本当に「知っている」と言えるのか?
「ダイエットしたいけど、仕事が忙しくてできない」って私も昔思ってました。でもこれって両立できないわけではありません。科学的にも10分でも運動をしたほうが集中力が上がって仕事の効率も良くなり、結果的に時間の短縮につながることがわかっています。昔は運動の効果とか食べ過ぎを防いだほうが仕事効率がいいとか知りませんでした。「知識があればそんな問題も起こらないのに」を解消するにはどうしたらいいのでしょうか。
1、自分の知識の限界はどこなのか?
ここで大事なのは「知的謙遜」、簡単にいえば「自分の知識はどこまでが限界なのか?」をしっかり把握できている状態のことです。知的謙遜が高い人ほど長い目で見て物事を学ぶスピードが早く、意見が違う相手からでもどんどん知識を吸収していく傾向にあるという実験もあります。それはそうですよね、「自分は他人より知識がある」と思っていたら他の人からの意見に耳を傾けたり、自分で調べて変えてみたりはしませんよね。「自分はこのことについて知識があるのか?」と疑えるというところから大切です。
2、知的謙遜を鍛えるための「ソクラテス式問答法」
「無知の知」で有名な哲学者ソクラテスが編み出した「質問術」を使うと知的謙遜を鍛えることができます。
①明確化の質問
問題の具体的なゴールはなんだろう?
②前提の質問
問題についてわかっていないことはなんだろう?
③証拠の質問
今の答えを事実だと考えた理由はなんだろう?
④起源の質問
今の自分の考え方やアイデアはどこから得たものだろう?
⑤結果の質問
問題を試したらどんな効果があるだろう?
⑥視点の質問
他の人はこの問題にどう答えるだろう?
⑦仮定の質問
今の答えの代わりに、どんな答えが考えられるだろう?
3、「欲しいものも色々あるけどミニマリストになりたい」でやってみた
「物欲とミニマリストのゴールはなんだろう?」明確化
「便利そうなもので効率を上げることと物を減らし、すっきりとした生活をしたい」
「ミニマリストについてわかっていないことは?」前提
「ミニマリストのなり方とどうなったらミニマリストと言えるのか」
「物欲とミニマリストが両立しないと考えた理由はなんだろう?」証拠
「物欲は物を購入して増やすことでミニマリストはいらないものを手放して減らすことだから」
「本当に欲しいものといらないものを減らすことはできるのではないか?」結果
「今までなんとなく買っていたものが使わずに居座っていたからもので溢れていたのかもしれない。本当に使うもの、好きなものは購入、残し、使わないもの、そんなに好きでないものは手放す、、、っていうのがミニマリストの考えか」
「他の人はこの問題にどう答えるだろう?」視点
「当たり前の考えという人もいれば、すぐに捨てなくてもいいんじゃないっていう人もいそう」
「物欲とミニマリストは両立しないという答えのほかに、どんな答えがあるだろう?」仮定
「むしろ大事なものをしっかりと取捨選択することがミニマリストなのかもしれない」
いや〜面白いですね。自分を一番説得できるのは自分ですね。読みだけだと「なんか当たり前っぽいこと書いてあるな」と感じますけど、やってみると考えが整理されたり、考えと考えが結合したりするので自分で納得感があります。「やればできる」って話を上司がしていて「やっていればそのうちできるようになる」という継続の視点から話をしてました。でも私は「やらないとわからないことがいっぱいあって、やったからこそわかるものがある」という発見の視点からの「やればできる」を推したいですね。
4、まとめ
「これって正しい」と思っていることもよく考えてみたり、違う視点から見てみたりすると疑わしいこともある。「自分はそのことをよく知っている」と驕らず、ソクラテス式問答法をしてみてはどうだろう。
読んでいただきありがとうございました。この記事は「時間術のやってみた③」の一部なのでよかったら他の部分の記事もよろしくお願いします。