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アニメ感想『撫物語 なでこドロー』※ネタバレ注意

今週見終わったアニメは物語シリーズオフ&モンスターシーズン第二~五話『撫物語 なでこドロー』でした。

今回からやっぱりオープニング来ましたね!!

作曲がミトさんなので『恋愛サーキュレーション』と『』もうそう☆えくすぷれす』の神前さんではありませんが、逆にミトさんが作ったからこその両曲へのリスペクトや要素が多分
そしてここまで映像がかわいらしいのもなかなか珍しいのでは?
ゆるふわな世界観の映像にゆるふわな音楽と恋愛サーキュレーション以上に甘いオープニングだったと思います。


せっかくなのであらすじを小説のほうからもってきますかね。

かつて神様だった少女・千石撫子。夢を追い、現実に追いつめられる彼女は、式神童女・斧乃木余接の力を借りて、分身をつくることに成功する。しかし4人の「撫子」達は、ばらばらに逃げ出してしまい……?これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!

かつて神様だった少女・千石撫子。夢を追い、現実に追いつめられる彼女は、式神童女・斧乃木余接の力を借りて、分身をつくることに成功する。

しかし4人の「撫子」達は、ばらばらに逃げ出してしまい……?

これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!

自分さえ、手に負えないのが青春だ。

講談社BOOK俱楽部

というわけで映像化が不可能なんじゃないかといわれるシーンがたくさんある式神探しスタートです!

まずは媚撫子。
思ったより語気が強めでしたが、本棚のシーンを考えるとこのくらいの迫力があったほうが確かにいいのかもしれないと思いつつ見ていました。

扇くんいいですよね~。自転車事故未遂のシーンとかまるまる再現されていて、これは小説だと表しきれない表現だなと映像で見れることに改めて感謝するシーンになりました。
そしてカメオ出演っぽい神原が電話で登場。ヘンテコポーズで電話とるのは相変わらずでしたね。この辺はアニメ班の独断でしょうし、これも小説との違いで面白いですよね。


そして逆撫子。
正直ここは逆撫子に会うまでがメインな気がします。
お姉さんをしてる老倉さんいいですよね~。愚物語の別話である『そだちフィアスコ』もアニメ化してほしいです。

「大丈夫なのよ、撫子ちゃん。将来、自分がどうなってしまうのか不安なままでも、生きてさえいれば、大人にくらいはなれるから。」

だから―――安心しなさい。

このセリフ聞けて満足

この撫子は戦闘シーンがあるタイプです。でもやっぱりここは侵入する撫子と電話にビビる撫子がいいですよね。ほとんどカメオ出演といっていい戦場ヶ原さんの唯一の登場でもありますね。


お次は神撫子。
ここはアニメ化不可能といわれたシーンの一つです。そう、ばらばらにされた余接です。
てっきり撫子の絶叫といいその場でボロボロと崩れているのかと思いきや、境内のいろんなところに散らばっているまさかの状況(笑)。
顔なんてわざわざ神撫子置きにいったでしょ(笑)。という位置。

雑談の時間と体の集める時間を掛け合わせようという発想、こういうささいな構成のうまさがこの物語シリーズ、そしてシャフトのすごさですよね。


そして戦いの舞台は図書館へ。
そしてやはりここもアニメ化不可能シーンの一つ、大量のルマ撫子です。
というかここが一番の問題シーンでしょう。いやーなかなか壮観でしたね。
みんなどうにかして見えないようになっていて、これ考えたスタッフは大変で楽しかっただろうな~と物語大好きなシャフトスタッフさんへの偏見ですが、見ながら感じていました。

バトルシーンに関してはもう読みながら描いていた映像通りです。
本当に作画の力の入りようがすごい。


そして最後はおと撫子です。
勘違いしてブチギレられる扇君は置いといて(笑)…

というわけで、校門前のシーンです。
小説でなかなか泣くことのない自分ですが、このシーンは小説で読んで当時大号泣したんです。その時から映像化を楽しみにし続けてたんです。

「ねえ、聞いて。ずっと同じ場所にいるなんて、誰にもできないんだよ。中学二年生にも、高校三年生にも、神様にも、吸血鬼にも。そんなことをしていたら、誰もいなくなっちゃうんだよ。永遠に待っていても、白馬の王子様は迎えに来てくれないし、ガラスの靴は届けられないし、すやすや寝たふりをしていても、キスで起こしてくれたりしない。だからこんなところでいつまでも待っていないで、みんなのところに戻ろう―――みんながあなたを、待ってるから」

「約束する。」

「また私は、誰かのことを好きになるって約束する。人を好きになることを、私はやめない。待ってるだけで楽しくて、思うだけで幸せだったことを、私は忘れない。あなたの失恋を、絶対に失敗にはしない。夢を追うけど、懲りもせずに、恋もする。他に何もいらなかった気持ちを、思い出す。あの人よりも優しくて、あの人よりも格好よくて、あの人よりも素敵で、あの人よりも天然で、あの人よりもいい人で、あの人よりも好きにならずにいられない、ロリコンじゃない人に恋をする。努力に逃げずに、人から隠れずに、きっと、あなたがなりたい私になるから。がっかりされない私でいるから。だから、もう待つのはやめて―――行こう、未来へ」

これです。これ。こんなの泣けるじゃないですか。
この物語は小説の感想でも書きましたけど、『人が一人で勝手に助かる話』なんです。『撫子が撫子自身を助ける話』なんです。

その最後に過去の自分をすべて受け入れてそして未来に歩き出すシーンであり、一人のキャラクターが成長する、キャラクター描写が細かいシリーズであるため、なんなら一人の人間の成長を見れたような感動があるわけです。


この物語は蛇足かもしれないとか言ってますが、これこそが長期シリーズの良さだと思います。


というわけでアニメ『撫物語』の感想でした。
ちょうどさっき見たのですが、なんと『うつくし姫』がアニメ化されてるじゃないですか!!!
……?あれ?『そだちフィアスコ』と『するがボーンヘッド』は?

この感じだと業物語もちょっとだけやって次に行くんでしょうかね。

それにしてもまだまだ続く物語シリーズを楽しんでいきましょう!

そういえばユリイカの西尾維新回を読んだのですが、ミステリをそこまで読んでない自分には難しすぎる内容だったので(インタビューとかはかなり面白かった)、感想は書かないでおこうと思います。

それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki

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