echo
何のために生きるのか
知らされず 生まれ
無邪気に刻を紡いだ
こどもでいられた日は遥か
どんなに目を凝らしても
光は届かず
自らの呼吸すら
煩く
絶望の朝が降りてくる
また一日が始まってしまう
誰のために起き上がるのか
わからないままで
痛む身体は
生を訴えても
狂いたい魂をなだめる暇を
与えてはくれない
夢を見るのに疲れて
輝く未来に疑いを向ける
もう立ち止まりたい
現在地で終止符を打って
過去に沈んでいきたい
流れる涙はそのままに
天を仰いで日輪に眼を焼く
明日に消えるものでいい
誰か約束を与えて
紅く染まる足を
未来に向ける意味を与えて
絶叫が空を切る
乱れた髪が逆立つ
こんなはずではなかったと
振り返っても足跡すらかき消され
嵐のかけらが胸を裂く
育たなかった空虚な心が転がり堕ちる
崩れ落ちても癒しの泉は遠く
舞い上がる苦い砂塵
儚いのに消えることも許されない
傷ついても
存在の血が滲むだけ
永遠の孤独を
思い知ってもらす慟哭は
誰をも救わず
響くだけ
響き渡っても
それでも
誰も気づきはしない
誰も気づきはしない
ERICA