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新たな『山の神』が誕生するかも!?話題の「激坂最速王決定戦」とは。

箱根駅伝の区間で、やはり花形の区間といえば山登りと山下りの区間といえる。この区間では大きなブレーキや、平地のトラックレースでは平凡な記録の選手でも活躍を見せる、といったケースが多々ある。

しかしながら、登坂能力などを練習などで確認して適性を見ることはできても、実際にレースという形で確認することが出来れば望ましい。だが、箱根駅伝のコース試走は禁止されており、実際に走った選手が次の年も……というケースは多々ある。
その中で、前回の箱根駅伝である大会が俄かに注目を集めた。
それが「激坂最速王決定戦」である。

激坂最速王決定戦とは

おおよそ13kmにわたる登り坂を登って降りるこの大会は(登るだけのレースもある)、箱根の山登り区間と同じかそれ以上に厳しいレースとなっている。だが、とても扱いは小さく、必ずしも注目を浴びた大会ではなかった。
それが注目を浴びたのが、見事に“激坂王”の称号を手にした創価大の三上雄太くんの活躍にある。

三上くんは箱根5区でも区間2位と好走し往路優勝のフィニッシュテープを切った。その中でしきりに話題となったのが「激坂王」の称号で、Twitterのトレンドにも上がってくるほどだった。また三上くんのほかにも、2位の津田将希くん(順天堂大)、3位の村越凌太くん(日体大)、5位の竹石尚人さん(青山学院大卒業)、8位の荒井雄哉くん(東京国際大)が、今年1月の箱根駅伝の5区を走っている。
箱根駅伝本番前に、5区の起用が固まっていない大学や登りへの適性(特に5区でブレーキとなるかどうかで箱根駅伝はレース展開が大きく決まるのだが、それは別項で)を見極めたい各大学からすると絶好の機会である。
それもあってか、今大会は各大学から多くの選手がエントリー。また、現在プロランナーである神野大地さんもエントリーし、13kmにわたる熱いレースが繰り広げられた。リザルトを見てみると、多くの大学が今大会は参戦していることからも三上くんの活躍を含めて注目されている。

それではリザルトの上位20名を見てみよう。

激坂王上位20名

1 神野 大地 51:02
2 殿地琢朗(國學院大學) 52:39
3 吉冨 純也(日本体育大学) 53:03
4 大坪幸太(駒澤大学) 53:14
5 三上 雄太(創価大学) 53:31
6 相澤龍明(國學院大學) 53:46
7 下條 乃將(明治大学) 53:47
8 神谷青輝(順天堂大学) 53:52
9 山本 雷我(国士舘大学) 54:08
10 金子伊吹(駒澤大学) 54:19
11 金城 岳(日本体育大学) 54:46
12 小早川 寛人(国士舘大学) 54:51
13 古川大晃(東京大学) 55:05
14 長谷川健太(筑波大学) 55:05
15 村越 凌太(日本体育大学) 55:16
16 大西 理久(明治大学) 55:31
17 西槇 優祐(國學院大學) 55:33
18 川畑昇大(東京国際大学) 55:36
19 森下 治(創価大学) 55:43
20 矢島 琉聖(日本体育大学) 55:57

こうしてみると神野選手の強さが際立った大会となった。
一方で、学生ランナーは上位で大健闘。特に三上くんと前回大会5区を走った國學院大學の頓池くんが2位に入賞。日体大の吉冨くんが3位、駒澤大学の大坪くんが4位に。3位と4位に出雲と全日本で出走経験のない選手が好走し「山対策」を積んでいることがうかがえる。

もちろん、今回は出走していない学校もあるために一概にここで活躍した=箱根駅伝で活躍できるという確証は無いし、また前回走った竹石さんは本番の箱根駅伝でも区間17位と大苦戦を強いられた。

だが、箱根駅伝前哨戦として得られたこの経験を箱根駅伝ではどのように活かしていくか。監督の采配も含めて今から楽しみである。

最後まで読んでくださりありがとうございます!

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