自分の「今」から、必要な「度合い」を計る、パワーレシピ 【つくり手であること】
先日、体調を崩してしまった仕事仲間に、れんこん生姜湯を伝えたら、思いのほか喜んでもらえました。
「れんこん生姜湯」とは、すりおろしたれんこんに、生姜汁を加え、お湯で割って1日に数回飲むという自然療法のひとつ。2020年に94歳で他界された東城百合子先生の超ロングセラー『家庭で出来る自然療法』で学んだ、喉の炎症などに効くお手当て方法です。
(40年以上に渡り100万部以上売れてるらしい)
個人的には決して、西洋医学を否定する気持ちはないので、万が一の対処が必要だと思ったら病院にも行くこともありますが、会社員時代に、あまりにも頻繁に頭痛や体調不良が起きていたため、対処療法(痛み止めなど)じゃ意味なくない?という疑問から色んなことを学習したり実践しているうちに、この自然療法など、お手当の概念に行き着いたのでした。
今ではありがたいことに持ち前の健康体に戻り、自然療法の出番も数年に1度あるかないか、といったところですが、当時から色んなことを試し続けてみた結果として、最も実感することがあります。それは、自分の体の疲れや不調に対して、何がどのくらい必要な状態か、が測れるようになったことです。
もちろん正解は誰にもわからないのは大前提の上ですが、たとえば、「ちょっと疲れたな」と思った時などに誰もが考えるであろう、
・数分でも座って休めば大丈夫なのか
・水分補給や、横になる必要などがあるか
・肩や首のコリを解消するような対処がいいか
・炭水化物や糖分などのエネルギー源を摂るか
・帰って寝る方が良さそうか
・翌日も休む方が良さそうか
・病院に行くべきか
といった自己判断の精度が良くなった、という感覚です。
さらに You are what you eat の言葉通り、体の状態と食べ物のつながりも明確になってきました。不調になったら「あ、さっき食べたあれだな」とわかるのもちろん、食べながら「食後30分くらいでダルくなりそう」という予測もできるし、不調の具合からも、この状態なら何をどのくらい摂って(あるいは摂らないで)何をすれば回復するか、が掴みやすくなりました。そのせいか、不調の中で悩ましいことはありません。
疲れ度合い別パワーレシピ
具体的には、不調とも言えないような「ちょっとした疲れ」の状態から、「レスキュー的サムシングを求めている状態」、そしてたまにある「イヤもうマジちょっと無理...(パタッ)」という疲れきった状態まで。基本的には私の不調なんぞこの3つのどれかに当てはまります。その時に何を食べるかは大体こんな感じです。
不調とも言えないような「ちょっとした疲れ」のとき
基本的にこういうときは
①梅肉エキスを舐める
②なにも食べない
のいずれかです。
「梅肉エキス」については去年もこのnoteを書いてましたね。
「レスキュー的サムシングを求めている状態」のときは
糖質不足っぽい震えみたいなのがあれば
①果物 or ご飯
熱中症のようなクラクラしたものに近ければ
②梅干 or 梅酢
などを口に含んでちょっと座ってれば回復してきます。
あとこの状態のときはもっと単純に、水分不足なこともあるので、白湯を飲んですぐ回復するときもあります。
問題は、「イヤもうマジちょっと無理...(パタッ)」と、倒れたいくらい疲れた時です。本当にたまにだけど、連日の出張や遠方取材、集中状態で根を詰めたときなど、思わず「あ〜〜疲れた〜〜」とぶっ倒れたくなる時があって、そのときは迷わずにパワー納豆(通称:パワー)を食べています。
パワー納豆レシピ
・納豆
・生卵
・生味噌(大さじ1/2くらい)
こう書くと正直、色気もなければ映えもしない中身ですが、これがまぁいい感じに疲れを回復させてくれるのです。特に、平飼いなど良い卵を使い、味噌はもちろん無添加自家製。あまり活字で「効く」という言葉は書かない方がいいのかもしれませんが、でも本当に「よく効く」以外に合う言葉が見つからないといった感覚です。
パワー納豆はもともと、ある発酵食の取材のため出掛けた京都で、取材していた某店の女将さんが「味噌が好きなら、ちょっと聞いて欲しい最近の実験があるんだけど」と言って教えてくれたもの。彼女は自分自身や身近な人で効き目の実験をしている時期だったのでした。
ヘトヘトでお腹すいたけど何もしたくない、ただ寝たい...という時、ありますよね。何か食べた方がいいんだろうけどでも包丁持って作る気力なんぞ絶対ない、という時。そんな時は力を振り絞って冷蔵庫までは行き、納豆を開け、生卵を割り入れ、生味噌を入れてグルグルと混ぜ、ややゆるめの卵納豆を作ります。一般的には醤油で味つけるところを味噌で味つけしてたような卵納豆です。
トロトロしたものをかけこむくらいの力は残っているはずなので、クイッと食べて、そこから寝ましょう。翌朝の目覚めはきっと良いはず。是非ぜひ、お試しください。
以上、疲れ度合い別、私的パワーレシピのご紹介でした。
心のストレスからくる体調不良もありますので、できるだけこまめに、自分をケアしていきましょうね。
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映画監督松井久子が編集長となり、生き方、暮し、アート、映画、表現等について4人のプロが書くコラムと、映画づくり、ライティング、YOGA等の…
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