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【箱根駅伝】1区の特徴と区間記録【軽視厳禁】
ということで、箱根駅伝各区間の紹介をやってまいります。各選手の紹介とか監督紹介とかしてきたけど、そういえば区間紹介ってしたことなかったよねーって思って今回は箱根駅伝1区を紹介していく。
激しくも厳しいレースの始まりとなるこの区間が今、重要視されているのは「取りこぼしてしまうと負ける」から。ではコースの特徴と重要ポイント、区間記録保持者と併せて見て行きませう!!
コースの特徴
大手町にある読売新聞ビル前から出発して鶴見中継所までの21.3kmを走るコースは大きなアップダウンもなく、終盤ラスト3kmの六郷橋まででアップダウンは新八ツ山橋のみという比較的平坦。
序盤は牽制と駆け引きが多くみられ、レースとしての大きな山場は大体ラスト3kmの六郷橋の下りと川崎市街に入ってからのスパート。距離としてもハーフマラソンとそれほど変わらないため、各大学ともここで先手を取るというよりも「良い位置」でレースを進めることに主眼を置く。
傍から見るとまごまごとしているようにも見えるが、各選手たちの駆け引きと揺さぶりを見ることができる、長距離ならではのだいご味も味わうことができる区間と言えるだろう。
もちろん例外も存在していて、序盤からスピードに乗って1区で他チームを一気に突き放す戦略を取るチームもあり、2010年度三冠達成を成し遂げた早稲田大学は1区に1年生ルーキーの大迫傑選手を配置して大博打を打ったし、2006年度の東海大学では当時2年生ながらスーパーエースだった佐藤悠基選手を1区に配置。4分1秒という歴史上類を見ないタイム差をつけたことは記憶に新しい。
重要ポイント
この1区で求められるポイントはいくつかある。圧倒的実力を持ったうえでギャンブルを打ってくる大学でない限りは大体こうなるが……。
①IQの高さ
②ハイペース・ローペース共に問題なく対応できる強さ
③最低限の走力
特に①と③はこの中でも必須と言ってもいい要素で、チームの戦略を体現するためにも決して外すことはできないだろう。
例えば留学生の強さを最大限に活かすためにチームで最も強い日本人選手を起用する大学もあったり、敢えて実力者ではなくチーム内で2番手・3番手でもレースの駆け引きが上手い選手を起用したりというケースも考えられる。
99回箱根駅伝では駒澤大学で1区に起用されたのはスピードに自信のある唐沢拓海選手でもなければ、97回で経験したことのある白鳥哲汰選手でもなく、副将の円健介さんだった。これには青山学院の1区を走った目片将大選手を封じ込めるために徹底マーク。
円さんは2位、目片選手は7位で襷リレー。駒澤大学はこの後も青学を先頭を走らせることがなかっただけでなく、終始優位にレースを進めその後3冠を達成することになる。
区間記録保持者
吉居大和
名門・中央大学再建を託され、見事に体現した名ランナー。1年生こそ3区で区間15位と振るわなかったものの2年時に1区エントリーされると、高い走力で序盤から仕掛けて独走。2位の唐沢選手に39秒差付ける区間賞を獲得し、中央大学のロケットスタートに大きく貢献した。
その後中央大学は2区で11位に落ち込むもののその後はシード権内の順位を維持して6位でゴール、古豪復活を大きく印象付けるレースとなった。
なお、翌年は2区で田澤廉選手と近藤幸太郎選手を抑えて区間賞を獲得し、2位入賞に大きく貢献。これは中央大学現監督の藤原正和さん以来の快挙となった。卒業後はトヨタ自動車に就職、ニューイヤー駅伝に早くもエントリーされるなど活躍を見せている。