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第101回箱根駅伝出場校紹介(11)「立教大学」
ここからは予選会組。1位通過は新監督就任した立教大学だった。実力あるランナーたちが本番で強さを見せ、駅伝シーズンでも台風の目となれるだろうか。
立教大学
米国聖公会の宣教師チャニング・ウィリアムズ主教が、1874年に東京・築地に設立した聖書と英学を教育する私塾、立教学校を前身の一つとする日本屈指の伝統校。東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学・法政大学と併せ6校で「東京六大学」を形成。
国際性やリーダーシップを育むリベラルアーツ教育を実践し、2022年時点で、10学部・27学科・8専修・1コースを設置。大学院は15研究科を設置する。世界における評価では、質の高い先端的な研究を行う理学部が牽引している。
キャンパスの評価も極めて高い。特に池袋キャンパスは蔦の絡まる煉瓦造りの歴史的建造物群とガラス張りの近代的な校舎が調和し、都会にありながら緑豊か。異国情緒ある洗練された美しいキャンパスとして知られている。
政財界から文化人、アスリートに至るまで多くの人物を輩出。
黒沢清さんから日本テレビアナウンサーの上重聡さん、みのもんたさんに古舘伊知郎さんも同校の卒業生として知られる。女優の野際陽子さんも同校の卒業生だ。
アスリートは「親分」として知られた大澤啓二さん、杉浦忠さん、ミスタープロ野球こと長嶋茂雄さんも有名だ。
今シーズンのチーム成績
箱根駅伝予選会 1位
全日本大学駅伝 7位
予想を超える暑さの中、例年より遅いタイムにもかかわらず文句なしで予選通過を成し遂げたのは立教大学だった。通過人数12人のうち、1ケタ順位での通過選手こそいなかったものの2ケタ順位での通過は8人と高い安定感で予選通過を成し遂げた。
その後も全日本大学駅伝では大崩れすることなく、各区間できっちりと繋ぎ、特に後半区間では10位以下の区間は1つだけ。特に7区の馬場くんが区間4位と大健闘。予選会でもチームトップの成績をたたき出したエースに期待がかかる。
監督
高林祐介
気になっていた上野さんの後任にはまさかの駒澤大学でコーチ1年目を過ごしていた高林さんだった。年齢も近いし、まだまだ動けるということを評価されてなのだろうがこの人選には驚いた。
現役時代は「四天王」と呼ばれ、トラックからロードまで幅広くこなすことができるユーティリティープレイヤー。最終学年の4年時には主将も務め、出場した11駅伝中7つの駅伝で区間賞を獲得した駅伝男でもあった。
その後もトヨタ自動車で活躍し2016年で引退、社業についていたが駒澤との関係は続き、全日本大学駅伝での宿泊先の手配など裏方として動いていた様子。
2022年6月に駒澤のコーチに就任すると3冠達成にも貢献し、藤田敦史監督の下でも出雲・全日本を制覇に貢献した。2024年より同職。
かつての四天王のうち3人、宇賀地さんはコニカミノルタで監督、深津さんは旭化成のコーチと各カテゴリーで活躍されているのはなんだか印象深いものもある。
「負ける気がしねぇ」プレイヤー
馬場賢人
■4区 馬場賢人(1年)
— 立教大学 / Rikkyo University (@rikkyouniv) January 2, 2023
区間一桁で走れるように限界まで追い込みます!日頃から応援してくださりありがとうございます。
■私のココ見て!
真っ赤になった顔#箱根駅伝 #立教箱根駅伝2024 #立教大学 #立教 #江戸紫 pic.twitter.com/bZ0tBqBLjY
箱根本戦でも大きく期待が持てる3年生エース。前回大会では序盤往路で低迷した立教大学において3区で区間8位の大健闘を見せ、チームの息を吹き返して見せた。
全日本大学駅伝予選会でこそ4組20位に終わったものの、箱根駅伝予選会では酷暑の中15位でまとめてチームトップ、全日本でも7区を任されて区間4位でしかも4人抜きと見事にチームをシード権へ導く見事な走りだった。
強さ的には2区を任せてもいいかもしれないが、彼のような選手をゲームチェンジャー的存在として置くことができれば立教は面白い。箱根のシード獲得へと向けて大きく前進するのではないだろうか。