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【女子選手は特に必見】腕は縦に振れ!これは絶対だ!

パーソナルトレーナーの前田です。
ここ1週間ほど、連日の様に投稿しております。
と言いますのも、『「そこまでする!?」社会人アスリートが速く走る為の考え方~短距離選手に贈る指南書~』(本記事内では以下「指南書」)が、有難いことに個人的大ヒットを記録しておりまして、これまた有難いことにそれを読まれた方から色々と前向きなご質問を頂いておりますので、それにお応えするのは指南書の著者としての使命だろうと考えるからです。

え?指南書をまだ買っていない?
それは大変です。
早く買いましょう。

前回の記事では最も質問として多く頂いていた「100mの走り方」に関して『100mを走る時のイメージについて』というタイトルで解説しました。
かなりライトに読める内容でありながら、レース構築のイメージが鮮明になる内容かと思いますので、100mを主戦場とされている方は是非ご一読ください。

さて、今回はもっと具体的というかピンポイントなお話。
腕振りについてです。
これもかなりご質問が多い!
特に、女子選手やその親御さんから。

実は以前『走る時に腕を横に振っちゃう問題を考察する』という動画記事を掲出しているのですが、期間限定での販売のつもりでしたのでなんと現在は5000円(高っw)で販売中です。

ということで、タイムセール実施です。
10月28日16時30分まで、2000円になっています。
10月28日16時30分を過ぎると5000円になってしまいますので、忘れないうちに2000円で手に入れてください。
指南書をご一読のうえで、こちらの動画をご覧頂くとかなり理解が深まると思います。

ここからは、動画をご覧になったという前提で補足の説明をして参ります。
動画の中ではサラッと申し上げたことですが、今回の記事ではあえて強調したいことがあります。
それは、ほとんどの日本人女子選手の腕振りが不適切であるということです。
これは日本選手権の決勝に残るようなレベルの選手でもそうです。

その証左として、女子短距離においては世界と我が国のレベルは広がっていくばかりです。
ジョイナー選手の100m世界記録は未だに疑惑の記録として残ってはいますが、アメリカやジャマイカの現役選手がその記録にどんどん近付いているので、今後の展開はイチ陸上ファンとして楽しみだなと思っています。

しかし、女子100mの日本記録は2010年に記録された11秒21で、2022年に11秒24まで肉薄されましたが、その約10年の間に世界レベルでは10秒台中盤の記録が連発されていますし、日本人選手においては標準記録を突破しての世界大会出場が途絶えている状況です。

これはきっと指導者の問題です。
もちろん競技をするのは選手ですから、皆まで指導者が悪いとは言い切れませんが、私が指導者に問題があると考えるのには理由があります。

まず、どう見たって腕振りが世界トップクラスの選手と比較して違うではないですか。
「どう見たって」というのがそう思えないなら、それは指導者としてどうなの?と思うわけです。
これを骨格の違いだとか、人種の違いと切り捨てるわけにはいきませんよ。
何故なら、100mHも世界との差があるとは言え、世界大会で準決勝に残るレベルの日本人選手を育成出来ているわけで、彼女たちの腕振りは比較的まともだからです。
それもそのはずで、腕を横に振っていてはスプリントハードルはまともに走れないのです。
結果として、近年は12秒台で走る選手が続々と増えているわけですね。
素晴らしいではないですか。

それなのに短距離勢はどうした!?と思うわけです。
「そんな腕振りをしていると速く走れないよ」という指導が必要でしょう。
もし指導をしているのに選手が理解しようとしていないなら話は別ですが、理解させるのが指導者の仕事ですから、ちゃんと仕事した方がいいと思いますね。

こんなことを言うと偉い人に怒られるかもしれませんが、いいです。
言いたいことも言えないこんな世の中じゃ……ね。

そしてもうひとつ、この問題が指導者の責任だと思う理由があります。
それは、高校を卒業してから記録が伸びない女子選手があまりにも多いということです。
高校3年生で日本選手権の決勝に残ったり、大学1年生で日本インカレの決勝に残ったりしている選手が、大学4年生で同じような舞台に残っている例は当然ありますが、記録の伸び率を考えると、もっといけたんじゃないか……と思わざるを得ませんし、残念ながらそもそも表舞台から姿を消す例も少なくありません。

記録が伸びない要因に関しては、是非指南書をご覧頂きたいところですが、まず、練習・トレーニング計画やその内容が問題でしょう。
高校生までやっていたことと、大学生以降、またその後にやるプログラムが同じなわけはありません。
成長期にある選手と、それより後の世代に差し掛かる選手が同じことをやるわけがないのです。
それも理解させるのは指導者の責務です(何を言っても理解してくれないならつらいけど……)。

そして、練習・トレーニング計画や内容の問題も去ることながら、やはり腕振りの問題というのは小さな問題ではありません。
動作分析の観点から見ても、スポーツ運動学の観点から見ても、「そんな腕振りをしていると速く走れないよ」としか言いようがないのですから……。

機能は形態に従う」とは主に建築の分野で言われることですが、女子スプリンターの体型(形態)からも言えることです。
腕が縦に振れないと、肩や胸や背中の筋はまともに使えません。
ですから、日本人女子スプリンターは世界レベルの選手に比べて、胴体が圧倒的に細い選手が多いのです。
胴体の大きさはパフォーマンスに影響を与えます。

また、腕の振りは脚(下肢)の動きと連動しますから、下肢の形態にもその腕振り(機能)は影響を与えます。
世界レベルの選手は皆、臀筋群が発達していて、太ももからふくらはぎにかけてラインが細くなっていきます。
しかし、日本人女子スプリンターの多くは、臀筋群が小さく、代わりに太ももやふくらはぎが太く見えます。
これは筋トレをしてどうにかなるという話ではなく、「機能は形態に従う」ということであって、そういう体型になる走りをしているということです。

あまり詳細には述べられませんが、私はいわゆる「身体が商売道具」の女性のパーソナルトレーニングを担当することがあります。
水着姿を写真で撮られるようなお仕事ですね。
そういう方は、その体型に価値があって、その体型が年収に直結します。
私はそういうお客様に、「機能は形態に従う」という話をよく持ち出します。
美しい動きが美しい身体をつくるのです、と。
歩き方(走り方)ひとつで体型が変わります、と。
そのことを理解して取り組んでおられるので、皆様良い動きをして、よい体型(お金になる!!)になっていかれます。

アスリートだってある意味「身体が商売道具」です。
競技成績の如何で待遇が変わることもあるでしょう。
趣味で取り組んでいる、これほど分かりやすい修正点はありません。
今は国内トップクラスの選手とは言えない選手は、腕振りを修正するだけ(だけで、は流石に言い過ぎだが……)で、かなり高いレベルに行ける可能性があるということです。
ですから、もし腕振りがおかしいなら、今すぐにでも修正する為の取り組みをするべきです。

動画の中で解説していることですが、腕は縦に振ります
これはスポーツトレーナー向けの教本でもそう書いてあります。
横に振れとか、肩を入れろなんてことを言っている人は素人です。
そしてそれを矯正しようと試みない指導者は職務怠慢です。

こう言い切ってもいいでしょう。
腕は縦に振れ!これは絶対だ!」と。

ある程度競技歴が長くなると、動きの修正には時間がかかるというのは当然のことです。
ですから適切な取り組みが大切。
どんな取り組み?
それは、『走る時に腕を横に振っちゃう問題を考察する』で解説しています。

まぁ色々と苦言めいたことも申し上げた次第ですが、これは伸びしろということです。
後は選手本人の情熱次第かなと。
情熱があって、走り方を見直したい選手、待ってますよ!
ご連絡は前田の各種アカウントのDMや、指南書に記載のメールアドレスまで。

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