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Duolingoでインドネシア語を勉強する。 


Duolingoというサービスをご存知でしょうか。
アメリカの会社で様々な言語をオンラインで学習するアプリを提供している会社です。
本社はピッツバーグにありNASDAQに上場してます(NASDAQ: DUOL)。

インドネシア語もありまして、私はDuolingoでインドネシア語を勉強しています。
インドネシア語はマイナー言語ということもあり、日本語バージョンはなく、全て英語なので、英語が分からず間違えイラッとくると妻は離脱しましたが、私は細々と続けています。

今日はDuolingoを使ったインドネシア語の勉強方法について書いていこうと思います。


インドネシアってどういう言語なの?

マレーシアのマレー語(バハサ ムラユ)を起源としているため7-8割がた一緒と言われており、マラッカ海峡沿岸のスマトラ島東部、マレー半島西部で栄えた王国の言語だったものです。

位置はメイン画像の黒板図の黄色斜線部になりますのでご参照下さい。

元々は海洋を広範囲に移動する商人達が使っていた言語で、ジャンルで言えば『リンガフランカ』(Lingua Franca)※に分類される言語です。
※ 異なる言語を話す民族同士が意思伝達の手段として共通で用いる言語。

経済感覚に優れた商人が好んで使うくらいですから、非常にシンプルな構造で効率的に意思疎通を図るのに適した言語です。
インドネシアは700を超える言語と民族が存在すると言われ、最大はジャワ語とジャワ人になりますが、ジャワ語は高度に洗練された言語で尊敬語や謙譲語が複雑でマスターするのが難しく、共通語には選ばれませんでした。

選ばれたのは当時、リンガフランカとして言語が異なる民族間の会話に使われていたインドネシア語。インドネシア語:バハサインドネシアは、後から付けた名称で、インドネシアという名称も後から付けられました。
当時の独立運動の指導者達が、多数派のジャワ族だけでなく全民族を平等に扱いたいという崇高な思想の持ち主たちだったというのもあると思います。

1928年10月のインドネシア青年会議で宣言された「青年の誓い」で統一言語としてインドネシア語を用いることが決められました。

この辺りにご興味のある方は「インドネシア民族意識の形成: 永積 昭 著」を図書館で借りて読んでみて下さい。

インドネシア語って簡単って聞くけど本当なの?

本当です(きっぱり)。
聞くところによれば、駐妻が最も容易にマスターできる現地語と言われており、非常に有名な話なので本当だろうと思います。

文章の構造は英語と同じ、主語、動詞、目的語あるいは補語。SVOとかいうやつです。SVCはなくSCになります。
Anda besar.  あなたは大きいなど。be動詞がないです。

また、英語でいう使役とか受け身もあり、また副詞や前置詞の使い方もそっくりなため、英語の概念を使ってインドネシア語を勉強すると非常に理解しやすいです。

唯一の違いは形容詞が後ろから名詞を形容するところです。フランス語と同じです。
Fried rice=炒飯=ナシゴレン(コメ+炒める)
Forest people=森の人=オランウータン(人+森の)

あと、日本人にとって発音しやすく聞き取りやすいという特徴もあります。本当は日本人には発音しにくく聞き取れない母音の違いがあるのですが、通じてしまうのでいったんおいておきます。

例えば、こんな言葉遊びがあります。
コメは無し(ナシ)、魚はいかん(イカン)、菓子は食え(クエ)、人は居らん(オラン)、死ぬは待て(マティ)。

他にも済んだ(suda)、一緒に行く(ikut)、あなた(anda)、まさか(masa)、名前は(nama)、ある/あった(ada)、 あとインドネシア語ではなくジャワ語かもしれませんが「あのー」と日本語で言うのと同じ言い回しと意味でインドネシア人も「あのー」言います。

タクシーの綴りはTaxiではなくTaksi、本の綴りはBookではなくBukuです。
日本人が使うローマ字っぽいですよね。

時制の変化はなく、副詞で時制を表します。すでに~、いまだ~、あとで~など。
また i-my-me-mineのような変化はなく、文章のどの位置にあろうと常にSayaやAkuで変わりません。

インドネシア語の勉強方法のおススメ

やはり学校に行くのが一番です。
言語を独学で学ぶというのは非常に効率が悪いですから、時間を金で買うと思って投資しましょう。

といいながら、私が2004年から2009年に駐在していたとき、学校に行く時間がなく、家庭教師をつけるのも面倒だと思ったので、独学で勉強しました。
ちなみに妻は家庭教師に習っていました。

やり方は常にメモ帳を持ち、耳にした単語をメモし、あとで英語がわかるスタッフに意味を聞くというパターンです。これでボキャブラリーを増やしていきました。

運転手がついていたので、とにかくしゃべり続けてほしいと頼んで、移動中はずっとしゃべってもらっていました。

うちのスタッフは逆に私が日本と電話で話をするときにしゃべる単語をメモしておいて聞いてきました。
私がよく使う日本語は、”なるほど” と ”たしかに” だそうです。日本とつないで電話で話をしているときに頻出するのだとか。

耳パク学習の問題点は、綴りがわからないことです。文章を書けないのです。
それに、自分にはBに聞こえるのに実はPだったとかいう間違いもあります。
やはり、教科書を読んで基礎的な綴りの勉強は必要だと思いました。

Duolingoで勉強するメリット

ようやくここまで来ました。お待たせしました。

まず何よりのメリットは無料なこと。
無料なのにリスニング、綴りの勉強、文法、語彙力強化を総合的にバランスよく学習できるところです。
ドリルのように繰り返すため、記憶の定着がしやすいです。よく工夫していると思います。

英語のリスニングと多分同じですが、単語をばらばらに聞いて理解するのではなく、ある程度のブロックで捉えて理解するのがリスニングの能力強化には効果があります。
そういう意味で、ある程度の短めの文章を繰り返し学習し、塊で理解できるようにするトレーニングなので、効果があります。

私の予想ですが、Duolingoは英語学習からスタートしたため、英語学習のメソッドを応用して多言語に展開しているのだと思います。
だから似ているのでしょう。

文法でいうと、私は教科書を読んで体系的に順番に理解していくのが好きです。たぶん受験勉強で身についたスタイルなんでしょう。
Duolingoは体系的ではありますが、日本の文法の教科書のような体系ではなく、ドリルのように繰り返すことで身に着けさせることを狙っています。

なので、補助的にインドネシア語の文法の本を買って、Duolingoで出てきた文法を本で体系的に理解するようにしています。
その方が頭に定着する感覚があるのです。

Duolingoの効果

Duolingoを始めて6か月間で、インドネシア語検定のD級とC級を受けました。
過去問をやってC級は厳しいかなと思っていたのですが、やはり届かなかったです。
でも、あと少しのレベルにまで到達していました。
Duolingoではなんともならないのが長文読解です。インドネシア語検定の過去問をやり込むしか無いです。

おそらくですが、私のインドネシア語能力はインドネシア駐在時代にすでにD級レベルに近いところには達していて、C級まで行っていないくらいだったのだろうと想像してます。
Duolingoにより過去の自分のレベルに追いついただけとも言えます。










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