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ムサビ通信日本画卒業制作日記【画材とお金の話。】

こんにちは。初めまして。
前川結佳と申します。私は現在(2023年)、武蔵野美術大学通信教育課程の4年生で日本画を専攻しています。

前回の記事では、現在卒業制作真っ只中の私が、ムサビ通信の日本画コースに行ったらこんなスケジューリングで卒制を進めていくんですよ〜…という内容のお話をまとめました。

今回は、あくまで私の場合のお話になりますが、画材費や材料費などについてまとめていきます。

まず、ムサビ通信の日本画コースでは10月下旬のスクーリングで教授たちと相談してから具体的に制作するパネルの大きさを決定します。なのでそれまでにパネルを買っても、スクーリングで大きさを変えようという話になれば買い直しということになる可能性があります。
私はスクーリング後にパネルも和紙も用意しました。
初めは既製品のパネルを買おうと思っていたのですが、何せ、高い!!
それにネットにも地元の画材屋にも在庫が無かったので取り寄せになるから更に時間がかかる!という問題に直面し、それならいっそのこと自分で作ろう!と思い立ちました。

ホームセンターでベニヤ板と板を固定するための角材、釘やボンドを購入し、日曜大工レベルもままならない私は20時から作業をスタートし深夜2時くらいにパネル2枚を完成させるという大変大掛かりな作業を展開してしまいました。参考にした作家さんのパネル作りの動画では、F100号サイズは約1時間で1枚完成できますと言っていたので、だいぶ私が工作に関して不器用だということがお分かりいただけるかと思います笑
ホームセンターではベニヤ板も角材も指定のサイズ・長さにカットしてもらいました。

さて本題です。ここからはお金のお話しをしていきます。
実際にかかった制作費用をまとめます。
自作したパネル代2枚分で12,600円
梱包材の費用3,200円
画材代10,200円
麻紙(2,000mm×3,000mm)26,400円
合計で52,400円でした。

これは制作開始から中間講評を受けるまでの約2ヶ月間の出費です。
加えて、木材や画材は買う時々で物価が変動します。いまは全く同じ金額か?と聞かれたら、恐らくは異なります。安く抑えようと思えば、質が低いことと引き換えにモノを用意することはできますが、完成後にパネルが割れたというような事件が毎年のように起きると教授が行っていましたので、オススメはしません。
かくいう私も、パネルを自作しているので強度が如何程かは何とも言えない部分はありますが、他にもパネルを自作して活動されている方はいらしゃっるので勝手に大丈夫だと言い聞かせています笑
紙についても、地元でお世話になっている画材店から麻紙を購入しましたが、購入時に「ネットで格段に安いものを見つけたから取り寄せたり取り扱う予定はないのですか?」と伺ったところ、それは質がイマイチでウチでは扱いたくない商品だから置かないという返事が返ってきました。
ネットにも大きな作品を描くために必要な材料、画材、素材が載っていますが、実際に手に取って質を確認できるなら、その方がいいと思います。買い直しする覚悟があれば安くてもいいモノかもしれない可能性を信じて手を出せますが、私はそれよりも比較的確実な方を選択しました。

先程の画材代などに加えて、通信では作品の輸送費が必要になります。
都内に住んでいる方は赤帽さんに頼む方が一定数いると聞きました。通信生のため以外にも普段から大型作品を運んでいる赤帽さんが都内にはいらっしゃるようです。
(実際、都内のグループ展に参加した際に利用している作家さんがいらっしゃいました)
地方組の私は学校と提携しているのか、学校側から紹介された運送会社に依頼しました。ヤマト運輸さんや佐川急便さんは個人で送る既定サイズをめちゃくちゃオーバーしているので受け付けてくれません。西濃運輸さんを使う作家さんがいらっしゃるので、保険はかけられませんが、ここも選択肢のひとつかと思います。
残りは自家用車や友達に協力してもらうことでしょうか。軽トラとか、モノを積める大きさの車がないと難しいのですが…。

ちなみに私の住んでいるエリアから学校の往復の輸送費は見積もりの時点で34,760円と案内されました。
先程の画材代などにこの代金がプラスされるので、余裕を持って大体10万円くらいは卒業制作用に費用を貯めておいた方がいいと思います。
更に更に…、地方組は中間講評の時に宿泊代や移動費、滞在費も必要になるので、事前に資金を用意しておきたい方は10万円以上用意しておくべきかなと思います。


では今回のまとめです。
ムサビ通信の日本画コースの卒業制作には、画材費・輸送費・地方組ならスクーリング時の滞在費など、諸々合わせて10万円前後の費用が必要になります。
安心をとるなら15万円は用意しておいた方がいいかもしれません。
物価高が収まらないか、更に状況が悪化したら…と思うと、一言、大変やなぁと感じます。ただ個人的に面白いと感じることをしているので、まぁ良いかと落ち着く日々です。

それでは、次回は中間講評がどのようなものだったかを備忘録としてまとめたいと思います。

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