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アニメ感想『残酷童話&業物語あせろらボナペティ』※ネタバレ注意

今週見たアニメは物語シリーズオフ&モンスターシーズン『残酷童話』と『業物語 あせろらボナペティ』でした!

まずは12分坂本真綾さんの語りで作られた『残酷童話』から

これは本当当時読んだ時から衝撃でしたね。傷物語において阿良々木君との戦闘中「人間だった」と言ったり、続・終物語で鏡面世界のあせろら姫と対面したときに阿良々木君が威光に充てられて死にたくなったりと何やら不気味な雰囲気を漂わせていた人間ハートアンダーブレードでしたが、600年前にこんなことがあったのでした。

この救われない感じとか特に教訓もない感じが本当に嫌な童話って感じですよね。あんま知らないですけどドイツの童話とか、マザーグースとかこういうの多い気します。

それにしても真綾さん本当に声が美しい…この後の業物語でも語りますけど、本当にずっと聞いていられる語りでした。
どれだけ大変だったのかはあとがたりがあるなら聞きたいな~~。
そしてこのアニメーションもシャフトだから作れる雰囲気というものがやっぱりこの作品には欠かせないなと改めて再確認しました。


というわけで『業物語 あせろらボナペティ』いきましょう。

これは批判ではなく、まず絶対に言わなければならない事なのですが、
『アニメ版では小説で読んだ時の衝撃を超えられない』ということはアニメしか見てない方に言わせて欲しい。
そしてアニメを見てから小説を読んでもあの衝撃を感じることは無理でしょう。

これはシャフトが悪いとかではなく、語り部を誤認させる叙述トリックがアニメーションでは再現できないというだけの話なのです。
おそらくシャフトも相当考えたんだと思っていて、PVが叙述トリックっぽくなっています。最後まで声をのせず最後に女だと分かる。

当時小説を読んでいた人は、ずっとスーサイドマスターを男だと思っていたんです。これは99%みんなそうだと断言できる気がします。
そして最後の

いい女同士、ハードでクールに、積もる童話もあるだろうぜ。

というセリフで女だったのか!と物凄い衝撃を受けたわけです。

結局のところ、俺様があいつに抱いていた情って奴が、友情だったのか愛情だったのか、それとも劣情だったのかは、わからずじまいってわけだ―――

このセリフだけ見たら男だと思うでしょ?この感覚が伝わってほしい…


というわけでこっからはしっかり感想話しましょう。

まずはスーサイドマスター。子供ver.だと可愛すぎて女の子すぎない?と思いましたけど、成人形態だと時々男っぽいカットも入ってたりとシャフトの涙ぐましい努力を感じます。
そして声も出されてみれば確かにこういうカッコよさを想像していたんだというぴったりの方でしたね。小説読み終わったときは哀川潤をやった甲斐田さんとかがいいな~と思っていましたけど、終わってみるとこの人以外いないんじゃないかってくらいハマってました。
それにしてもデストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターって物凄い名前だよな…

また、トロピカレスクも声がついてみると物凄いぴったりの少し弱さも感じながら軸のある浪川さんの素晴らしい演技で小説より印象深いキャラになっていたと思います。
それにしてもトロピカレスク・ホームアウェイヴ・ドッグストリングスって物凄い名前だよな…

そして何よりアセロラ姫ですよ。
人間っぽい絵と吸血鬼っぽい絵って何が違うんでしょうね。素人の自分にはどう描き分けたらあそこまで同一人物だと思いながらも全く別の何かだと思える絵が描けるのかわかりません。
シャフトの描きわけと同じくらい物凄かったのが真綾さんの演技です。
この人は今まで何種類の忍を演じてきたんでしょうか。そしてそこに新たな忍が追加されました。
こちらも絵と同じで同一の存在なのに全く別の存在なんだと声だけで分かってしまう凄さ。あのぎこちない『カカッ』や『わし』という一人称など、逆に演じなれているものを慣れてないようにやるって難しくないですか?


そして今回、背景絵を含めた世界観が物凄いことになっていました。なんと新房総監督自らが絵コンテに参加したということで、そりゃああの物凄い世界が構築できるわけだと納得せざるを得ません。
城や自分の心臓を食べるシーン、そして最後吸血鬼にするシーンなど印象的なシーンも多くそのどれもが濃密な描かれ方をしていてシャフトの本気を久々に感じました。


というわけで感想はこの辺にしておきましょう。業物語には
本来『かれんオウガ』と『つばさスリーピング』というこれまた吸血鬼のなんなら『かれんオウガ』に関しては忍物語の前日譚といってもいい内容だと思うんですが、愚物語と同じく飛ばされてしまうんでしょうか。
『つばさスリーピング』、登場人物も話の内容も結構どころか超大好きなんですがいつか見れるのだろうか……

来週からは忍物語なんですかね?
だとしたら遂に来ますねひっさびさの阿良々木君が!!
ちなみに小説の既刊順で言うと『愚』『業』『撫』『結』『忍』ですから順番がぐちゃぐちゃになっている上、『愚』『業』に関しては両作から二編ずつ未アニメ化のものがあり、『結物語』が飛ばされているので合間の作品に関してはかなり予測不可能な感じになっています。

絶対にいつかやってくれると信じているというか信用していますができるなら早く見たいな~と思いつつこの辺で終わろうと思います。


次に出る感想はおそらくジョージオーウェルの『1984年』だと思います。思いたい。そういえばそろそろ『短物語』も来ますね。どちらが先になるのやら…

それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki

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