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在来線でバンドンからジャカルタへのんびり向かう3時間の旅
新幹線が30分で結ぶ時代に、果たして在来線に乗る人はいるのか興味があり、また昔何度も使ったノスタルジーの気持ちもあり、乗ってみることにしました。
この鉄道の歴史はとても古く、開業は1884年。プランテーションで取れるコーヒー、紅茶の輸送を目的にしたものでした。
メイン画像はバンドン駅南口に展示されているドイツ製の蒸気機関車(1920年製造)です。
今でも当時の橋(チクバン橋)が改修を咥えられながら使われています。
1. バンドン駅でチケット購入
最初、駅構内の切符売り場に行きました。ここは予約客がコードを入れてチケットを発券するだけのコーナーに見えました。
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近くにいた職員に、ジャカルタまでのチケットはどこで売っているか聞いてみると、あっちだと外を指さします。
指差す方に行ってみると建物があり、窓口もありました。行列もなくすぐに買えました。
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ちょうど良い時間を選んでくれます。
エコノミーが150,000ルピア(1500円)、エグゼクティブが200,000ルピア(2000円)で、どっちにするか聞かれ、エグゼクティブにしました。
新幹線のエコノミーは平日200,000ルピアなので同じ値段です。
2. 列車に乗りこむ
電車ではなくディーゼル機関車のように見えます。
わたしの田舎では、電車とは言わず汽車というのが普通で、伯備線が電化されたのはわたしが中学生の時です。それでもまだみんな汽車と言ってました。
ちなみにインドネシア語でもKereta Api(火車)というので、汽車のままですね。KAIというのはKereta Api Indonesiaです。
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食堂車は以前と同じに見えます。記憶が美化されているかもしれません。
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トイレはダントツに綺麗になってます。エグゼクティブだけでなくエコノミーも見ましたが、昔のイメージはどこにもありません。
昔といっても20年くらい前だと、トイレは穴から線路が丸見えで、そのまま線路に垂れ流しでした。そして車両のドアは開けっぱなしで、そのまま落ちて死んでしまう状態でした。
日本も昔はこうだったんです。トイレの穴から線路が見えるのはわたしが中学、高校の時も残っていました。
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電車が定刻の9:36に出発すると、ホームに制服を着た清掃職員らしき人が一列に並び、黙祷を捧げるかのように軽く頭を下げながら胸に手を起き、見送ってくれます。
日本の新幹線も掃除係の人たちが整列して手を振ってくれますが、あそこまでやっていただかなくてもという申し訳ない気持ちになります。
列車は空いていて、乗車率は30〜40パーセントといったところでしょうか。
3. 車内販売で食べ物を購入する
やっぱり在来線ならではの楽しみは車内販売ですよね。
メニューはかなり豊富になっています。
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わたしはバンドン名物チュアンキを注文しました。オーダーをとってから準備するようで、時間がかかります。
でも暖かい食べ物が車内で食べられるのは嬉しいですね。
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ホットコーヒーも頼んでみました。
かき混ぜて粉が沈殿してから飲む、粉コーヒーです。
味は普通です。
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列車はのんびり走っています。そして、駅ですれ違いの待ち合わせをするのか、停車駅じゃない駅にも停まっています。こだまみたいに抜かれるわけではないですが、こだまっぽいです。
そして冷房が効き過ぎで寒いです。Tシャツ1枚だとちょっと辛いかも。長袖シャツが1枚欲しい。
新幹線はこんなに寒くないので、空調の品質の問題かもしれません。
車窓の景色は見事ですが、あいにくの雨で窓が曇っています。
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4. 停車駅
バンドンとジャカルタを結ぶアルゴ・パラヒャンガン号は、チマヒ、ブカシ、ジャティネガラ、終点のガンビル駅に止まります。
ガンビル駅には定刻の12:45に到着しました。3時間9分の旅でした。新幹線の6倍時間がかかったことになります。
新幹線は乗っている時間は30分ですが、バンドン駅から新幹線の駅であるパダダラン駅まで30分かかることを考えれば1時間とカウントしないといけません。
ジャカルタ側の駅になるハリム駅も中心街から離れており、中心地まで30分かかると見れば、更に30分追加になるので、合計1時間30分です。
そう考えると、在来線は新幹線に比べて2倍時間がかかると言えます。
わたしが以前バンドンの投資先に行くのに使っていた時は、もっと頻繁に止まり、時間ももっとかかった記憶があります。とにかく到着時刻はあってなきが如くでした。
そう考えると、時間に正確になったというのは大きな進歩と思います。
エコノミーで150,000ルピアと考えると、新幹線のエコノミーと50,000ルピア(500円)違うので、もしかするとこっちの方が得だと思う人もいるかもしれませんが、わたしはこれくらいの差なら新幹線に乗りたいと思いました。
本当は、ジャカルターバンドンの戻りも在来線にして、「バンドンージャカルタを在来線で往復する旅」にするつもりだったのですが、新幹線にしてしまいました。
新幹線の方が全く疲れないんですよ。鉄道への愛が少ないのかもしれません。
ガンビル駅から電車を乗り換えジャカルタコタ駅に向かおうと思いましたが、つながっていないというので、グラブで向かいました。
ガンビル駅は昔と見違えるように綺麗になり、市場のような人混みで危険な香りは一切なくなっていました。
発展している国は変化のスピードが速いです。