最難関中合格の秘訣 親の役割・塾の役割
(第30回)
Ⅵ.感謝できる子に育てていく
塾は感謝できる子に育てていく場
1.感謝の気持ちは自己の確立の延長
子どもが塾に通う状況は毎日毎回の試練の場を経験することに他ならないのです。
塾に来ると授業を真剣に受ける前提として「お願いします」という言葉でスタートします。これは講師も同様に向かい合って言葉を発し合うのです。それは一回一回の授業が真剣勝負の場、大袈裟に言えば「切るか切られるか」という状況を想起させることに他ならないのです。いかに真剣な場を心がけようと自分で考えたとしてもなかなか実行できないものであります。しかし、生徒と講師と真剣な鎬(しのぎ)を削る戦いの場において言えば、自然発生的に自分に対して厳しい状況を課すことに他ならないので、自然発生的に自己を確立することになるのです。それが最難関中合格に繋がるのです。
希学園というところは学習システムとして「プラン」(計画)・「ドゥ」(実行)・「チェック」(点検・評価)というシステムで動いているので計画的な授業を経験した後、「チェック」を受けることになります。この「チェック」とは「テスト」であったり、「宿題プリント」の点検があります。これらの「チェック」を学習の到達度に合わせて受けることから自分に対していい加減な行動あるいは学習態度が許されない状況を作り出していることになります。またこのシステムの流れに深く取り組むことが要求されることから、そこにある種の苦しみが発生します。この苦しみを乗り越えていく気持ちの重要性を「克己心」という言葉で代表されるように自分自身との戦いに打ち克つこと=苦しみからの脱却、さらには「大きな喜び」に繋がるものと位置付けております。その段階に到達することによって本当の「感動」と「ありがたみ」がわかります。すなわち、頑張って良かった、と乗り越えるための努力を惜しまずにやり遂げたことに対する感謝の気持ちがそこに発生しているのです。
これを総合的に見つめるならば「人間的幅の拡張」になります。すなわち塾は一人の子どもを将来に繋げていくための大きな助力を惜しまずに与え続けることを行っている場としてその大きな役割を有していると言えるのです。