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「寝ること」について

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供するメディアです。

前回は「座り方」、前々回は「立ち方」について、簡単に解説しましたが、今回はいよいよ「寝方」です。

「寝ること」はとても大切です。

運動指導者として頭に入れておきたい「寝ること」についての考え方を、簡単に解説していきます。


人間はそもそも寝るのが好き

「寝ている時が一番幸せ」という方も多いでしょう。

人間は寝ている時は幸せを感じるものです。

「睡眠欲」という言葉が示す通り、欲が満たされると幸せな気分になるのは当然のことです。


私たちの祖先は、日々生きることに必死でした。

毎日畑仕事をしたり、重たいものを持ったり、時には肉や魚を手に入れる為に、それはそれは大変なエネルギーを使ったことでしょう。

このエネルギーを蓄える為に、寝て、食べていたのだと考えても良いかも知れません。

「食べる」というエネルギーの摂取も、エネルギーの消費を伴います。

ご飯を食べると身体た温かくなるのはその為です。


こう考えていくと、「寝る」あるいは「眠る」という行為は、人間が人間として生きていく為に、最も重要な時間とも言えるでしょう。


まずは睡眠時間の確保を

先に出てきた私たちの祖先の様な生活は、現代社会においては一般的ではありません。

それだけ文明が発達し、楽な生活になっていることをまずは喜びましょう。

しかし、どれだけ楽な生活であろうと、眠らなければ人間の身体はおかしくなっていきます。

若い方は「徹夜しても平気」なんて言うことがあるかもしれませんが、これは本当にやめておいた方がよいです。

私もそういった不摂生は多分に経験がありますが、確実にちゃんと寝た方が体調は良くなります。


もちろん寝すぎてもいけません。

動物ですから、動く時間もとても大切です。

だから運動指導者という仕事が成り立つのですが、ちゃんと寝ていない選手やお客様には、到底まともな運動指導は出来ません。


「睡眠は時間よりも質だという」ことを言う方もおられますが、ちゃんと寝る時間を確保するという、そもそも論をはき違えて議論してはいけません。

特に成長期にあるジュニアアスリートへの指導に携わる際は、どんな練習をさせるよりも、ちゃんと寝て、ちゃんと食べることを教えることが大切です。

それから「何時間は寝るべきだ」という話は割愛します。

そんなことを考える暇があったら寝た方がいいからです。


睡眠を妨げるもの

恐らく多くの読者の皆様がお気づきことと想像しますが、現代人の睡眠を妨げるものの代表格がスマホです。

寝る前に動画を見るとか、寝落ちするまでLINEをしているとか、そんなことをするとブルーライトの刺激で交感神経が優位になります。

またSNSなどで入ってくる情報は、精神的にも刺激的なものが多く、興奮したり、イライラしたり、また不安な気持ちになったりします。

ハッキリ言って、眠る前にスマホを見ることに、睡眠時間の確保を超えるメリットはどこにもありません。


私も一時期、情報収集と銘打ってスマホをひたすら眺めている時がありましたが、そこから得られた情報をひとつに集約すると「寝る前にスマホはアカン」ということです。

副交感神経を優位にして、深く眠る為にはスマホを遠ざける。

これだけで、多くの人が抱える睡眠の問題は解決できます。


正しく寝てみよう

この記事はスマホやPCでご覧になっているはずですから、その時点で色々矛盾が生じることは御愛嬌です。

さて、正しく寝るには、言うまでもなく、今あなたの眼前にあるこの電子いデバイスを遠ざける必要があります。

次に、仰向けが理想ですが、一番「楽」だと感じる姿勢で寝転がりましょう。

もう「だらん」として、そのまま眠ってしまえるならそれが正解です。

柔らかい布団の上などであれば、身体が沈んでいく感覚になるはずです。

どんどん下へ下へと沈んでいきましょう。

もし、頸や腰や膝裏が浮いて違和感があるなら、クッションやまくらなどでその隙間を埋めてあげると楽になります。


こうして、あらゆるモノやコトから解放される時間を作ることが、身体作りやパフォーマンスアップに際して、最も重要と言えるかもしれません。

睡眠の質が向上すれば、間違いなく人生の質は向上します。

もし今深夜にこちらをお読みの方は、おやすみなさいませ。


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