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筋トレに対する考え方

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。

運動指導というと、私のようにパーソナルトレーナーという仕事から、スポーツのコーチまで、その分類は多岐に渡りますが、多くの運動指導者が何らかの形で避けては通れないものが「筋トレ」です。

一部の人は「筋トレは必要ない」と言い、また一部の人は「筋トレさえしておけば問題ない」とも言います。

結論から言うと、どちらの意見も極端です。笑

筋トレが必要な局面もあれば、不要な局面もある、ということです。

いずれにしても、筋トレの指導は正しく出来るに越したことはありません。


しかし、「筋トレ」という言葉はいわゆる一般用語であって、非常にザックリとしたものであることから、例えば筋トレをしたら重たい筋肉がついて邪魔とか、そういう世俗的な発想に陥ってしまいがちです。


今回の記事は、そんな「筋トレ」に対して、なるべく正確に捉えられるように書き進めていきます。


筋トレとは

筋トレとは恐らく、「筋肉のトレーニング」の略です。

これならざっくりしていますが間違いではありません。

これを「筋トレーニング」なのか「筋トレーニング」なのかという議論をすると、最早議論と呼ぶよりは双方で喧嘩になります。笑

筋肉、すなわち骨格筋を何らかの目的を持って鍛えることを目的としたトレーニングが、「筋トレ」です。

これで、『けんかをやめて』です。(古いか)


筋トレの正式名称

正式名称と呼べるほど正式なものがあるのかは分かりません。

そもそも「筋」は日本語で、「トレ」は外来語ですから、この組み合わせ自体が正しいのかどうかすらよく分かりません。

さらに、「トレ」(トレーニング)という文化は欧米のものであって、それに繋がる日本語は「鍛える」とか「鍛錬」ということになります。

「筋肉鍛錬」というといかにもな感じですが、ちょっと違いますよね。笑


ということで、ここは元祖トレーニングの英語圏にお譲りしまして、「トレーニング」という言葉を残して考えましょう。

筋を鍛えることは間違いありませんが、どの様な目的で鍛えるかでその手法は大きく変わってきます。

一般的に考えられる「筋トレ」は、恐らく重量物(ウエイト)を持ち上げることが多いので、「ウエイトトレーニング」とか「ウエイト」なんて言われたりします。


しかし、ウエイトがなくても筋を鍛える事が出来ますし、いわゆる腹筋運動ようなトレーニングでは自重で行うことが多いですし、それも「筋トレ」です。

ということは、「ウエイトトレーニング」は「筋トレ」の一部であるという捉え方になりますので、どうも答えではなさそうです。


ここで、筋トレで、筋がどんな状況になっているかというと、ウエイトを持っていようが持っていまいが、負荷、すなわち抵抗が掛かっていてそれに逆らおうとしていることは明らかです。

そう、筋トレは、抵抗に対して力を発揮する行為なのです。


この、「抵抗」という言葉は、英語で「レジスタンス」と言います。

理科で、電気回路の実験をしたことを覚えていますでしょうか?

抵抗器のことを「R」と示しますが、これこそ「Resistance」すなわち「レジスタンス」の頭文字なのです。


そんなことで、専門家の間で筋トレは「レジスタンストレーニング」と呼ばれることが多いのです。

これなら、自重だろうとウエイトだろうと全て「負荷に抵抗する運動」という意味として捉える事が出来るので、これで覚えておくとよいでしょう。


レジスタンスはもともとはフランス語で、戦時中の占領軍や権力者に抵抗する運動のことです。

それが転じて、単純に「抵抗」という意味として使われるようになりました。

言葉の成り立ちも何となくカッコいい(?)ですね。


レジスタンストレーニングの種類

先ほども触れたように、レジスタンストレーニングは筋に負荷がかかっていれば成立します。

つまりジャンプトレーニングも一種もレジスタンストレーニングとして考えることが出来ますし、自重の腹筋運動やスクワットもそうですね。

決してバーベルやダンベルを持ち上げることだけが、レジスタンストレーニングではないのです。

目的に応じて、それこそ無数に手法があると言ってよいでしょう。

そのレジスタンストレーニングの一部として、例えばボディビルディングの為の手法がありますし、健康運動の為の手法があって、スポーツパフォーマンス向上の為の手法があるのです。


必要な手段を講じること

以上のことから、筋トレは要るとか要らんとか、そういう短絡的な話ではなくて、対象者にとって、何が必要なのかを見極めたうえで、それに見合ったプログラムを提供できるように、冷静に判断すべきなのです。

もしかしたら、本当にその人には必要のないことかもしれませんし、逆に絶対やった方がいいかも知れないのです。

その見極めが正しく出来、かつ正しく指導できる(もしくは指導できる人を紹介できる)人が、本当に活躍できる運動指導者と言えるでしょう。


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