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第101回箱根駅伝出場校紹介(9)「帝京大学」

帝京魂!

ということで、今日は帝京大学を紹介いたします。
速さより強さを追い求める「育てて勝つ」チーム。今年の帝京大学は一体どれほどの強さになっているだろうか。


帝京大学

1931年に設立された「帝京商業学校」が起源。当初は財団法人だったが、1959年に学校法人となり、1966年に設立された。医療系の大学としても知られていて、医療系学部のキャンパスは板橋区、文系学部は八王子市に分けられている。都内の中でも多くの学部を持つ比較的大きな大学で、多くの系属学校、大学に専門学校と帝京大学グループとして多くの教育機関を設けている。
他、部活動も盛ん。特にラグビー部は全国大学選手権9連覇を達成している強豪として知られ、実業団チームにも勝利を収めたこともある他、野球部も強豪である。とんねるずで有名な帝京高校は帝京大学グループの一つであるが、あくまでも系属という形を取っている。

卒業生には元プロ野球選手である里崎智也さんや阪神タイガースの青柳晃洋選手、なでしこジャパンの中心選手であった澤穂希さん(中退)、女子柔道金メダリストの松本薫さんと谷亮子さんなど著名な選手が大変多い。
また、陸上部の卒業生としては独特なフォームで人気を呼んだ飛松誠さん、初マラソン日本記録保持者であった星岳選手、YouTuberのたむじょーさんは同校の卒業者だ。

今シーズンのチーム成績

出雲駅伝 8位
全日本大学駅伝 8位

決して納得の行く結果とは言えないかもしれないが、しかし全日本でシード獲得という結果を手にできたことは何よりも大きい。

元々20kmでの強さに定評のある帝京は、全員がそつなくミスなく走ることが何よりも重要になる。現状、それができるだけのチームのポテンシャルの高さはある。しかし、悪い流れとなったときにレースをひっくり返すことができるだけのゲームチェンジャー的存在がいないことは難点か。

1区からしっかりと流れを作り、大崩れすることなく最後まで襷をつなぎつつシード確保をすることが今回のプランとなるだろう。

監督

中野孝行

障害者学級でも勤務していたという異色の経歴を持っている。そこで「気長に待つ」ということを勉強したのか、選手をじっくり育成させることに定評がある。
決してタイムはそれほどでないしても、選手たちの才能と可能性を見抜いて本番で力を発揮させる名将が次のシナリオをどのように描いているかは興味深い。また、大八木監督とは別の形で國學院大學の前田監督にも良い影響を与え続けている。

中野監督の印象は気遣いの人であるという事。他大学はもちろんだが、選手を始めとして本当に気遣いをする優しい方という印象がある。競技者として著名な選手はまだまだだが、それ以上に人間性も重視し、その中から強い選手を見出そうとしているように思えた。
それは障害者学級などで勤務やNECや雪印の廃部を経験してきた苦労人の彼だからこそできることなのではないか。

「負ける気がしねぇ」プレイヤー

小林大晟

山中くんと並びチームの重要人物として結果を出すべき選手の一人。出雲では出走ならずも、全日本ではアンカー8区で区間4位と好走を見せた。前回の箱根でも9区区間3位とシードを手繰り寄せる好走を見せた彼も最終学年となる。

前回の復路では6位。往路12位だったチームの巻き返しに大きく貢献する好走となっただけに、最後の箱根となるこの箱根駅伝でも外さない走りでシード獲得に貢献したいところだ。

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