【ドラえもん】のび太の宇宙小戦争の主題歌、武田鉄矢「少年期」について
①経緯
10月30日に放送されたラヴィットの「泣ける歌選手権」で、小田さんが武田鉄矢さんの少年期を子ども時代を救ってくれた曲として歌っていた。
そして、9月27日にドラえもん公式YouTubeチャンネルで配信された「生配信だよ!ドラえもん ドラえもん大好き豪華メンバー大集結SP」でドラえもんの歴代映画の主題歌からオリジナルプレイリストを作ろう的な企画で川島さんが少年期を”聞いただけで泣ける”と絶賛しており、その事を思い出し少年期について詳しく知りたくなったから。
②のび太の宇宙小戦争とは
1985年に公開された、ドラえもん映画の第6作目の作品。内容は、宇宙からやってきた小さな惑星の住人「パピ」を助けるために、のび太たちがパピの故郷「ピリカ星」へ冒険に出るというもの。
川島さんのコメント
③「少年期」とは
のび太の宇宙小戦争の主題歌。武田鉄矢自身が作詞を手がけ、作曲は芹澤廣明が担当。
歌詞は、子供のころの無垢な気持ちや、成長する過程で感じる葛藤、夢や希望といった「少年期」の心情を繊細に表現している。少し切なさを感じさせるメロディと歌詞が、映画の物語とマッチし、感動的なシーンをさらに引き立てている。
スポーツ報知で武田鉄矢本人が「少年期」を語る記事があった。
・武田鉄矢が生まれたのが戦後すぐの時代で、街中に灯りが灯っていたのが東京だけだった。博多も含め、日本の地域はまだ貧しかった。子ども心にも、まだ少し生活のどこかに戦争の匂いが残っていたように感じていた。
・今でも後遺症があるくらい、毎月の15日が嫌いだった。父親の給料日で、黙って給料袋を持って帰ってくればいいのに、父親は酒を飲んでくる。9時過ぎになって、ようやく帰ってきたと思ったら酒の匂いをさせ、お袋と凄絶な喧嘩を始める。その風景が私の貧しい少年時代の象徴だった。
・生活に困窮する両親の争いを見ていると、行き場が無くなり、父親とお袋の争う声が聞こえない公園まで行って、白熱灯の明かりを見つめていた。すると、切なくて涙ぐんでしまうので、街灯の明かりに虹が架かる。断片的な万華鏡のように、まばたきをする度に見えるものが動く。それを見る7歳の自分は、自分を慰めてくれている現象なのではないか、と思った。
そのような思い、子供が持つ『生まれてきた哀しみ』のようなものを歌にしてみようかなぁと思った。それを1番の歌詞にした。
・どうして大人になるのか、いつ頃大人になるのかという歌詞は、成長していく自分の得体のしれなさ。早く大きくなりたいと思うんだけど、子供でいたい、大人を拒否したいという二次成長期の願望に重なる思い。そのような何かがドラえもんの世界と重なるんじゃないかなと思った。
少年期 歌詞
④まとめ
のび太の宇宙小戦争は、子どもの映画ながら少し社会性の高い映画であると感じた。反逆者のギルモアからピリカ星を奪還するという内容は戦争そのもので、パピは大統領でもあり、パピの声明を聞いて国民が奮起するというのは、どこかウクライナを想像してしまった。また、処刑シーンも描かれていたのも衝撃だった(もちろん誰も処刑されない)。まずドラえもんで「処刑」というワードが出たのもちょっとびっくりだった。それくらい、ドラえもんにしてはテーマが少し重めだったので、インパクトのある内容だった。
それに主題歌である武田鉄矢の「少年期」が合わさって、自分は何故大人になるのか、いつ頃大人になるのかというメロディーと共に、「のび太の宇宙小戦争」はあの頃の子ども達にとって伝説となったんだと思う。
参考