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Milano de 美術館巡り🖼 ポルディ・ペッツォーリ美術館
1818年、ジュゼッペ・ポルディ・ペッツォーリ(1768-1833)は、オーストリア政府の徴税を担当していたペッツォーリ家から莫大な財産を相続した。
1819年、ジュゼッペはミラノで最も有名な私立美術館の後継者ジャン・ジャコモ侯爵(1774~1831)の娘ローザ・トリヴルツィオ(1800~1859)と結婚した。偉大な文化人であった彼は、トリヴルツィアーナ図書館として知られる一族の図書館のために、貴重品や古書を収集していた。
1822年、ジュゼッペとローザの間に、ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリがミラノで誕生した。父ジュゼッペが亡くなった時、ジャン・ジャコモはまだ11歳であったため、ローザは芸術家や文人たちとの交友を続けながら、彼の教育を担当した。
1846年、ジャン・ジャコモは24歳になり、一族の財産を相続した。愛国者として1848年のミラノの反乱を支持し、ロンバルディアでオーストリアが復権した後、追放された。ルガーノに避難し、その後フランスとフィレンツェを旅した。スイス、フランス、イギリスへの旅は、国際的な美術品収集の最新動向を知る重要な機会となった。実際、この年、ロンドンで最初の万国博覧会が開催され、パリではゴシック様式の装飾美術のクリュニー美術館が一般公開された。
ミラノに戻ったジャン・ジャコモは、1849年に自宅美術館のプロジェクトを開始した。
それがポルディ・ペッツォーリ美術館である。
オーストリア政府の徴税を担当する中で家族が得た財の恩恵を受けつつも、愛国者として反オーストリアの運動に参加した姿勢は、
ブレラ美術館編で紹介した画家フランチェスコ・アイエツと重なる部分がある。美術館のHPで使われている画像は、アイエツが描いたジャン・ジャコモの肖像画であり、彼らに親交があったことがわかる。(最後にリンクあり)
さて、ポルディ・ペッツォーリ美術館の前提知識はこの程度にして、実際に美術館のコレクションの一部を写真と共に紹介しよう。
チケットはオンラインで購入することができ、カウンターでメールを見せると実際に紙のチケットをもらうことができた。筆者が訪れたのは土日であったが、カウンターは混雑していなかった。
グラウンドフロアで一番初めに目を引くのが鎧・武器のコレクションである。HPによると、ジャン・ジャコモは1846年から1850年の間にアンティークの鎧を購入することに夢中になり、武器庫を作ろうとしていたらしい。
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美術館の中庭が見渡せるサンルーム。
座り心地の良いソファが置いてあり、景色も綺麗なためここでしばらく休憩した。展示を見続けて疲れた時に、このようなスペースがあるのはとてもありがたい。
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グラウンドフロアから一階までは螺旋階段を登るのだが、階段の脇に溜池?のオブジェようなものがある。本来なら金魚がいる空間ではないはずなのだが、なぜか金魚がいた。
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螺旋階段を登って一階に行く。
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一階に行くと、絵画や装飾品など様々な展示を見ることができる。
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コレクションはヨーロッパに限らず、アジアの調度品も含まれていた。
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バクの形としたワインの容器 中国
なんとも言えないお顔が可愛らしいバク。
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中国・日本に限らず、アジア以外の中東・近東地域の芸術品も多数展示してあった。
小さめの美術館なので、2時間もあれば十分楽しめると思う。
ミラノを訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
p. s. 金魚がその時もいるのか気になっています
参照
ポルディ・ペッツォーリ美術館HP