自己肯定感は、高めるものではなく、高まるもの。
自己肯定感を高めるために、
人生を費やしてきた。
そのくらい承認欲求が強かった。
コミニュケーションは苦手だけれど、
自分への不満や不足感についてなら、
夜通し語れると思う。
そんな私が、
「自己肯定感を高めたいなら、
高めようとしない方がいい」
なんて結論に至ってしまったので、
長くなるけれど、その理由を語らせてほしい。
潤沢な資産。やりがいのある仕事。
幸せな家庭。信頼できる仲間。健康。趣味。
不足しているものを補えば、
自己肯定感は上がると思っていた。
けれど、条件ではなかった。
現状をどう捉えているか。
その答えが、自己肯定感。
今の自分だけでなく、今の現実、
今、目の前にいる相手、今ある世界。
肯定できるものが多ければ、
自己肯定感は、高い。
否定したら下がるけれど、
肯定することに出会えば、また戻る。
自己肯定感が高い人というのは、
現状を肯定し続けているのだろう。
現状を肯定する。
現状を否定することをやめる。
極々、シンプル。
簡単にできそう。
なのに、私の自己肯定感は低いままだ。
飽きっぽさのせいにしてきたけれど、
積極的に肯定してきたはずが、この成果。
おかしい。辻褄が合わない。
それが正解。
間違っていたのは、私。
自己肯定感は、高めようとしても上がらない。
むしろ、高めようとするほどに、目減りするもの。
私の自己肯定感が低いのは、
下がり続けて、底値に達しているから。
自己肯定感が低いまま、
現状を肯定するのは、かなり難しい。
目減りした自己肯定感を
補っているのは、プライド。
主は、自我。
しゃしゃり出てくると、
現実はトラブルに見舞われる。
より良い人生のための選択が、
悉く現実と敵対する方向に働いてしまう。
プライド優位の状態だと、現状は悲惨なはず。
辛いし、苦しいし、生きづらい。
肯定なんてしたくない。それが、本音。
そんな現実から抜け出したい。
そのためには、自己肯定感を上げて、
生き地獄みたいな現状を肯定しなければ…
しなければならないのは、
肯定なんかしたくないし、
できないから。
そもそも「ない」から求めているわけで、
肯定感が高くないことが不満なのです。
内心、高くて当然と思っているのです。
本来であれば、
高いはずの自己肯定感が低いこの現状…
肯定しようとするほどに、
現状を否認していることになってゆく。
自己肯定感が下がり続けるループの完成です。
なので、自己肯定感を高めたいなら、
高めようとしない方がいいのです。
1.自己肯定感を高めたい
2.低い現状に不満を抱いている状態
3.本現状を否定している状態
はい。現状否定、入りました。
ここで言う現状否定とは、本音を偽ること。
嫌なのに肯定したり、
認めたくないのに受け入れたり、
ジャッジしないように価値観を見直したり、
ネガティブな感情をいいように解釈したりすること。
ポジティブシンキングを履き違えて、迷走しました。
「現状否定」始動
4.思考は小賢しさで大忙し。
繁忙期並みの祭り状態です。
本音の声なんて、聞こえません。
5.そんなつもりはないけれど、
聞こえないものは、ないもの。
本音を無視しています。
6.「自己信頼」 down
7.本音がわからないので、
楽、得、正しさ、常識なんかを基準に選ぶ。
8.「本音の反発」 発動
9.「自我のプライド」発動
10.自我のプランニングが始まる
知識、経験を総動員して、本音を反発を論破する。
11.本音を叩き潰した以上、
結果を出さなければならない。
失敗は、自我の存在意義を揺るがす。
12.「不安」「怖れ」「自我の危機感」up
失敗が怖い。
リスクを避ける。
ミスのない安全策を…
13.「完璧主義」参戦
14.最善策=自我の自衛策=安全策=現状維持
15.「本音の抵抗」発動
16.チャレンジしてみた。
17.成功
「自尊心」up 「傲慢」発動
ものすごく不安だったし、怖かった分、
有頂天の極み。調子に乗る。思い上がる。
18.失敗
「自尊心」down 「自己否定」発動「自己肯定感」down
プライドを傷つけられた自我は、発狂。
自分を責め、自分を否定することで、
自尊心をガードする。
挑戦することが怖くなる。
何も選べなくなる。
なにをしたいかわからなくなる。
19.心を閉ざす
成功すれば、プライドは大満足。
怖いし不安だった分、舞い上がる。
自尊心は高まるけれど、傲慢になる。
失敗すれば、プライドは傷つけられ、
自己否定から、自己肯定感は激減。
本音が心を閉ざすほどに、
完璧主義に陥り、失敗を避けようとし、
現状維持を最善と思い込む。
けれど、何を選択しても、
自己信頼は低下しているし、
不安、怖れ、危機感は高まっている。
ココ、大事。
選択する前と同じ「現状」なのに、
ポジティブな自己評価は下がり、
ネガティブな感情は高まっている。
挑戦しないので、自尊心が高まることもない。
自己肯定感が低く、現状を否定しがちな人にとって、
現状維持は最善どころか、恐ろしい選択なのです。
では、私のように自己肯定感が低い場合、
震えながらチャレンジするしかないの?
無理ですよ。
怖さすぎます。
不安しかありません。
最適解は、逆のこと。
肯定するのではなく、否定しないこと。
自我の小賢しアドバイスも、
耳を塞ぎたくなるようなエグい本音も、
醜悪な愚痴も、悪口も、言わせておく。
現状を否定せず、
自我を、本音を、信条違反を、
あるがままにさせておく。
心の自由なのだから、
野放しにしておけばいい。
好きに遊んでいる限り、
現実に溢れてきたりしないのだから。
たぶん、現状を否定しなくなったら、
自己肯定感の高い人になってると思う。
なにかを得なくても、
何もしなくても、
否定さえしなければ、
私は肯定され続ける。
実証できるといいな。
fumori
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