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ゼロから学んでる整数論

私が習ってるのは初等整数論と代数的整数論と円分体です。
「教科書」はこれ(必要)。現在、まる4年位。
2024/09/22 たった今、先生からOKが出て終わってしまいました。
(何箇所か指示通りに飛ばしたけど)

現在は、圏論・集合論・置換群・表現論・コクスター群・結び目理論・ヤングタブローとかやってます。

必須①👇

この教科書、証明の記述にギャップが多いのでそのまま使えません。
更に、通常の参考書では定義公準扱いの内容(証明が不要)を証明させるので本当に悩みました。


色んな「参考書」を買っては順番を間違えてはの繰り返し。
本当に使った参考書に出会うのにその3倍は買った気がします。
それまでの茨の道を読んだ数学書で振り返ります。


https://mathtod.online/getting-started

Mathtodonというかなり難解な所で、
決して若くはなかったんですが無知は恐ろしい。
何か呟いてたら教えてくれる先生がおりまして。
 「素数は好きですか?」
 「はい」
 「では教科書はこれにしましょう」
 「たまたま持ってました!」(本当)
 「この本の全証明を書いていきましょう」
当時の私は証明を書いた事など一度も無いので不安でしたが
やはり無知は恐ろしい。
 「分かりました!」
まさかこんなに奥深い世界だったなんて。


何回、脱走しようと思いましたかね。
Mathtodonやめて逃げれば良いんですから簡単です。
well-defined、イデアル、(Z/p^nZ)*、アーベル群。。。
何度逃げようとしたか分かりません。

ずっと、代数と整数論が入れ子になって進みます。どうやら両方を取り扱う参考書もあるらしいのですが、私はいい参考書に出会えなかったので。。。


「類体論へ至る道」第1章は不定方程式なので、これはひたすらにMathematicaに頼りました。記号演算が超絶に難しいです。
もしくは「初等整数論」の参考書なら何でもいいですね。
(順番の問題があるので初等整数論は後で紹介します)


「類体論へ至る道」第1〜2章くらいでしょうか。
群」でした。これを参考にします。(色々必須)
必須②👇

でもすぐに詰まってしまって違和感がありました。
おかしいな。。。
今となっては分かるんですが、
 ・代数は範囲が広い
 ・しかも今回やりたいのは整数論代数の両方
 ・素人は「代数」に馴染みが無い
ので、必要な参考書がボコッと抜けるんですね。大変でした。
※特に群論の参考書は沢山ありますが、
 基本的には参考書はこれ一冊で充分ですね。
 可能ならば演習の解答も出てるので、それも併せて。
 ちょっとこの著者の証明には癖があるんですが丁寧です。


「類体論へ至る道」第2章では群以外の 「代数」 も出てきます。
一冊目の参考書の正解はこれだったんですね(必須)。それは分からない。
この参考書、良いんですが「読者の宿題とする」があまりにも多い。
そこで副読参考書で上記「群環体入門」を選ぶのはありでした。
必須③👇


代数系入門の「読者の宿題とする」を穴埋めしたかったので。
これは万能では無いですが、なかなか面白く。(必須ではない)


それでも定理の証明で困る事があっていよいよ王道を見つけます。(必須)
3巻まであって全巻必要です。
“演習”も2巻出てますがこれは任意ですね。
これは第10章くらいまではずっと使えます。
必須④⑤⑥👇

ただ、この参考書には「ガロア理論」はあまり載ってません。


「初等整数論」
実は第1章から始まります。
最初に参考にしたのは書庫からこれ。(必須ではない)

あれ?証明を書かないといけないのに載ってない?不味い。。。 
(買わなくても良いんでしょうね、分かりやすいですけど)


実は買ってありましたが私の一冊目はこれだったでしょうか。(必須)
難易度的に適切では無かった感があります。
(この時点で知らずに「代数的整数論」(高木)も買ってました。
 無知は最強)
必須⑦👇

後になり他の参考書の存在も知りましたが開ける余裕がありませんでした。
後悔先に立たず。


その後、これを見つけます。
初等整数論から2次体まで一気にこれ一冊でいけたんですね。
実はこれも持ってたんですが、価値に気づかず。
「初等整数論の一冊目」の正解はこれだったのです。(必須)
教科書は2次体円分体を扱いますから(私はカリキュラムの問題で2次体は飛ばしていますが)最終盤まで役にたちます。
嫌な予感がしますよね、
そう。後で「円分体」の資料が必要になります。
必須⑧👇

後になって出てくる「円分体」は載っていません。


いよいよ多量の新兵が脱走する第3章「イデアル」
これ、今でも良い参考書がどれなのか分からない。。。
(一応、必要。。。)
後になってこれを読みましたけど。。。 これは調査続行!
(イデアルも「素数と2次体の〜」で良かったのかどうか)
そうそう、「群・環・体入門」でもイデアルは書いてありますが、イデアル対応定理だけは この本でしか見つける事が出来ませんでしたよ。


この教科書、第4章 「剰余環」 で カントールの実数体 という凄い証明を練習問題的に用意してます。大苦戦しました。
ここだけで3ヶ月間を費やしました。
(必須ではない。デデキントの方法は載っていない筈だけど、それは
 どの参考書にもあるので)


第6章「選択公理」
おそらく一択ですよね。


第8-9章「有限アーベル群」が何処にも載ってなくて困りました。
後になってここで発見。
雪江本(ユキポン)は証明に行間が多く初学者には不向きですね。
(必須ではないけど、アーベル群の参考書は何がいいんだろう…)


第8章で出てくる(Z/p^nZ)*で読んだのがこれです。
相当に難しかった記憶が。
(必須ではないが、他に情報が無いので)


第7、10章以降ずっと続く「代数的整数論」
代数的整数論(石田信)です。(必須)
この名著に出会うのが遅れて後悔しました。
(高木貞治先生のは難しいんです)
代数体、デデキント環の辺りはこの参考書をよく読みました。
必須⑨👇


これも一時期読みましたけど、
初学者には証明がトリッキー過ぎるので逆に困る事が。
代数体デデキント環で読みまくりました。(後で必須)
ガロア理論が載ってないので暫くご無沙汰でしたが、
第13章で「円分体」や「ヒルベルトの理論」になると復活です。
必須⑩👇


これも参考になります。第11章「代数体」以降でしょうか。
証明は読みやすいんですが、どうも厳密ではないらしく。
どうしても困った時にひょっこりと載っていたりします。
(後に必須になります)
必須⑪👇


かなり後になってこれをメルカリで買いました。
「ディリクレの素数定理」になって他のどの参考書にも載ってないのでご登場。しかしこの参考書は行間が広い。
(必須では無いと思ってましたが、持ってる方が良い)


やっと第12章「ガロア理論」です。
何冊買って失敗したのか分かりません…
これを買って待ち構えていたんですが、思っていたカリキュラムが一致せず
以外とフォロー範囲は狭いんだと知りました。
(必須では無い)


一冊目は張り切ってこれを揃えておくべきでした。(必須)
必須⑫👇


説明が分かりやすくてイメージ出来るようになったのはこれのおかげです。
(必須では無い)


ちょっと寄り道。ガロア自身の事について興味が出たら。


第13章「ヒルベルトの理論」に入ると参考書を変えました。
ガロア理論までしか載ってないのが普通ですから。
逆にヒルベルトの理論以降にしか対応していない参考書も多いです。
一番多く見たのは上巻のこれ。必須ですね。

必須⑪で紹介済み。


そして王道。これは絶対に必要です。
必須⑬👇

特に印象深いのは ヒルベルトの理論 定理13.4ですね。
2ヶ月は掛かったような。
さすがに先生から「ここが限界ですかね」と言わしめた問題の箇所。
それでも逃げませんでした。
最初はノイキルヒで挑んで1ヶ月を無駄にして、高木・繭野本(上巻)の2冊で更に1ヶ月掛けて挑みました。

こちらで、現代語表記にしてくれている資料があります。


なかなか出番がありませんでしたがそろそろこれを用意しましょう。
ガロア理論を過ぎてもなかなか必要にならず、この参考書は何なんだ?と思ったものの、ヒルベルト理論を過ぎた辺りからようやく読める様になりました。ノイキルヒと共に愛読し始めています。必須でなくても必要ですね。


ネットの資料ですが、ここは助かります。教科書に沿った内容。
「代数学特論1」
https://www.rs.tus.ac.jp/a25594/2015_Class_Field_Theory.pdf

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既に第13章を終える辺りで(出会うのが遅かった!)
とある記事でこの2冊を推薦してました。(2冊目は買ってなかった)
この出版社は難解なので、中等レベルと言っていても高等レベルではないか?と思いつつも、2冊目の「数論序説」も買ってみました。
ふむ、なかなか良い。

対象範囲は第11章以降?(ガロア理論は詳しくなかった気が…)


対象範囲は13〜14章くらい?

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難しい専門書を読んでると、数式ばかりで自分がどんな事をやっているのか段々と分からなくなる事が多々あります。
そんな時には会話風のこれを読んだりします。(必須ではない)


古本が多いとはいえ、数学は金がかかりますね。他の趣味と比べるとコスパは最強ですけど。誰ですか、「数学者は紙と鉛筆があればいい」なんて言ったのは。そこに行き着くまでに破産しちまいますよ。


大切なことを忘れてました。
最初に「類体論へ至る道」の先生にいわれた事を。
「今からの事は全部ノートに書いて行ってください。」
よく分からないので、手元にあった500ページ級のノイキルヒみたいな白紙の本(私、印刷屋なので束見本と呼ばれる真っ白の本は幾らでも貰えるんです)に赤字を含めて書き込んでます。現在、三冊目。
ここまできて分かりました。確かに、やっといて正解でしたね。

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以下は予備軍。まだ難しくて読めていない参考書。
ヒルベルトの理論円分体の所でドハマりするかと期待したのですがなかなかハマらず難しい… もうちょっと後で必要になるんですかね?そうはいっても既に終わった箇所を読み直すとなかなか面白いことも書いてあります。


ゆくゆくは必要になるだろうと思って買いましたが、証明は省略されている事が非常に多く。そのうち、読み返すと面白いんでしょうね。

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新刊を買い続けていると破産します。
私は神保町明倫館書店を愛用。(適正価格で激安はないです)
教科書もここで買えますが、旧版と新版があるので注意!

通販あります

今、数えたら必須は⑬冊ですね。実際には手放したのも含めて整数論・代数・ガロア理論だけでは50冊は買ってる筈です。しかし最短ルートの本だけ買ってもきっと無理だったんでしょうね、積み重ねですもん。

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おまけ
2024/07/27 何回か関連記事は読んでたけど、やっとスッキリ。
      あー、だからイデアルなんて習ってきたのかぁ…


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