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【箱根駅伝】4区の特徴と区間記録【求むタフさ】

箱根駅伝コース紹介、今回は4区。かつては準エース区間と呼ばれ力のあるランナーが揃っていたこの区間。今もなお、この区間の重要性は変わっておらず、タフなランナーが背負います。

一見短い区間で楽に見えるかもしれないこの4区は何が難しいのか解説していきます。


コースの特徴

平地区間では唯一21kmを下回っているものの、上記の通り中盤まではアップダウンが続き、ラスト2kmは小田原中継所まで緩やかな上り坂が続くため、タフなコースとなっている。

かつては18.4kmと短いコースではあったものの、細かなアップダウンによって苦しめられ、想像以上にスピードランナーが育たなかったこと、その分延長された5区での逆転劇が多かったことから再び20.9kmという距離に戻っている。

2区のように上りが決してうまくはないが実力のあるランナーやケガ明けのために平坦な場所で実力あるランナーが起用されるケースもあり、かつて20.9km時代だった時に駒澤大学で藤田敦史さんは4年時に出走、不滅の記録とも言える1時間00分56秒を記録した。

重要ポイント

細かなアップダウンが続くため、脚にダメージを受けやすいことが何よりの特徴。チームの中でも実力あるランナーやエースには及ばないながらもここの区間で2区も走れるエースを配置できるかどうかで選手層を作ることができればより良いものとなる。

95回箱根駅伝では、東洋大学の山本修二選手が2区・相澤晃選手が4区に配置される。相澤選手が4区区間新記録をたたき出して往路優勝を果たし、99回箱根駅伝では駒澤大学が2区・田澤廉選手、3区篠原倖太朗くん、4区に鈴木芽吹選手を配置する贅沢な采配を見せ青学を圧倒。

選手の実力はもちろんだが、各大学の采配にも注目したいところ。

区間記録保持者

イエゴン・ヴィンセント

最強留学生・ヴィンちゃんの最終学年は4区に配置された。65~70%程度の状態だと語った中でも12位でタスキを受けると序盤はハイペースで飛ばしてスイスイと追い抜いていく。

史上初となる2区間での1時間切りなるかと思ったが、惜しくも及ばず1時間ジャストでフィニッシュ。状態が悪い中でも3区間での区間記録を更新し、最強留学生の名に恥じぬ形でタスキを渡した。

大学卒業後はHONDAに就職、大学の先輩の伊藤達彦選手とともに研鑽を積んでいる。

吉田祐也

大学で競技引退を決意していたが、走りから見事に競技続行を決意したシンデレラボーイ。それまでは補欠選手として箱根駅伝出走はもちろんだが、前任本大学駅伝で2度の出走経験しかなく、95回大会では途中でエントリー変更される憂き目にあった。

就職活動にブルボンへの就職が決まっていた中で迎えた最終学年の96回大会では前を行く東京国際大学を13.8kmで追い抜き、1位で小田原中継所にタスキを渡す活躍を見せた。区間記録は1時間00分30秒。勢いに乗った青山学院大学はそのまま往路を制し、箱根も制する形となった。

その活躍は後に別府大分毎日マラソンでも活躍を見せ、現役続行を決意。GMOインターネットグループに急遽内定が決まり、マラソンを主に活動している。2時間05分16秒の自己ベストは日本歴代3位。

現在でも内定辞退したブルボンとの交流があり、現在でも彼の活躍に祝福を送っているという。

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