第101回箱根駅伝出場校紹介(12)「専修大学」
自分の中で「まさか」と思えるチームがあるとするならば、専修大学でした。正直2位という結果に驚きを隠せませんが、それもまた各選手の奮闘あってこそでした。
緑のS軍団は箱根路を沸かせることができるか?
専修大学
緑色のユニフォームと言えば青山学院大学だが、元祖は専修大学として知られている。数少ない箱根駅伝優勝校の16校の一つとしても知られ、かつては箱根登山鉄道の踏切に優勝を嫌われたという、箱根駅伝にまつわるエピソードも残る古豪。
野球部・サッカー部・レスリング部にボクシング部も有名で、WBC世界バンタム級王座を12回防衛した山中慎介さん、広島東洋カープの黒田博樹さんは同校の卒業生として知られる。
ちなみに、日本で一番最初に経済学部を設置した大学らしい。
陸上部の卒業生として座間紅祢(マボロベネディック)さん、五ヶ谷宏司さんが在籍していた。
他にもお笑い芸人・宮崎県知事を務めた東国原英夫さん、ペナルティの二人も大学に在籍していた。
今シーズンのチーム成績
全日本大学駅伝予選16位
箱根駅伝予選2位
全日本予選では敗退も、秋シーズンにきっちりと合わせ見事に全体2位で通過。一方、エース格の選手たちと中間層のメンバーとの実力差がはっきりと出ていたことが苦しい結果を招いたか。
留学生のダンカン・マイナくんが全体の3位と大きく貯金を稼いだ一方で、100位以内でまとめた選手はマイナくんを除くと4名。チーム力としては途上にあることは事実。とはいえ、予選会エントリーした12名中4年生は2名と非常に若いチームであること。これはチームとしても大きな成功体験となったに違いない。
監督
長谷川淳
かつて箱根路を走った専修大学卒業生の一人で、最後にシード獲得した時の主将でもある。母校の箱根駅伝出場をかけてのスカウトから育成まで様々見直し、7年ぶりの箱根路復帰を達成した。今回は2年ぶりの箱根路復帰となる。
伝統の緑のユニフォームにSの文字を再び上位で輝かせることができるか、まだまだ発展途上のチームではある。今回は、チームとして少しでも上の順位を目指したいところで、長谷川監督もやりがいがあるのではないか。
「負ける気がしねぇ」プレイヤー
新井友裕
日本人エースとしての自覚を持つ高い意識あふれる選手。予選会でのチーム2番手である強さはもちろんだが、予選会後の日体大記録会では5000メートル自己ベストを更新する13分44秒14をマーク。
これは留学生を除いた専修大学記録を更新する快挙ともなった。マイナくんとのダブルエース体制となるであろう今大会では、少しでも序盤から攻めていくことが求められる。新井くんがどの区間を走るにせよ、彼が良い位置でレースを進めることが絶対条件となる。
個人的には1区かな。