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自信と過信~運動指導者としての思考

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを発信するメディアです。

リリースしてから毎日(?)更新を続けていますが、読める時に読んで頂ければ十分ですので、引き続きよろしくお願い致します。


さて、ここまで具体的な学びとして、骨配列や関節の動きの基本的なところを学んできましたが、この先は少しずつ複雑さを増してきますので、いったん箸休め的な記事を更新しておきます。


私は大学を卒業するまでスポーツ1本で生きてきて、その流れでフィットネスクラブを運営する会社に入社し、運動指導者としてのキャリアをスタートさせました。

大学でスポーツサイエンスを専攻していたこともあって(実は首席でした。自慢です。)、自分の知識面にも多少は自信がありましたし、一応10秒5台で走ったスプリンター(自慢になるのかな?)として、フィジカル面でもそれなり自信がありました。

実際、トレーニングスキルは入社当時からそれなりのものだったと思いますし、入社したその年からアルバイトスタッフさんに対して研修を担当するなどしてきました。


ハッキリ言って調子に乗っていました。


調子に乗ってしまっているなと気付けたのが、どのタイミングだったかは明確には覚えていませんが、そう気づいた理由はこうです。


①指導対象がアスリートではないから自分の感性が伝わっていない。

②一般人のフィジカルレベルを理解していない。

③理解してもらえない理由を理解できていない。

④お客様のニーズにお応えできていない。


ちょっとずつそんなことが明るみになってきたのです。


例えば、私は速く走ることばかり考えてきましたが、お客様はそんなこと考えていませんし、自分よりもフィジカルレベルが低いのであれば私の言葉は暗号みたいなものだし、そのフィジカルレベルの人の気持ちに立てていないし、結局ただの走るのが早いヤツだったのです。笑

まさに入社した時の自信は、ただの過信だったのです。


でも、絶対自分の感性や大学で学んだことは、分かって頂くことさえできれば、絶対に役立つものだと直感していました。

なので、その感性や小難しい理論を一般化することを始めました。

それが私の運動指導者として、過信ではなく自信になる切っ掛けとなりました。


この経験から、運動指導者は優れたアスリートである必要は全くなく、むしろアスリートとしてのプライドが運動指導者としての成長を阻害するリスクがあることを悟りました。

それと同時に、プライドと成長を切り離して考える事が出来れば、アスリートとしての感性やスキルは、運動指導者として素晴らしい特殊能力になりうると悟ったのです。

私の場合は、怪我をして試合で満足な結果が出せなかった経験も、調子が良くて自分なりにいいパフォーマンスが出来た経験も、どちらも運動指導に生かす事が出来ています。


新しい時代を生き抜くために、過信に気を付け、自信を持ちましょう。

必ず、あなたの経験は誰かの役に立ちます。

上手に役に立てるために、学びを進めていきましょう。


次回は筋肉の話をしていきます。

お楽しみに!

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