20歳の自分に受けさせたい文章講義【君に読んでほしい本 2冊目】
20歳の自分に受けさせたい文章講義
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古賀 史健 著
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星海社
2012年
280ページ
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大学3年も終わりの冬に生協の書店で買ったこの本は、文章の書き方(何をどう書くか)を読み手にわかりやすく講義する一冊だ。
本書はまず、『文章を書くとは、頭の中のぐるぐる(自分の思いや考え)を客観的に理解できる文字に「翻訳」することだ。』という講義に始まる。(ちなみに著者は「書くこと」は「話すこと」とは異なるとして、両者をはっきりと区別している。)そして、句読点や段落の用い方、文章の構成や推敲の仕方から、果ては読者想定まで、文章術の根っこを具体例を交えながら、実践的にレッスンしてくれる。各章の末尾には章のまとめがあるので、理解が定着しやすいはずだ。
ただし、もしも、君が詩や小説、エッセイ等の何らかの創作活動をするのであれば、この本が作品づくりに資するとは限らない。役に立つかもしれないし、創作観・表現観によっては創作の妨げになるかもわからない。それは注意しておきたい。
それでも、この本を君に読んでほしい理由は
『すべての人にとって、自らの考えを文章で伝える力が不可欠だから。』
その大小や多寡に関わらず、頭の中のぐるぐるを言葉に書いて相手に伝える機会は誰にでもあるだろう。そのチャンスにおいて、自分なりに直(ひた)向きに思いを伝えることができるか否か。できないより、できる方がいい。
このような文章講義を一冊読み通しておくことは、君自身へのよい投資である。
(補足)
著者の古賀史健さんはこの場所 note で投稿をなさっているから、本を読む前にその表現を通じて、人となりや文章観を覗くといいかもしれない。
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20歳の自分に受けさせたい文章講義
【目次】
はじめに
「話せるのに書けない!」のはなぜか?
ガイダンス
その気持ちを「翻訳」しよう
第1講
文章は「リズム」で決まる
第2講
構成は「眼」で考える
第3講
読者の「椅子」に座る
第4講
原稿に「ハサミ」を入れる
【 さ よ う な ら 】
私が自殺を遂げる前にサポートしてほしかった。