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相手の理解度に合わせる

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。

今回は運動指導するにあたって留意すべき重要なお話をします。

この記事は以前アップした以下の記事の続編にもなりますので、併せてご覧頂けるとより分かりやすいかと思います。


相手の年齢や世代

これから指導する相手が小学生なのか高齢者なのかで、指導の方法が異なるというのは感覚的にも分かりやすい話だと思います。

もっと細かく見ていくと、小学生での低学年なのか高学年なのかでも違いますし、中学生も1年生と3年生はやはり違いますし高校生や大学生でもそれは同じです。

集団で指導する際にはその集団が、同学年で構成されているのか、それとも幅広い世代で構成されているのかでプログラム展開が異なります。

これは物理的に身体の発達ということもありますが、学年によって知っていることや言葉が違います。

もちろん早い段階で色んなことを知っている人もいますが、それは特別な例だと考えた方がいいでしょう。

ですから特に小学生や中学生を指導する際は、ちゃんと伝わる言葉を選ばないといけません。

ちなみに私はあまり小中学生の指導はしないのですが、これは私にとって苦手分野だからです。

私自身が教育カリキュラムを理解していないのと、ジュニアの指導についてあまり勉強したことがないので、個別にお願いされた時以外はお断りするようにしています。


大人でも知性が異なる

これは一概にその人が賢いとか、頭が悪いとかそう言うことではありません。

しかし個人によって知っている言葉の数には差があります。

そして論理的に物事を考えることが得意な人もいれば、苦手な人もいます。

言葉では理解することが難しく感じる人も、擬音(オノマトペ)や身振り手振りを使えば腑に落ちる人もいます。

また言葉が不要というタイプの方もいます。

つまり、相手の知性に合わせて話をしないといけません。

私は、指導者は運動指導に関わる能力を高めるよう日々学ぶべきであると考えていますが、この学びの中には言葉遣いや表現力と言ったものも含まれると考えています。

それはどんな人が来ても自分が伝えたいことを伝えられる能力が必要だからです。

もちろん人対人の仕事なので、いくらちゃんと説明しても心理的なバリアを張られたり頑なにこちらのことを拒否されたりして、もう伝えようがない時もありますが、それは反省事例として次に生かせばよいでしょう。

いずれにしても最大限伝わるように工夫する必要がありますね。


昨今のセミナー事情から思うこと

最近では指導者向けのセミナーもオンライン開催されることが増え、指導者の学びの場が格段に拡充されたように思います。

私自身そういったオンライン系の勉強会には余程の事由がない限り顔を出すことはないのですが、どうも受講されたであろう方々からの発信を見ていると、そこで学んだことを自分なりに工夫することもなく垂れ流しているだけの人が圧倒的に多い様に感じます。

これは例えばSNSで留まっているのならまだよいとしても、直接の指導でそのまま伝えてしまっているとしたら考え物です。

特に指導者向けのセミナーは、指導者向けの言葉で語られているはずですから、そのまま指導の対象となる方に言ってもまず理解されないでしょう。

専門用語を使わずに指導しましょうということは言われて久しいですが、用語のみならず概念そのものも指導者向けなのですから、それを現場の指導に落とし込む際にはどうするべきなのかはよくよく考える必要があります。

それは言わずもがな、誰に指導するのかということです。


相手の理解度に合わせる

結局相手がこちらの話を本当に理解しているのかどうかが、ちゃんと指導できたかどうかの指標です。

その場で何となく出来るようになっても、明日には出来なくなっていて、もう考える素地も残されていないのであれば、その指導は失敗です。

もちろんその失敗は指導者の責任です。

相手がどんな人なのかで、表現方法や言葉を掛けるタイミング、言葉の数等、何もかもが異なります。

何が異なるのかというと、それは理解度です。

相手の理解度に合わせた指導を心がけましょう。


特に指導者がある程度勉強して指導者自身に自信がついてくると、自分の教えたいことを無理矢理伝えようとしがちです。

それで「なんでこんなことが分からないんだ!」となってしまうことは少なくありません。

私も駆け出しのころはそんな経験があります。

本当に反省ですね。

皆さんはそうならないようにして下さいね。





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