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山形の共同浴場巡り 1泊2日 7ヶ所13湯 【2023年2月】
山形には共同浴場がある温泉地がたくさんあります。
今回は公共交通機関を使って共同浴場巡りをしましたのでご紹介します。
私はここ最近1日に何ヶ所も入るスタイルで、とても疲れるしせわしないので、全部ではなく良さそうな風呂を選んで入ってもらえれば楽しいと思います。
1. ルート
1日目:銀山温泉(滝見館、しろがねの湯)→東根温泉(オオタ湯)→天童温泉(はな駒荘)→かみのやま温泉(下大湯、新湯澤の湯、二日町)(宿泊)
2日目:赤湯温泉(赤湯元湯、湯こっと、烏帽子湯)→高畠温泉(太陽館)→小野川温泉(尼湯、滝の湯)
2.旅の詳細
東京駅6:12発の山形新幹線に乗ると、大石田に9:40に到着します。
大石田から銀山温泉に向かうバスは、大石田駅前を9:50に出発、銀山温泉に10:26に到着します。
このバスは観光客で大変込み合います。私の時は中国と韓国からの旅行者がたくさんおり、私は最後ぎりぎり立ち席で乗ることができました。
運が悪ければ乗れず、山形空港発のバスが大石田駅前に止まるのに合わせ、空いていれば乗れます。
それでもだめならタクシーかレンタカーです。
銀山温泉から大石田に戻るバスは13:25発なので、3時間過ごすことができます。
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現在、残念ながら瀧見館以外すべての旅館は立ち寄り入浴を中止しています。
1湯目:銀山温泉 瀧見館 1,000円
銀山温泉の町並みを川沿いに一番奥まで突き抜けると、坂の傾斜は強くなっていきます。
雪にかこまれた滝を左手に見つつ、そのまま坂を上り切ったところに瀧見館はあります。
下の写真は瀧見館ではなく、瀧見亭ですね。瀧見館はこの橋を渡り、建物の階段を登って通り抜けた先の道路をさらに登っていくとあります。
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内湯と露天あり。
時折ざぁーっという音とともに屋根の雪が落下し、さながら鹿威しのごとく風情あり。
また、木の枝に降り積もった雪が、突風に飛ばされ粉のように舞い、太陽の光で輝く様は心が洗われるかのよう。
瀧見亭という別の建物で食堂もやっており、そこでおそばをいただきました。日本酒も合います。
道端には貸し切り風呂のおもかげ湯もあります。
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2湯目:銀山温泉 しろがね湯 500円
隈研吾の設計として知られる共同浴場。
バス停に近い方の町はずれにあるので、最後バスに乗る前に入りました。
隈研吾の建築思想は、木を多用しつつ建築自体は個を主張せず町の風景に溶け込むことにあり。しろがね湯もまた隈研吾の設計らしく、山の急斜面に張り付くように土地の形状に合わせた変則的なつくりになっています。
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浴槽は3,4名でいっぱいくらいの小ぶりなもので、湯はとても熱い。
帰りのバスも当然のごとく混みますので、バスの出発時刻より15分は前にバス停に行くことをお勧めします。
3湯目:東根温泉 オオタ湯 400円
電車を乗り継ぎ東根駅についたのは15時少し前。
雪が激しくなってきた。
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巽の湯は閉鎖されており、元来た道を戻りオオタ湯に入る。
地元の方々に愛されている温泉です。
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4湯目:天童温泉 はな駒荘 350円
天童駅には16時過ぎに到着。
雪は降りやむ気配はなく、雪が積もって歩くのもおっくうなので、ついタクシーに乗ってしまった。780円。
地元にお金を落とすのも大事ということで。
天童温泉のホテルは立ち寄り湯をやってくれているところが多いが、15時までのところが多く、空いているのは共同浴場のはな駒荘だけでした。
帰りも駅までタクシーを呼んでもらいました。電話代10円をお支払いします。
往復タクシーにしたので、予定より早い時刻の電車でかみのやま温泉に移動。
5湯目:上山温泉 下大湯 150円
上山温泉(かみのやま)を代表する共同浴場。上山温泉の共同浴場で最も古い歴史を持つ。風格のある建物です。
あつゆとぬるゆの浴槽があり、非常に広々している。
壁に絵が描かれており、銭湯の雰囲気がある。絵は2種類あり、上山城と蔵王の御釜の絵です。
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6湯目:上山温泉 新湯 澤の湯 350円
今回の旅館は部屋に風呂とトイレがついていないばかりか、旅館に風呂がない(シャワーのみ)という徹底ぶり。
寝る前にご近所の共同浴場にさっと入り、さっと寝るというスタイルです。
その代わり、朝食付きで4200円という安さ。
私はこういうの好きですね。
ただケチって暖房を効かせていないので寒かったです。部屋もしばらく使っていなかったのか、なかなか暖まらなかった。
この浴場は改装したばかりでまだ新しく、料金は他よりも高い。
7湯目:二日町温泉 150円
あいさつ浴場と呼ばれています。
冬は朝6:30から(夏は6:00)なので早起きして行ってみると、皆さんしっかり挨拶されている。
共同浴場は挨拶が基本だが、ここの共同浴場は活舌よく明瞭な発音で挨拶している気がしました。
ここはぬるゆと熱湯があるのですが、普通は狭い浴槽が熱く、広い浴槽はぬるいのに、私の感覚だと狭い方がぬるかった。
不思議に思ったので、番台に方に聞いてみると、冬の寒いときはなぜだかわからないが逆に狭い方がぬるくなる現象があるのだとか。
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道の途中に映画「おくりびと」のロケ地がある。映画は見たが風景が記憶にないですね。
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一応お城もありますので、パチリ。
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8湯目:赤湯温泉 赤湯元湯 240円
8時すぎに赤湯駅につき、最初に向かったのは赤湯元湯。
赤湯の歴史は古く、源義経発見伝説があります。
赤湯はかみのやまより雪がたくさん積もっていて、とても歩きにくそうだったので、またタクシーに乗ってしまった。780円。
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9湯目:赤湯温泉 湯こっと 300円
赤湯元湯から400メートルくらい。散策しながら歩く。
建物は新しい上に、太い木の梁がすばらしい共同浴場ですばらしい。天井が高く解放感あり。
混んでました。
タクシーの運転手に元湯に行きたいと言ったら、湯こっとの間違いじゃないのかと確認されたので、地元ではこちらの方が人気なのだと思います。
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10湯目:赤湯温泉 烏帽子湯 120円
湯こっとからさらに400メートルくらい。途中に飲泉所がある。
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烏帽子湯は昭和な感じの建物で、共同浴場らしい鄙びた地元専用の雰囲気がある。
湯舟が烏帽子の形をしているので、烏帽子湯と呼ばれているらしいです。
安いためかとても混んでいましたが、湯舟の中はそれほど混んでおらず、ちょうどよい込み具合でした。
たぶん湯の温度が熱めなので、長いこと浸からないからかもしれません。
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11湯目:高畠温泉 太陽館 300円
駅舎の中に温泉があるというとても珍しい温泉。
改札口の横に温泉の入口がある。
構内に足湯がある温泉はいくつか知っているが、温泉そのものがあるのは初めて。
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次の電車まで時間があったので近くにある高畠ワイナリーに行き、試飲しました。試飲は4杯で1000円。
赤と白のワインを1本ずつ購入。
かなり混みあっていました。
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12湯目:小野川温泉 尼湯 200円
米沢駅からバスで30分弱。ただし、本数が少ないので良く計画して時間を組んだ方が良い。
小野小町伝説の残る温泉地。
尼湯はこじんまりとしながらも美しい木造の建物で、日本の共同浴場を代表する建築物。前から来たいと思っていた。
建物の前には飲泉所がある。
通りの真ん中にどんと立っている様子は、北陸地方の総湯を思わせる。
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温泉たまごも作れます。
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13湯目:小野川温泉 滝の湯 250円
滝の湯は町外れにある。
バスに乗っていると小野川温泉のバス停手前、左手に見える。
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遅めの昼ごはんに、米沢牛を使った牛丼を頂きました。
1000円也
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最後、米沢駅から新幹線で帰ります。
澄んだ目をした米沢牛に見送られ。
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共同浴場はいいですね。
おしまい。