此の世に遺したい、光(序)
魂である、”私”。
ありとあらゆる「乗り物」に乗り、この世に存在してきた。
ある時は、気体。
またある時は、液体。
固体だったことも、あっただろうか。
無機物ばかりでもなく、有機物。
植物、動物。そして、人間。
そっと、思い出すことがある。
各「乗り物」から、降りる瞬間のことを。
「あともう一瞬、この乗り物に乗っていたい」
それが、どんな乗り物であっても。どんな生を送っていたとしても。
この今を、この乗り物に乗ったまま、ただ感じたい。
何も、いらなかった。
誰かから認められること、自分を認めることすら。
何かを得ることも、手放すことも。
最期の瞬間、毎回同じことを想い、思い出してきた。
「遺したい光が、あるのに。もう伝えられない。残念だ」
この「乗り物」に乗れるのは、期間限定。
その普遍の事実を、意識もせずにいたこと。
今回は、大丈夫。
此の世は光(エネルギー)でできていることを、思い出したから。
自分の中にある光を、今、綴ることにしたから。
そして、伝えたい光はその場で、相手に伝えることにしたから。
思うことを行動に移し、できる今の幸せ。
なんと、有難いことだろう。
一瞬先に、私が死ぬならば。
この感謝を、光を遺したい。
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