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99回箱根駅伝特集

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#駒澤大学

大八木弘明「愛の先に」

大八木弘明「愛の先に」

強面、大声。昔ながらな印象を残す大八木弘明監督。ここ何年でも言われるのは「変わった」という言葉。

果たしてそうだろうか? もちろん接し方や伝え方は変わっただろう。だが、それは一端に過ぎない。
本質にあるものは一つも変わっていないのではないか。そう思うのだ。

それは選手への「愛」であり、陸上競技への「愛」である。

選手への「愛」あんな強面で厳しく叱る彼に「愛」という言葉が合っているのか……とい

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藤田敦史「藤色の番頭」

藤田敦史「藤色の番頭」

誰もが納得する人選となったのではないか。

3冠という素晴らしい99回大会で身を引く大八木監督の跡を継ぐ人は、おそらく彼しかいないだろう。なぜなら彼は「藤色の襷」を名門へ引き上げ、そして名門駒澤大学を作り上げた大八木さんの「長男」なのだから。

そんな彼が、なぜ「長男」と呼ぶことができる存在と言えるのだろうか。それは、彼の駒澤大学で歩んできた軌跡を見れば誰もが納得いくものだからだ。

決して高校駅

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第99回箱根駅伝感想「最後の男祭り」

第99回箱根駅伝感想「最後の男祭り」

ということで、箱根駅伝の総括をしていこうかと。

レースの展開で行ったらぎりぎりの展開での勝利だった訳だが、今回の駒澤は「誰が出てもある程度やれるだけの能力がある」チームだった。
もっと言うならば、絶対的エースだった田澤廉くん以外であれば外れても2位以下を2分から3分ほどに離せるだけ力があったと考えている。

さらに田澤くんが万全であればヴィンセントくんの記録を塗り替えることだって可能だったかもし

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箱根駅伝往路感想。

箱根駅伝往路感想。

ざっと書きました。

上位3校と苦しんだ國學院と順天堂下馬評通りといえばそのとおりだけど、田澤廉くんの調整が万全ならもうちょっと早くに駒澤大学が勝っていたかもしれない。
つくづくコロナが痛かったが、それでも1時間6分台を見せられるとは……。やはり彼は只者ではない。
本当に末恐ろしいランナーになりそうだ。

とはいえ、想像以上に中央大学が良かった。
特に吉居大和くんの2区は大ハマりだったし各区間共に

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田澤廉「零点振動」

田澤廉「零点振動」

世代最強ランナー。田澤廉くんを語るうえで欠かせないのがこの枕詞だ。
走れば必ず区間上位でレースをまとめ、そして年齢を重ねれば重ねるほどその実力は上昇の一途をたどる。

だが、その一方で。私はまだ「田澤廉」という陸上選手の完成形をはっきりと描くことができずにいる。強いてあげるなら…という形で紹介した藤田敦史さんと村山謙太選手を足して2で割ったようなそういうランナーになるという完成形でさえも間違ってい

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佐藤圭汰「課題」

佐藤圭汰「課題」

彼は日本陸上界にとって重要な存在となる。これに間違いはないだろう。非常に高い意識に裏打ちされた圧倒的な才能と既に20歳以下の5000メートル日本記録保持者となった実力。そしてまだまだ底知れぬ高いポテンシャル。そして、目指す先はどんな選手なのだろうか?

怪物の神髄駅伝や大会での実績は中学時代からの折り紙付き。当時からライバルであった吉居駿恭くんなどを始めとしてハイレベルな争いを繰り広げていた彼は名

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箱根駅伝2023出場校紹介(3)「駒澤大学」

箱根駅伝2023出場校紹介(3)「駒澤大学」

実はここ15年来の駒澤大学の駅伝ファンである私が送る、箱根駅伝出場校紹介。駒澤大学です。
みんな大好き大八木監督を紹介しつつ、学校紹介もやって行くよ!

大八木さん、この歳で選手をほめちぎるという驚異的スキルまで手にするとは。

駒澤大学1592年に日本の仏教宗派の一つである曹洞宗が設立した吉祥寺の学寮(吉祥寺会下学寮)を起源とする旃檀林(1657年命名)が発展した大学である。
設立当初から仏教学

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