VCT Masters Tokyo Day3 感想『T1 vs NRG』『FUT vs ASE』『EDG vs NAVI』
2023年6月13日、VCT Masters TokyoのDay3が開催されました。
本日はプレイオフ突破チームが1チーム、敗退チームが2チーム決まりました。
Match1 『T1 vs NRG』
勝ったチームは予選を抜けプレイオフに進出、負けたチームは明日の試合にて最後のプレイオフ枠をかけて戦うためかなり重要な一戦となります。
Map1 Lotus(Pick:T1)
正直に言って衝撃のロータスでした。
ご存じのように先日NAVIに取られてしまったものの、攻撃サイドで圧倒的なプレーを見せていたNRGでしたが、昨日一日空いていたT1が対策し、相手の攻めを6-6折り返しという上々の前半。サイトが3つあるという攻め有利なマップの利点を生かした盤石な攻めで見事マップを勝ち取りました。
Map2 Bind(Pick:NRG)
PACリーグでは奇抜な構成で勝利を積み重ねていたT1でしたが、ここでは旧OPTICの頃から得意だったNRGに軍配が上がりました。
攻めマップとしての評判のほうが多いバインドですがNRGの攻めをT1は6-6で折り返し、その後はNRGの牙城を崩せずNRGが取り切る展開に。
1ラウンド目とはうって変わり大差勝ちと言ってもいい内容だったと思います。
Map3 Pearl
第3マップはお互いに対応しあう非常にレベルの高い戦いになりました。
上の取得ラウンドを見て分かる通り序盤はNRGのキルジョイをあえて潰す攻めやB(クソサイト)を見事活かし7ラウンド先取しましたが、T1も負けじと対応し5ラウンド連取。
SayaplayerのマーシャルやxetaのACEなど見せ場を作りましたが惜しくも敗戦。
T1 vs NRG まとめ
やはり二試合連続のNRGは一日余裕のあったT1の対策に苦しんだ印象がありますが、細かい面ではNRGは上回っていると感じる点が多く未だ成長途中のT1に経験の差を見せつける勝利だったと感じます。
この試合の結果によりNRGは突破が決まり、T1は明日の試合次第ということになりました。
Match2 『FUT vs ASE』
この試合から敗退チームが決まり始めます。
言わなくても分かる通り一段と重みのある試合となることが予想され、ASEに関しては中国チーム初の国際大会一勝を目指す戦いでもあります。
Map1 Haven(Pick:FUT)
この試合はASEの良さが存分に表れた試合となりました。
このヘイヴンというアタッカーマップにて相手の攻めを見事に正面から打ち砕き9-3で折り返し。
FUTのmojj選手に手こずりましたが前半の有利を活かしマップを取得しました。
Map2 Ascent(Pick:ASE)
FUTというチームはqw1次第だと常に言われ続けており、Mastersでは未だその輝きを見れているとは言い切れなかった彼が、今大会で最も大切な場面でついに輝きました。
チーム全体としてもASEのリズム感や戦闘に慣れたといっても差し支えないプレイでASEの付け入るスキがありませんでした。
Map3 Lotus
Map2の時点でASEのリズム感に対応したんじゃないかと思われていたFUTですが、このMap3にて改めてASEには慣れたという事実を突きつける一戦となりました。
また、EMEAプレイオフのNAVI戦で見せたネオン構成の攻撃力も存分に発揮され見事に生き残りを決めました。
FUT vs ASE まとめ
1マップ目こそASEの動きに翻弄されたFUTでしたが、背水の陣となってからは相手の独特な戦闘リズムに対応し完封と言ってよい大差勝ちを収める結果になりました。また、FUT本来の強さがようやくでてきたような気がしており、qw1の調子が出てくると、よりいいチームになっていくと思われます。
これにて最初の敗退チームはASEとなり、中国チームの悲願はEDGに託されました。
Match3『EDG vs NAVI』
こちらもどちらかが敗退することになるため激戦必至です。T1相手にベストバウトを繰り広げたEDG、国際大会優勝経験者で構成されNRGとの接戦を惜しくも落としたNAVIの対戦です。
Map1 Pearl(Pick:NAVI)
ファーストマップから予想通り、予想以上の大熱戦を見ることになりました。そして勝ったのはEDG。カンカン選手のオペレーターがNAVIすべてを支配したといっても過言ではないでしょう。
今大会で最も驚異的なスナイパーであり、チーム全体を見ても前回見た時よりも全員が一回り以上洗練されていました。
Map2 Bind(Pick:EDG)
こちらもオーバータイムまでもつれ込む激戦でしたが、前マップと同じようにEDGが意地をみせました。そしてこの結果NAVIはまさかの敗退。EDGは中国チームに初の勝利を届けると同時に重要な一勝となりました。
こちらは前のマップ以上にチーム全員が活躍しており、全員で相手を上回った試合でした
ちなみにこれでEMEAのchampions枠がNAVIを除いた出場チームということになりました。
EDG vs NAVI まとめ
この試合は完全にNAVIをEDGは上回りました。レイキャビクでのZETAの快進撃を見ているような、ダークホースの覚醒を感じられる試合内容でした。
NAVIとしてはプレイオフのFUT戦以降勝ち星なしということでこの試合で見てもcNedの不安定感がカンカンと対照的でしたし、不安点が残る試合が続いています。LCQに向けてどこを改善していくのか期待です。
というわけで今日はDay3の感想まとめでした。
明日2チーム敗退が決まると、いったん休みが挟まりますのでここまでの熱を一回冷まして落ち着いて、改めて大会を楽しみたいと思います。
最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki