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yoshizuka
#15 読書感想文 聴く歴史・江戸時代『元禄文化と武士道の美学と忠臣蔵』
読んだ本の紹介
『忠臣蔵』という名前は小さい頃から聞いていた。その内容についても、だいたいは知っているつもりであった。
今回、オーディオブックで「史実」という言葉で紹介されていたこちらに興味があったので、聞いてみることにした。
※オーディオブック
この本を聞いた理由
忠臣蔵をもう一度学んでみたかったというのが一つ目の理由である。また、「史実」の忠臣蔵とはどんなものか気になったので、聞いてみることにした。
あらすじ
有名な「忠臣蔵」という物語がなぜ人気だったのか、そして、武士たちは何を大事にしていたのか。「喧嘩両成敗」という考えの中で、甘い社会の中でも忠義を守る人たちは美しく映ったのではないだろうか。
本文の中で、この「忠臣蔵」を理解する上で重要なキーワードをいくつか挙げてくださっている。「自己犠牲」などの心情から、「浮世」という当時の社会を説明してくださっているので、理解しやすい。
良かったところ
今の世の中とは異なる常識を理解しつつ、考えることが必要である。
理解する上での重要な考えや知識などを伝えてくれるので、それも学びになる。
気になる箇所
①当時の学者がどのような判断を下したのかの説明もあったが、もう少し詳しく(といってもそれは「忠臣蔵」からズレてしまう)知りたいと思った。自分で学ばななければならない。
②討ち入りされた側としてはちょっとかわいそうと思った。吉良家が討ち入りされたということで、お家断絶というのはやり過ぎという考えがある。これも当時の社会で考えるべきポイントの一つであろう。
③江戸以降で人気の『忠臣蔵』というのは、この「自己犠牲」、「忠義」というキーワードで人気だったとすると、また別の意味が出てくる。純粋な物語はそれだけで終わらない、というのは考えるべきポイントと感じた。