに?」
タ「姐さん、そういうの大丈夫です」
あ「お家芸だけあって、サクッとくるわね」
タ「あ~すいません、ついw
いえね、ハピたん出すんなら
あたし、いらなくないですかあ??
ってハナシですよ!
米菓かぶりじゃないですか~」
あ「なら、あんたが断ればいいじゃない」
タ「そうも行かないんすよー
行楽シーズンて
あたし、たいてい特売ワゴンも担当なんで
あ「ああ、ポジションとしてはそうねえ」
タ「で、そこに出てくと、どーしても
カゴに入れられちゃうんですよね~」
あ「なるほどねー
みんな喰い合わせより
戦略に喰らいつくわけね~」
タ「もうびっくりですよ!
テーブルついたらあの子いるんだもん。
世の中さらにせちがらくなっちゃったから、
みんな当たり前に過敏で、
ハピたんが余計目立つっていうか。」
あ「そりゃ~、そーなるわねえ
あーたはシェアタイプだし、
やりづらいのはしょうがないわよ」
タ「よく考えもせずついてった
あたしもあたしですけど~
例の姑息な粉、さんざん振りまいて
目障りなんです~!」
あ「せめて、あいそ振りまくって
言ってあげなさいよw
姑息じゃなくて、
あれがあの子の売りなんだし、
あの粉なけりゃふつーにおかきなんだし」
タ「そうなんですけど~!
でも、なっちゃんも引いてました
うちが何でコンビにされんの⁉って」
あ「あらー、なっちゃん1.5ℓ
久しく会ってないわね~
行楽系とか集会系戻って来たから
喜んでるでしょうねぇ」
タ「はい!すっごいはしゃいでました!
で、綾鷹姐さんも1.5ℓ でいらしてたんで
あたしワンチャン期待したんですけど、
ハピたんの怪しい粉に
みんな持ってかれました。」
あ「それで開封されないで
お持ち帰りなのねw
あら?よく見るとあーた、
衣装汚れてない?
なんか白い粉いっぱいついてる」
タ「あっ、もーやだー!
ハピたんの粉のついた手で
バッグに押し込まれたから~!」
あ「あーたも白い粉にはやられっぱなしねw」
タ「ほっんと、この粉、何なんだろ
マジ怪しい!」
あ「魔性の粉よ」
タ「怪しすぎて引っかかりません?
軽犯罪法とか」
あ「民事にだってかすりもしないわよw
しょせん、人は魔性に惹かれるものよ」
タ「姐さん、もしかしてさっきから
ハピたんの肩持ってます?」
あ「持ってないわよ、別に。
それにあの子に肩なんかないじゃないの」
タ「え~?なーんか、今日の姐さん
さっきから怪しいなーって
思ってたんですよねー!」
あ「何よ~
今度はあたしに絡んでくる気?
粉も振りまけないくせに」
タ「泡子姐さん、大麦ケチるに留まらず
今日、それ第三路線ですよねー⁉」
あ「あら、バレた?
そ、今日はあたし、第三の女」
タ「やっぱりそうだ~!
え~~!
それってアリなんですかー⁉」
あ「おだまり!
世の中キビシイんだから、
しょうがないじゃないの
一応、そこそこの泡が
盛れるんだからいいのよっ」
タ「いやいやいや、泡っつったって
それ、リキュールですよー!
プライド見せましょーよ~w」
あ「うるさいわねー
うまけりゃいいんだって!
あーたは黙って砕けてなさい!」
今日はこの辺で
では また。