「前田さんアップ」の怪②～体調がよくなる！？

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。

前回がウォーミングアップについて再考する記事だったのですが、公開後には「前田さんアップ」という言葉から派生した、「前田さんのヤツ」とか「前田さん式」といった「前田さん〇〇」という言葉が出回るようになっておりまして、もう何でもありの世界線（笑）

っていうか「前田さんアップ」って何やねん……というのは前回記事をご覧頂ければと思うのですが、今回の記事では「前田さんアップ」を取り入れておられる皆様から頂いたコメントについて考察して参りたいと思います。

身体が整う！

こちらのメディアをご覧頂いている方にはお決まりの話ですが、何はともあれ身体の状態が整っていないようでは、よいパフォーマンスは発揮できません。
私はアスリートだけでなく一般の方も多く指導しているのですが、その指導の中で現代人の身体というのは大変に対処が難しいストレッサー（ストレスの原因となるもの）に晒されていると痛感します。

デスクワーカーであれば座りっぱなしで目も肩もガチガチ。座りっぱなしですから股関節も膝関節も曲がったまま固まった姿勢で何時間も過ごしています。
デスクワークが少ない人でもスマホを触りすぎている人は多いですし、街ではスマホを触っていない人の方が少ないような状態。スマホは手や前腕を必要以上に緊張させますし、やはり目にはよくありませんね。

そんな時代において私はアスリートだろうが一般の方だろうが、まずそういった身体を解放することを第一に考えています。
息の詰まる環境で縮こまっていた身体を、思い切り動かしたくなる身体へと創り変えるのです。

適切な解放が出来れば、体液の巡りや筋の弾力性が向上します。
それは「身体が軽くなる」「なんか楽になった」という感覚に繋がります。
体温が正常になりますし、筋の緊張から来る肩凝りや腰痛の様な不定愁訴から解放されることになります。

ですから日々取り組みたくなるというよりは、やらないと気持ち悪いという感覚に陥る人が多いようです。

心も整う！

身体と心は繋がっています。
緊張や怒りといった感情に支配されると肩が挙がったり縮こまったりします。「怒り肩」という言葉があるのも納得ですね。
もし貴方が役者なら、怒りをぶちまけるシーンでうなだれた姿勢で演じることはないでしょう。

また「浮足立つ」という言葉に表現されている様に、地面をちゃんと捉えられていないと感情はフラフラします。
ドッシリ構えることが必要な場面で「浮足立つ」ような感情であれば、ドッシリ構えることは難しいのです。

先述の通り現代人はストレスフルな生活を送っていて、身体がおかしなことになっています。
ということは心もどうもおかしなことになっているということを考える必要があるでしょう。
液晶画面から発せられる光は自律神経を乱れさせますし、先行きの見えない時代において言いようのない不安に苛まれている人も少なくないでしょう。

おかしくなったのは身体が先か心が先か、という問題に踏み込んでしまうとキリがありませんし、私は身体の専門家であって心の専門家ではありませんので身体側からそういった問題に対処すべきです。

先ほど少し言及した自律神経については、過去にとても簡単な部分だけをまとめた記事を書いておりますのでそちらもご参考になさってください。

さて、話を本筋に戻すと「前田さんアップ」は身体の状態を整えるので、当然自律神経系が調整されます。
交感神経が過剰だった方にとってはリラックス効果があり落ち着いて物事に取り組めるようになりますし、副交感神経が優位でちょっとやる気がなかった人は何となく運動したくなります。

特に新学期で環境が変わった人や、季節の変わり目で体調を大きく崩しやすい人、何かと反応的で感情の起伏が激しい人、職場や学校や家で何か色々あった人は、心を整える意味でも「前田さんアップ」を取り入れられるとよいように思います。

歩くのが速くなる！

「前田さんアップ」を取り入れるようになってから「歩くのが速くなった」という報告をかなりの確率で頂いています。
ただこれは不思議なことではなくて、当たり前といえば当たり前の反応です。
何故なら「前田さんアップ」の中で、「歩く」とか「身体を進めたい方向に進める」ということをするからだです。
身体の無駄な力が抜けて、最小限の力で身体を進めたい方向に進めるのですから、楽に歩けるようになります。
楽な歩き方になると心も楽になるものです。

「それっぽい人」は「それっぽい歩き方」をするものです。
だいたいのっそり歩きますよね、「それっぽく」（笑）

それと、歩くのが速くなるというよりは、歩くのが遅い人があまりにも多いというのが前田の感想です。
ひどいパターンだとスマホに目を奪われると同時にイヤホンで耳を覆うのです。
五感を制限してちゃんと歩けるはずがないでしょう。
マジで真っすぐ歩いてくれと思います。

つまり、適切に歩けばそれは「前田さんアップ」になります。

改めて、「前田さんアップ」って何やねん

ですよね。そういうツッコミになりますよね。
つまり、貴方の身体の問題を解決する為のことをするだけです。
だから人によって違います。
しかし誰もが「何故それをやっているの？」と聞かれても答えられるはずです。
何故ならそれを取り入れたということは、自分の身体の問題について理解できているからです。

ということは、「前田さんアップ」は日々進化するはずです。
Aという問題の解決が出来たら万事OKということはなく、問題は常に湧いて出てくるものです。
だからこそ個別指導の価値があるのではないかなと思います。
気になる方は是非セッションをご受講ください。